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2018-08

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教師教育メールマガジン71号、中川翔太さんです! - 2018.03.05 Mon

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メールマガジン「教師教育を考える会」70号
           2018年3月2日発行
http://www.mag2.com/m/0000158144.html
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教師になることと学ぶことーとある学生の実感からー
              東京学芸大学教職大学院院生
                   中川 翔太
http://www.mag2.com/m/0000158144.html
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 71号は、中川翔太さん(東京学芸大学教職大学院院生)。
今春都内での採用が決まっているストレートマスターです!
                      (石川 晋)
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■はじめに
 はじめまして。中川翔太と申します。大学を卒業した後、東
京学芸大学教職大学院に進学し、2年間学んできました。そし
て来月から、いよいよ国語科の教員として中学校の教室に入る
予定です。このメルマガの読者の皆さんの多くが経験されてき
たのではと思いますが、今は期待と不安を胸に、手続きに追わ
れながらあれやこれやと準備しているところです。
 そんな一学生の私が、たまたま石川晋さんに「学生の立場、
実感で」とお声がけいただき、「教師教育」について書くこと
になりました。正直なところ、そうそうたるライターの皆さん
が揃う中で非常に戸惑いましたが、このような機会はまたとな
いだろうということで、お引き受けいたしました。
 ただし、一口に学生の立場と言っても、私が経験している学
生生活、更に言えば教員養成のプロセスという意味での「被教
師教育」の経験というのは、非常に限られたものです。ですか
ら、私に書けるのは「教員志望の学生代表」としての考えでは
なく、私が経験してきたことに基づいた個人的なものしかあり
ません。紙面をお借りしながら恐縮ですが、今号では、私が経
験してきた特にここ2年間の学びに焦点をあてて、そのプロセ
スをどのように過ごしてきたか、そしてその中で何を感じてい
るかということを綴らせていただきます。それらがどれだけ
「教師教育を考える」きっかけになるか分かりませんが、ぜひ、
「たまにはいいか」というあたたかい目で読み進めていただけ
れば幸いです。

■なぜ教職大学院に進学しようと思ったのか
 少し、前提となる話が続きます。
 そもそも、私が教員になろうと考え始めたのは、大学3年生
の頃でした。同じ大学に教育学部がありましたが、私が通って
いたのは文学部の中の教育学専攻。もともと教育に関心があっ
たものの、当時没入していたのは学校ではなく社会教育(学校
以外の学びの場)で、教員免許は特に何も考えず空き時間に教
育学部に通って取得した、という感じでした。ただ、社会教育
の現場に足を運んであれこれ学ぶうちに、学校教育に問題意識
が傾いていきました。ちょうど就職を考える時期だったので、
仕事として教員というものがふと自分の中で立ち現れてきたの
でした。
 ただ、当時の私にはあまりにも学校のことが分かりませんで
した。他に考えていた職種であれば、インターンシップに行っ
て仕事をかじってみたり、OB・OG訪問をしてみたりといったよ
うな、「とっかかり」が何となくありましたが、教員を目指そ
う、となると意外にそういったものが身近になかった。教員志
望の友人も数人いましたが、皆教員になることにそこまで迷い
がなく、採用試験に向けて動き出しており、勝手に私だけ取り
残されたように感じていたことを思い出します。
 何か、教員という仕事に実際に触れてみながら、学校で働く
自分を具体的にイメージできる術はないものか。そんなことを
考えながらいろいろと調べていく中で、教職大学院に進学する
という選択肢が浮かび上がってきました。

■「いろいろな人が先生になってよい」
 私の印象では、教職大学院と言っても、大学によってポリ
シーやカリキュラムはかなり異なります。結果から言えば、た
またま私の考えていたことと合っていたので、私は東京学芸大
学の教職大学院だけ受験しました。大きな理由は2つ。1つは1
年半の長期にわたる実習が組まれていたことです。これはまた
後程詳しく述べます。そしてもう1つが、今所属する研究室の
岩瀬直樹先生との出会いでした。
 大学4年生の時に、ちょうど岩瀬先生が学校現場から教職大
学院に来られて1年目で、研究室に伺ってあれこれ話をしまし
た。書籍やブログなどで元々知ってはいましたが、実際に話し
てみて「こんな学校の先生もいるんだなぁ」と新鮮に思い、
「こんな人や大学で学んでみるのも良いかな」と決断に至りま
した。
 その研究室訪問の折に印象に残ったのが、「いろいろな人が
先生になってよい」という先生の言葉でした。確か、当時の私
が「学校のことも全然分からないし、かといって社会のことも
知らない。どっちつかずなんですよね。」という悩みをポロっ
と漏らした時に言われた言葉だったと思います。学校のことな
んてそもそも千差万別で、完璧にわかりようがない。同じよう
な人が同じように教員になってしまったら、学校に変化はない。
だからこそいろいろな人が先生になってよいし、その分先生は
たくさん学ぶ必要がある。当たり前のことですが、私にとって
はこの考え方が学ぶモチベーションになっている気がします。
 実際に進学してから、このことはより強く感じるようになり
ました。当初は、他の院生のことを「教員志望の院生」として
しか見られていなかったので、皆が同じように見えました。で
も、一緒に学んでいくうちにそうでもないと分かってきた。教
員を目指す理由も、教職大学院に来た理由もやはり人によって
違います。例えば授業づくりのための話し合い1つとっても、
考え方が違うことがたくさんあります。最初のうちは「意味分
からん」と跳ね除けていたこともありましたが、その違いの意
味を深く掘り下げる方法や価値を学んでいく中で、そうした違
いがある方が楽しいと思うようになりました。
 学校には、人を簡単に一括りにしてしまいがちな構造的特徴
があります。教員についても、校種や教科や、学年団などもそ
うさせている部分があるのではないでしょうか。私は、そこに
は本来多様な価値観やものの見方が存在する、ということを学
びました。折角一緒に仕事したり、学んだりするのであればそ
んな多様性が発揮されたほうが楽しいだろうなと感じます。
「いろんな人が教員になってよい」、或いは「いろんな人が教
員になった方がよい」という考え方で捉え直してみると、教員
の学び方というのも大きく変わる気がします。

■失敗から学び、等身大の自分になる
 東京学芸大学の教職大学院では、1年次の秋から2年次の終わ
りまで、週2日ずつを基本に1年半、都内の連携協力校に通う実
習を行います。長期間にわたりながら、隔週で学校現場に入る
というのは、面白い経験でした。担任業務や教科指導、分掌業
務や部活動指導など、いろいろやらせてもらいつつ、自分自身
に対しても学校に対してもメタに捉え直す機会になりました。
 とは言え、初めのうちは大変なことばかりでした。例えば授
業を受け持ち、「こうしよう!」と意気込んでみても、勉強不
足かつ実力不足なので、子どもに響きません。うまくいかない
と、うまくやりたいという気持ちばかりが先行し、一方で子ど
もの学びから離れていく。私はもともと理想主義的なところが
あるので、理想と現実とのギャップのようなものに苦しみまし
た。望んで行ったにも関わらず、「来週実習行きたくないなぁ」
なんてボヤいていたこともよくありました。
 そんな時に、研究室や院生サロンで人と話したり、ゆっくり
本を読んだりすることが、とても役に立ちました。院生同士は
別々の学校に実習に行っているので、それぞれの学校で起こる
ことには逆に利害関係がなく、気兼ねなく話し合える間柄でし
た。特に同世代の院生は皆同じようにトライ&エラーを繰り返
していて、勇気づけられることばかりでした。また、ミドル世
代の現職派遣の院生が、単に相談の内容に助言をくれるだけで
なく、「そのことなら学校内でこういう人に相談してみると良
いんじゃない?」といった形で、次に繋がるアドバイスをくれ
ました。
 まずは気兼ねなく相談できる人に頼っていくうちに、私自身
も少しずつ変わっていったのだと思います。考えすぎて自己批
判と自己強化の両極端を行ったり来たりしていたのが、少しず
つ良い意味で現実的になっていった。実習では毎週日誌をつけ
るのですが、初めのうちに比べるとそうした記述の内容も柔ら
かくなっていった印象があります。徐々に、実習先の学校の先
生方や子どもたちとの関係性も変わっていき、今では何にもか
えがたい心の支えになっています。
 実際のところは分かりませんが、いきなりポーンと学校現場
に飛び込んでいたら、私はもっと面倒くさい人間になっていた
のではないかと最近思います。考えてみれば、この仕事は「う
まくいく」なんてこと自体があり得ないのかもしれません。で
も、「うまくやろう」としてしまう。そんな中で、ふと目の前
で起こっていることから距離を置き、冷静に失敗と向き合う、
等身大の自分になっていくことが、メタ認知だとか、振り返り
だとか言われていることのスタート地点なのかな、と思います。

■足を運び、人と繋がる
 教職大学院での学びと並行して、2年間行ってきたのは、様
様な場所に足を運び、人と出会うということでした。「いろい
ろな学校を観た方が良い」と言われて、初めのうちは「とりあ
えず行ってみよう」という感じで近辺の小中学校・高校を中心
に観てまわりました。そこから段々と全国の学校に足が伸び、
在野的に行われている勉強会などにも行くようになりました。
最近は、いくつかの教育関係NPOのお手伝いなどもさせていた
だいています。時には大学院の授業を休んで泊りがけで行き、
楽しくなって延泊してしまうようなこともあったので、あまり
褒められたことではないかもしれませんが、こうした経験は私
にとって大きく分けて3つの意味があったと思っています。
 1つ目は、「良い実践に学ぶこと」です。当たり前のことの
ようですが、現場に出てからは時間的にも難しいことだと言わ
れます。経験の乏しい私のような者ならなおさら、今のうちに
たくさん良いモデルに出会って、それを真似てみることから始
めてみるのもアリなはず。おかげさまで、子どもたちと一緒に
やってみたいことの具体的なイメージがつくようになりました。
 2つ目は、「人に感化されること」です。各学校や教室での
実践に学ぶことはもちろんですが、そこにいる先生が、どうし
てそのような実践に至ったのか、何からどのように学んでいる
のか、という話をなるべく聞くようにしていました。ただ単に
実践を真似てみるだけでなく、考え方や人柄に触れることで、
感化された部分がたくさんあります。実践の色合いは様々でし
たが、一生懸命で素敵な方々ばかりでした。このような部分ま
で実際に見聞きできるたからこそ、「あれかこれか」という安
易な考えでなく、少しは広い視野で教育実践を捉えられるよう
になってきたような気がします。
 そして3つ目は、「私自身の学び方が変わること」です。足
を運んで学んでいくうちに、少しずつ学びを自分なりに再構成
するようになった、という感じでしょうか。学校を「観に行く」、
勉強会に「参加する」という関わりから、少しずつ大学院の仲
間に「発信する」、或いは学内外で読書会や勉強会を「企画し
てみる」といったようなチャレンジをするようになりました。
それこそ、うまくいかないことが多いのですが、今はこうした
「自分なりに学び方を工夫してみる」ということが楽しいです。
 こうしたことを振り返ってみると、私はつくづくラッキーだ
な、と思います。大学の先生を初め、様々な人や場所と繋いで
くれたり、おススメしてくれたりする人が身近にたくさんいた
からです。また、若いうちだからこそできたことでもあるかな
と感じます。「授業や教室の様子を観させていただけませんか?」
という無茶なお願いも、学生だからこそ多くの先生方が快諾し
てくださったのでしょう。こうした機会が、これからも失われ
ない業界であって欲しいと思います。私自身も、将来人と人と
を繋げられる存在でありたいし、教室を開き続けたいです。

■ゆっくり先生になる
 私の個人的な2年間のことを、書き連ねてきました。時には
「早く現場に出たい」と焦ることもありました。でも、じっく
り失敗して、たくさんのモデルに出会うことができたことで、
今は「ゆっくり先生になるのも悪くなかったかな」と思ってい
ます。読者の皆さんには、どのように届いたでしょうか。
 現場に出てからも、おそらくうまくいかないことの連続で、
その度にたくさんの人を頼りながら学び続けていくのでしょう。
そういう意味では、この2年間経験してきたことは、現場に出
てからの学びにも通ずるものだったのかもしれません。
 ただ、若輩者の私の目から見ても、明らかに現場には「ゆっ
くり」という様子は見られません。教員が学ぶという意味にお
いては、時間的な問題だけでなく、いろいろな意味で「ゆっく
り」という考え方が入り込む余地がなさそうに見えます。厚顔
無恥な言い方をすれば、そうした今の学校の状況はおかしいと
思います。少しずつ、変わっていかなければならないでしょう。
ラッキーなことに「ゆっくり先生になる」よさを知ってしまっ
た者として、私自身これからも学び続けながら、よい変化の一
部になれるように努めていきたいです。
 今回のメルマガも、そのきっかけの1つになれば良いなと
思っています。ぜひ、これからも皆さんに学ばせてください。
この度は長文にお付き合いいただき、ありがとうございました。

==============================================
 中川さん、初任者としての日々が始まる直前の忙しい時期に、
ご執筆ありがとうございました。教職大学院で学ぶ当事者の話
をやはりメールマガジンの中に位置づけておきたいと考え、ご
無理をお願いしました。ご自分の学びのプロセス・変遷を、丁
寧に記録いただいて、読みながら、ふむふむ・なるほどと思う
ことばかりです。
 現場に出た後も、ぜひ書き続けることとある程度公な形で発
信することとを教員としての生活の中に位置づけていく先生に
なってほしいな、ということを、ぼくからのエールとして送っ
ておきたいと思います。

 いよいよ3月。このメールマガジンもゴールが見えてきまし
た。次回、3月6日火曜日は俣野秀典さん(高知大学地域協働
学部/大学教育創造センター講師)。学校・地域・社会、様々
な職域領域を横断しながら、新たな学びの方法や考え方をファ
シリテーションする実践的研究者です。

==============================================
メールマガジン「教師教育を考える会」
71号(読者数2638)2018年3月4日発行
編集長:石川晋(zvn06113@nifty.com)
登録・解除 http://www.mag2.com/m/0000158144.html
(まぐまぐ:教師教育を考える会)
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Author:石川晋
北海道の中学校教師を退職しました。
都内に潜伏して、ゆっくりのんびりしなやかに、教育、芸術、自然の話をしながら、これからの自分のことを考えつつ、新しい状況に対応する「学びのしかけ」のことを考えて行きます。facebookアカウントは、
https://www.facebook.com/profile.php?id=100000528475920
ぼくにできそうなことは、どんどんお受けしますので、遠慮なくお知らせください。FBのメッセンジャーが一番確実です!

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