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2017-11

教師教育メールマガジン39号、一尾茂疋さんです! - 2017.11.03 Fri

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メールマガジン「教師教育を考える会」39号
           2017年11月3日発行
http://www.mag2.com/m/0000158144.html
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「生き抜く力」それは、「それって本当?と問う力」
        一尾塾塾長、自主学校瀬戸ツクルスクール運営責任者
                            一尾 茂疋
http://www.mag2.com/m/0000158144.html
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 39号は、一尾茂疋さん(一尾塾塾長、自主学校瀬戸ツクルスクール運
営責任者)。私塾、そしてオルタナティブスクールの立場から考える教師
教育についてご執筆いただきます。            (石川 晋)
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 みなさん、はじめまして。
 一尾 茂疋(いちお しげひこ)と申します。
 愛知県瀬戸市で2009年から小中学生対象の学習塾を自宅で営んでい
ます。
 2014年4月からは、オルタナティブスクールである自主学校瀬戸ツ
クルスクールを開校し、運営責任者をしており、2016年からは瀬戸市
教育委員会の事業である、教育アクションプラン推進会議委員として瀬戸
市の公教育にも関わらせていただいております。よろしくお願いします。
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「生き抜く力」それは、「それって本当?と問う力」
1・学習塾における「それって本当?」いいえ、違います。
2・学校教育における「それって本当?」いいえ、違います。
3・「それって本当?」と「成長」
4・「それって本当?」に行きついた経緯
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1・学習塾における「それって本当?」

「学習塾は成績をアップさせなければならない。そうしなければ、その塾
は選ばれない。」

「それって本当?」

 みなさんは、どう思われますか?

 塾の説明会では、

「私の塾は成績を上げるための塾ではありません。それでもいいですか。」

と伝えます。

 月謝は通常の塾の2倍~3倍します。それでも保護者は大切な子どもを
預けてくれます。現在は10年先の予約もいただいています。
 
 もちろん様々な工夫はしています。しかし、「成績をアップさせる塾が
選ばれる塾」ということに対して、「それって本当?」という問いを持た
なければ、その工夫も生まれなかったでしょう。もし、その問いを持たな
ければ、「いかに成績を上げるか?」「合格実績をいかに出すか?」に執
着し、その結果、飽和している塾産業に埋没し、おそらく私のような小さ
な塾は生き残ることはできていないでしょう。まさに「それって本当?」
という問いが、今を生き抜く力につながったと思っています。

2・学校教育における「それって本当?」

「自分の好きなことばかりやっていたら、自分勝手になって集団行動が身
につかない。」

 これは、瀬戸ツクルスクールの説明を学校の先生や親、学生にすると言
われることの多いものです。

 現在日本には多くのオルタナティブスクールがあります。様々なスタイ
ルのものがありますが、現在の瀬戸ツクルスクールは、自分がやりたいこ
とをやる、というスタイルを取っています。その話をすると、上記の話が
でるわけです。

「それって本当?」

 実は、私もどうなのだろう?と思っていました。しかし、実際にやって
みると、ちゃんとみんなでやらなければいけないときは、みんなとやる、
という力はつきました。

 保護者の方から聞いた話です。

 その女の子は小学校低学年。地元の学校にはほとんど通わず、瀬戸ツク
ルスクールに通っています。瀬戸ツクルスクールでは、平均5,6名の生
徒ですから、集団といわれるような人数での行動はほとんどしたことがあ
りません。

 そんな彼女は体操教室に通っていました。その体操教室も参加する大会
がありました。たくさんの子どもたちが参加します。大会の最初に役員の
方などから挨拶があります。みんな座って聞かなければなりません。保護
者の方は思ったそうです。

「うちの子はこういうことに慣れていないから、きっと上の空だったり、
そわそわしたりするのだろうな~。」

 お話が始まりました。始まる前、ざわついていたのですが、そのざわつ
きは、収まりません。隣の子と話していたり、うつむいていたり・・・
 
 そんななか、一人、背筋を伸ばして、話している人を真っ直ぐにみて聞
いている子どもを見つけたそうです。会場の遠くから全体を見ていて、自
分の子どもを見失ってしまっていたので、

「あ~、ちゃんと聞いている子もいるな~。」

と思ったら、自分の子どもだったそうです。保護者の心配は杞憂に過ぎま
せんでした。

「自分の好きなことばかりやっていたら、自分勝手になって集団行動が身
につかない。」

ということは本当ではなかったわけです。

 このことに関しては、私自身「それって本当?」という問いを持っては
いましたが、確信は持てていませんでした。しかし、その問いを実際に行
動に移すことで、実感を持つことができました。そして、新たな視点を獲
得できたと思います。それにより新たなアプローチを考えることができる
ようになりました。

 これからの時代は、今までの成功事例をただ踏襲するだけでは立ち行か
なくなっていく可能性が高いです。そんななかで、新たな視点を持ち、新
たなアプローチを考えだせることは、生き抜く力につながっていくと考え
ています。そのスタートとなるのが、「それって本当?」という問いなの
ではないでしょうか。

3・「それって本当?」と「成長」

 そのほかにも「それって本当?」という問いをもって取り組んだものが
たくさんあります。そして、そのほとんどが、ただある一面で「本当」な
だけでした。

「地域の学校に行かなければ、社会に適応できない。」
 すでに卒業生が地域で働いています。ちゃんと社会に適応しています。

「学校の先生でなければ、学校教育で教える内容は教えられない。」
 現在の環境(一般の人の教養の高さ、ICT)であれば、やり方さえ工
夫すればできます。

「学校をつくり、運営するにはお金がかかる。」
 現在瀬戸ツクルスクールは無料で運営しはじめて、3年半がたっていま
す。やり方さえ工夫すれば、学校をつくり、運営すれば、お金はかかりま
せん。

 ほかにもたくさんの「それって本当?」という問いを立てました。そし
て、実行しました。そのことにより、たくさんの新たな視点、解決策を持
つことができました。

「成長」という言葉の意味を、「同じものを見ても、今までとは違ったよ
うに見えること。今までとは違うアプローチや解決策を獲得すること。」
だとしたら、「それって本当?」と問い、それを実行することは、「成
長」につながるということです。

「それって本当?」と問うことは、とても身近なものです。どこかに時間
を使って学びに行く必要もありません。今、自分が当たり前に行っている
ことに対して問いを持ち、実行することで、想像以上に大きな学びを得ら
れる可能性があるものです。

 ぜひ試しに月曜日に一つ試してみてはいかがでしょうか。問いを持つこ
とと同じ、あるいは、それ以上に大事なことは、とにかくそれを実行して
みるということです。実行なしには、成長はありえません。どんなことで
もよいと思います。

・大きな声を小さな声でいってみる。
・最初の5分、一言も話さずに授業してみる。
・宿題をやりたい子だけに出してみる。 などなど。

 きっと今までとは違った景色が見えると思います。そして、それは「成
長」につながっていくのではないでしょうか。それができれば、いつでも
どこでも私たちは成長することができるということだと思います。

4・「それって本当?」に行きついた背景
 最後に、私がこの考えに行きついた背景について書かせていただきま
す。

 現在は最初に書かせていただいたように学習塾を営んでおりますが、開
業にいたるまでの10年間はサラリーマンをしておりました。

 1998年に大学卒業。就職活動時は塾講師志望でしたが、社会経験の
必要性を感じ、関西大手チェーンストア、外資系医療機器メーカーに勤務
しました。

 その後、地元トップ高校に多くの合格者を輩出する集団授業の進学塾、
一人一人をサポートする個別指導塾、海外進学をサポートする海外大学進
学準備校での経験を経たのち、開業しました。

 そして、起業前にアドラー心理学、キャリアカウンセリング、NLP、
マインドマップ、アクティブ・ブレイン(記憶法)などを学び、現在に
至っています。

 さて、私の卒業年を知って、みなさんが思い浮かべることはなんでしょ
うか。

 1997年~1998年は、回復しかけた経済が、アジア通貨危機や大
手金融機関が破たんした年です。それまでもバブル崩壊という言葉を背中
で感じながらも、中高生であったこともあり、それほど当事者意識をもっ
ていませんでした。
 
 しかし、大学生の時期に、崩壊が表面化し、「倒産」「リストラ」とい
う言葉が一気に自分事になりました。そんなときに思ったことが、「もう
いままでのようにはいかないぞ。会社は社員のことなど守ってくれない。
自分の身は自分で守っていくしかないのだ。」ということです。言い換え
れば「これまでの常識を信じていては、生き抜けないぞ。」ということで
す。

 そんな思いの中、自分が身に付けておかなければならない力はなんなの
か?ということを考えて、その必要な力が身に付けば、また次の力を身に
付けることのできる会社へと転職を繰り返しました。
 
 今までの常識で考えれば、10年間で5回の転職ですから、あまり好ま
しくないとされることが多いですが、終身雇用、年功序列の崩れ、非正規
雇用が増加、自己責任という言葉が当たり前のように飛び交い、今現在、
私の周りでも同世代(30代後半から40代)で、まじめに勤めていた知り
合いが解雇になってしまうような状況において、ちゃんと仕事があり、家
族を養えるだけの収入を得ることができているのは、今の時代、そして、
これからの時代を生き抜くために必要な力を身に付けられたからだと思っ
ています。

 この原動力となったのは、間違いなく「これまでの常識を信じていて
は、生き抜けないぞ。」という思いでした。

 2009年に個人事業主となりました。その後の成長を支えてくれてい
るのも、「常識を疑え!それって本当?」という考え方だと思っていま
す。

 この「それって本当?」と問いかけを持つことで、見える景色が全く変
わりました。そして、その違った景色に実際に足を踏み入れることで、ぼ
んやりとしていた景色がはっきりしたり、また違った景色が見えたりしま
した。「成長」という言葉を、前述したものだと捉えるならば、私はそれ
によって「成長」したと思っています。

 こんな経緯があったことから、今回の「それって本当?」と問う力を大
切にしたいということになりました。

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

一尾塾HP・・・http://www.ichiojuku.com/
自主学校瀬戸ツクルスクール
HP・・・https://setotkrschool.jimdo.com/
Facebook(活動の様子)・・・
https://www.facebook.com/setotkrschool/

==================================================================
 一尾さんの歩んできた道筋、そして今がわかる貴重な論考でした。
 豊かなエピソードが一尾さんの現場で積み重ねられていること、一尾さ
ん自身の生き方が今の一尾さんの在り様に色濃く表れていること、そうい
うことも丁寧に伝わる論考で、感激でした。
 今、従来の学校教育の枠組みとは違う形での様々な教育の試みが各所に
起きつつあります。そうした動きを作り出す一人である一尾さんの考えの
筋道と決意とがぼくにも伝わってきました。

 次号は、11月7日火曜日。豊福晋平さん(国際大学 グローバル・コ
ミュニケーション・センター 准教授 (Associate professor)・主幹研究
員、IUJ Associate professor)です。きわめて早くから情報教育に
フォーカスし、多彩な発言を続けてこられた方です。どうぞお楽しみに。
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メールマガジン「教師教育を考える会」
39号(読者数2510)2017年11月3日発行
編集長:石川晋(zvn06113@nifty.com)
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(まぐまぐ:教師教育を考える会)
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Author:石川晋
北海道の中学校教師を退職しました。
都内に潜伏して、ゆっくりのんびりしなやかに、教育、芸術、自然の話をしながら、これからの自分のことを考えつつ、新しい状況に対応する「学びのしかけ」のことを考えて行きます。facebookアカウントは、
https://www.facebook.com/profile.php?id=100000528475920
ぼくにできそうなことは、どんどんお受けしますので、遠慮なくお知らせください。FBのメッセンジャーが一番確実です!

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