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2017-06

【★★★★★今年の映画2本目・・・この世界の片隅に】 - 2017.01.25 Wed

 1月24日、浦河町大黒座で観た。
 この世界の片隅には、まさに世界の片隅の映画館で観たいと思っていた。ぼくは広尾町での6年間、何度も何度もこの映画館に通った。いくつも素敵な映画に出会った。べてるの家との出会いも含め、浦河町は、ぼくには特別な町である。

 旭川で旭川映画村の活動をしていた頃はシネコンの波が日本中を押し寄せ、既存の映画館が閉館に追い込まれる時期だった。
 ぼくらは旭川一の映画館旭川劇場の閉館のイベントとして、とっておきの映画を持ち寄り、朝から深夜まで映画を上映した。その一番最後の映画は、もちろんニューシネマパラダイスだった。ぼくはあの大きな映画館の最上階の席で、映画史に残るラストシーンを涙をこぼしながら観た。
 ぼくにとって映画とは、その時のシチュエーション・心持ちに、映画館の匂いもまたくっついて記憶されるものだ。基本的に、映画館以外では観ないものなのだ。

 北海道を離れるにあたって、この世界の片隅にを観るには、大黒座しかないのは、ぼくには必然だった。3時間の片道をかけて浦河まで行く。この日の観客は6名。

 それにしても、素晴らしい作品だった。テレビでは2016年はアニメ映画が好調な年だったと繰り返し報じるのだが、ばかげていると思う。すでにアニメか実写かを分けて考える状況ではなく、クリエイターの世界観を作品として表現しきるものであり得ているかということになるのだろう(妖怪ウォッチがアニメと実写の融合による映像であったのは、そういう意味では、状況をわかりやすく説明しているともいえる)。
 個人的には、やはりすずさんの身の上に起こる出来事に、うららのことを重ねざるを得なかった。
 戦争との関わりは、やはりぼくには、どこまでも極私的で十分だと、そう思えた。
 この作品の命は、結果的には、のん(能年玲奈)をアフレコに起用した、作品成立上最大の冒険(映像的に特別に新しい作品なわけではない、構成的にも、だ)が、圧倒的な現実感につながったことに尽きると思う。これはもう、すごいのだ。観てほしい。観れば、わかる。

 全編、ぽろぽろと頬を流れ落ちる涙をぬぐいつつ観た。大黒座は静かに涙を流すのに、とてもいい場所だ、と思う。
 車に戻ってから、抑えられず、声をあげて泣く。
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 人生には、選ばなかったいろんな可能性がある。一見に何物にも抗うことなく、すべてを受け入れていくように見える人生さえ、あまりにも多くの選ばなかった何かと隣り合わせに、その選ばなかったものことの厚みを加えながら、人は生きる。
 ぼくのように、流れに抗い、自分で無茶に道を変え続けようとするものには、どんな恐ろしい結末が待っているのだろうな。

 アニメか実写かという議論は無意味だと前に書いたが、昨秋からどうしても見たい作品はアニメばかりであった。
 晩秋に、君の名は。を観、本作をようやく観、後は、上映が次々と終わっていく、聲の形が一本、残ってしまった。観られずに、終わってしまうのだろうか、惜しいなあと思う。

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Author:石川晋
北海道の中学校教師を退職しました。
都内に潜伏して、ゆっくりのんびりしなやかに、教育、芸術、自然の話をしながら、これからの自分のことを考えつつ、新しい状況に対応する「学びのしかけ」のことを考えて行きます。facebookアカウントは、
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