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「新米教師」の置かれる状況 - 2009.10.15 Thu

 昨日深夜、ニュースZEROで、「新米教師」特集があった。
 「“公立中学”長期密着」というもので、一人の臨時採用講師にスポットが当てられた。数学。

 まあ、一学期だけの取材で、「長期」なんて言っていいものか疑問も残る。しかし、はじめて一人で行った授業で、授業中に後ろから生徒が廊下に出ていく映像は、なかなかのものだった。カメラが入っているというのに(入っているからか)。中学校2年生。
 ぼくの新卒の頃を思い出して身につまされる。

 この取材は、1学期を通じて何度かカメラが入ったようである。
 学期の終わりには、授業はかなり安定してきているようで、その映像も出ていた。
 だが、正直に書くと、生徒があきらめたからなのか、短期間で画期的に授業の腕前が上がったのか、これはよくわからない。多分後者ということはあるまい。
 何しろ生徒が飛び出したあと、教室には3名の先生が後ろに張り付いている映像が流されていた(笑)。

 生徒が出ていく場面・・・。
 生徒に取り組ませた問題の丸付けを、新米教師が教卓で行っている。生徒は列をなしていて、その間、教室内は完全に空白になっている。この時間に生徒は出ている。この点は映像からはっきり読みとれた。要するに丸付けの原則や、空白禁止の発想が、この時点ではなかったということになる。

 後で落ち着いてきたという部分の映像も流れていたが、生徒は机にふせっているものもおり、教師は、前よりも大きな声を張り上げて、「説明」をしている。これを撮影クルーは、「前よりも自信のあふれる声だった」と説明していたが、ぼくにはそうは見えなかった。前記の問題が改善されているのかどうか、とてもとても気になった。

 この先生、生徒が教室から飛び出していった授業の後、先輩教師の様子からなんとか盗み取ろうとして、その先生の授業を見に行く。教室の前から見ている。入口側から。自分が教壇に立った時をイメージしながら教室を見ていることがうかがえる。ほほえましい。しかし、生徒にどのように声が届いているか、生徒がどう感じているか。これは、生徒側に立たねばわからないのだ。

 担当教師のマーキングが校内的にはっきりしていないのかなあ。
 この講師先生は、校外研修の関係で留守がちのベテラン教師の代替として入っているわけである。ところが、少なくとも映像の中では、このベテラン教師が直接に指導する場面は皆無。ベテラン教師は、おしゃべりはする。頑張れと励ます。しかし、それだけしか映っていない。指導があれば映像に挟み込むだろうと考える。なかったのかなと思う。
 必死で盗み取ろうとする講師・・・教師の世界は武芸か、北斗星拳みたいなところなのだろうか?

 特集の後半、取材クルーがこの講師に尋ねるところが、特集の白眉の場面だ。
「生徒が先生の話を聞くようになったきっかけは何だったのですか?」という問いに、講師は答える。
「理由は特にわかりません」と。「でも、できればこれからもやっていきたい」と。

 番組では、教壇を下りて、生徒とコミュニケーションを取るようになったことで、授業への集中が増したかのような説明が行われていた。だが、仮にそれが理由だとしても、少なくとも講師は、自分では授業安定の理由がわからないと答えている。
 結局一学期間を過ごしながら、授業者自身は、授業運営のポイント・決め手を全く「客観認知」できていないのである。別な学校に行き、環境が変わったら、この先生は、また一から対応を考えることになるのだろう。

 なぜ、教えないのかなと思う。同僚でもあるベテラン教師が、なぜ教えないのかな。なぜ現場に夢を馳せる若者に、しっかりとした技術を伝えないのだろう。蓄積は山ほどあるはずなのになあ・・・。
 そう思わざるを得ない。
 よくいえば温かく見守っているということになるのだろうが、ぼくの目には、先輩教師の知恵を伝えようという気概はほとんど見えてこない。技は盗むものという悪しき伝統が、現場に、スタンダードとして、つまりたいした疑いもなく、定着していることが、とてもよく見えている。

 番組の最後にキャスターは、「教師が生徒とまずは心を通わせるのが基本だ」とまとめていた。
 その必要なら、教師を目指すものはみんな知っているだろう。
 それだけでは太刀打ちできない現状があるから、いろんな問題が頻出しているのに。

 若い先生に、技をきちんと伝えていきたい。そういう発想の転換と、職場づくりが急務だとあらためて考える。


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Author:石川晋
北海道の中学校教師を退職しました。
都内に潜伏して、ゆっくりのんびりしなやかに、教育、芸術、自然の話をしながら、これからの自分のことを考えつつ、新しい状況に対応する「学びのしかけ」のことを考えて行きます。facebookアカウントは、
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