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2017-10

教師教育メールマガジン31号千葉孝司さんです! - 2017.10.06 Fri

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メールマガジン「教師教育を考える会」31号
           2017年10月6日発行
http://www.mag2.com/m/0000158144.html
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 教師を変化させる3つの力
              音更町立音更中学校教諭
                ピンクシャツデーとかち発起人代表
      千葉 孝司
http://www.mag2.com/m/0000158144.html
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 31号は、千葉孝司さんです。いじめ・不登校に関わる積極的な提案と
社会啓発運動とに精力的に取り組んでこられました。書籍や執筆も多数。
北海道の中学校教諭です。               (石川 晋)
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3つの変化
 成長とは望ましい方向への変化です。その変化させようとする力の方向
は3種類あると私は考えています。教師にとって先輩から教わることは
「上からの変化」と言えます。職員室文化を若手に継承させようとする営
みは、上からの変化です。職員室には、教育という技能者の集まりという
側面があり、上からの変化は不可欠です。しかし、上からの変化には最大
の敵が存在します。それは子どもの変化であり、保護者、地域の変化で
す。時代適合性を失った集団は、一気に無力化します。

 そんな中で職員室の中で無条件に受け入れられている考えに、疑問を投
げかける者も現れます。これを「下からの変化」と呼びましょう。たとえ
ば、画一的な教室に多様性を持ち込もうとし、先輩教師の眉をひそめさせ
るような行為です。これらの変化が受け入れられるかどうかは、言説の正
しさよりも職員室の人間関係や力関係によることが多いでしょう。上から
の変化は押し寄せる波のように下からの変化という砂の城を削っていきま
す。
 現在、民間教育のセミナーなどで得られる提案性のある実践は、この下
からの変化を後押しし、力を与えるものでもあります。
 
 さらに3つ目の方向があります。それは「水平的な変化」です。社会の
求め(単純には言い難いが)に応じて、学校、職員室が変化することで
す。アクティブラーニングや特別支援教育の出現、シフトチェンジは、少
なくとも職員室からの発信ではないでしょう。
 
 ことさら教師教育という言葉が語られる現状は、上からの変化だけでは
不十分だということを意味しています。
 おそらく教室から越境できる者が、下からの変化、水平的な変化を生み
出し、対応していくのでしょう。
 教師教育において、これら3方向の変化を意識することは、時代適合性
を失わず、一人ひとりの子どもを生かし、育むことになるのではないで
しょうか。


自分自身の3つの変化
 幸か不幸か、私が初任で務めた学校は、荒れの中にありました。そのた
め立て直しのために優れた実践家が集められたようです。そして数年で荒
れは収まり、その過程を体感することができました。良質な上からの変化
を得られたと感謝しています。
 初任校では、2度卒業担任をもたせてもらいましたが、そのどちらにも
一人ずつ学校に来られない生徒がいました。不登校に関しては、先輩教師
達に相談しても納得のいく答えは得られませんでした。多くは、「学校に
来なければどうしようもない」というものです。無理もありません。登校
拒否という言葉も現場には残り、力づくで教室につれてきたという担任が
英雄視された時代の名残もあった頃のことです。登校刺激は状況を悪化さ
せるという意見は、専門家たちからは出されていましたが、現場に浸透す
るまでには時間がかかっていました。自分の無力さに悔しさを抱えながら
二校目へと転勤しました。
 その後不登校について勉強を続けました。百数十冊の不登校に関する書
籍を読み、カウンセリングの研修に足を運びました。不登校の当事者の集
まりで親の声を聞きました。不登校経験者の叫びを聞きました。すると自
分の学級のみならず、関わる不登校生徒が、ウソのように再登校できるよ
うになってきました。しかし、その手法も、すんなりと受け入れられたわ
けではありません。
 「不登校は生徒のわがままだ」と決めつけられ、「そうやって甘やかせ
るからダメなんだ」といった声もなかったわけではありません。しかし、
その声も次第に耳に届かなくなりました。

 そして今自分は、後輩教師に次のように伝えています。「学校に来なけ
ればどうしようもないということではない。学校は校舎が大事ではなく生
徒が大事。家にいたって大切なクラスの生徒。場所にとらわれるんじゃな
く、まずは良好な関係をつくろう。そこで大切なことを伝えられたら、そ
れが玄関先だって、学校になる」
 
 不登校を勉強し、自分のクラスを超えて多くの不登校生徒とかかわるう
ちに、いじめについても考えざるを得なくなりました。不登校になりかけ
て、心のエネルギーが落ちている生徒、自分の存在が承認されるかどうか
に敏感な生徒にとって、教室のいじめは致命的です。たとえ自分がされて
いなくても、次は自分という不安を高めてしまいます。
 そこでいじめ問題に取り組みはじめます。そこでぶつかったのが、「い
じめられる側にも原因がある」といういじめを許容する考えです。
 仮にいじめられる側の原因をなくしたところで、いじめる側はターゲッ
トを変えるだけです。いじめは終わらないのです。いじめは、いじめられ
る側ではなく、いじめる側の攻撃性にこそ原因があるからです。
 その攻撃性を目立たなくしたり、後押ししたりするのが周囲の空気で
す。日本の子どもは空気で動く。そしていじめを許容する空気は大人社会
にも厳然としてあります。いじめをした側の親が、された側の親に対し
て、「どうして、うちの子は、あなたの子をいじめたんでしょうね」と口
にすることさえ耳にしました。

 大人も含めて、空気を変えるには、どうすればよいでしょう。そこで出
会ったのがカナダ初のいじめ反対運動ピンクシャツデーです。
 
 2007年、カナダでピンクのシャツを着てきた男子生徒が、男らしく
ないという理由でいじめをうけます。それを聞いた先輩が、翌日周囲にピ
ンクの服を着ることを呼びかけました。実際に校門前にディスカウント
ショップで買ったピンクのシャツを多数置きます。
 するとメール等でその話が広がり、翌日学校はピンクの服や小物であふ
れました。このエピソードがラジオやネットで広がり、2月の最終水曜日
がピンクシャツデーとなりました。現在いじめに反対する日として世界中
に広がっています。

 2013年の2月。ピンクシャツデーイベントを北海道帯広市で開催し
ました。平日の夜に200人を超える人が集まってくれました。その場に
は、かつていじめで苦しんでいた大人も参加しました。
 先日も北海道の美深小学校で、ピンクシャツデーインびふかとサブタイ
トルをつけ全校児童に授業をしました。そこではピンクの付箋にどんな学
校にしたいかを書いてもらい、模造紙に貼り付け、大きなピンクのTシャ
ツをつくりました。
 これまで数千人の人に、いじめについて話させてもらいました。その多
くは、児童生徒よりも大人です。私はささやかながらも水平的な変化を目
指しているのです。
 社会に対して、いじめはされる側の問題ではなく、する側の問題である
という波を起こそうとしています。いつか、それはさらに大きな波となっ
て学校現場に返ってくるでしょう。
 「いじめはする側もされる側も周囲も傷つける行為だ。子どもは全て大
切な存在だ。あなたを大切に思っているよ。だから、いじめはやめなさ
い」と。

 こういった場には現場の教員だけではなく、教員志望者も参加できま
す。そこで生まれる結びつきは、教師教育に十分資するでしょう。私自
身、3つの変化にかかわることを体験してきて、意識が大きく変化してい
ることを感じます。その意識の変化は、結局何を見てきたかということに
よるでしょう。
 子どもを理解するということは、学校での姿を知ることだけではなく、
ときには親の苦しみを知ることでもあります。学校という定点から見える
子ども、親の姿は、学校に見せる顔でしかありません。
 職員室から見える現実が全てと思わずに越境することが大切だと感じて
います。

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 いじめや不登校について様々な指摘がなされながら、学校現場でも民間
研修の一部でも変わらぬ根性論が少なからず巣くっているのが現状です。
千葉さんのお仕事を同じ十勝の教員として比較的間近に見ることができた
私は、千葉さんの仕事を大変深くリスペクトしています。千葉さんのお仕
事は「学校」という枠組みを越境する場所で広く展開されてきました。こ
うした活動に教員志望者が関わることで、大きな変化が起こるという千葉
さんの指摘、うなづけます。
 FBのアカウントをお持ちの方は、
https://www.facebook.com/Pinkushirtdaytokachi/
ピンクシャツデーとかち
https://www.facebook.com/koji.chiba.520
千葉孝司さん
などのアカウントにつながってみてください。千葉さんの広範なお仕事や
直近の活動を知ることができます。

 次号は、10月10日。長尾彰さん。ユニークで広範な活動で知られる
ファシリテーターです。
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メールマガジン「教師教育を考える会」
31号(読者数2544)2017年10月6日発行
編集長:石川晋(zvn06113@nifty.com)
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(まぐまぐ:教師教育を考える会)
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石川晋

Author:石川晋
北海道の中学校教師を退職しました。
都内に潜伏して、ゆっくりのんびりしなやかに、教育、芸術、自然の話をしながら、これからの自分のことを考えつつ、新しい状況に対応する「学びのしかけ」のことを考えて行きます。facebookアカウントは、
https://www.facebook.com/profile.php?id=100000528475920
ぼくにできそうなことは、どんどんお受けしますので、遠慮なくお知らせください。FBのメッセンジャーが一番確実です!

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