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2017-05

【荒涼とした風景が見たい・・・豊頃町大津漁港の氷塊を観に】 - 2016.01.30 Sat

 午後から、大津漁港へ、氷塊を観に行く。
 十勝川の河口から押し出されてきた氷塊が海流の関係ですぐ近くの浜に数キロにわたって流れ着く。アムール河の河口で繰り返されてきた流氷創出の営みは、これに近いようなものなのだろうか・・。北海道にある他のいくつかの大河・・・石狩川や天塩川、釧路川では、同種の話を聴いたことがない。天塩川の大解氷は聴いたことがあるが。
 寒風吹きすさぶ中、累々と砂浜に横たわる氷塊を何年も撮影してきたカメラマンが、ジュエリーアイスと名付けた。光の加減できらきらと氷塊が輝く・・・北海道の観光ポスターにも取り上げられ、まさにブレイク寸前の場所である。
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 夕方遅い時間にたどり着く。たくさんのカメラマンがまだ砂浜のあちこちで写真を撮影していた。

 「風景は発見されるものだ」と言ったのは柄谷行人だったと思う。それは文学的隠喩なのだが、美瑛の丘の風景を、タウシュベツ橋梁の崩れゆく美しさを、地元の人は普通の景色として受容していたのである。この大津海岸の氷塊の神秘にわざわざ会いに来た時、風景は発見されるものだという言葉を思い出す。しかも現実の景色を風景として発見するということ自体が十分に隠喩的で文学的だと思える。

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 帰りに十勝川河口橋により、橋上から河口原を臨む。橋の直下は雪が積もっていないので、川が分厚く凍っていることを見て取れる。アイヌの人々も、その後の冒険家も、開拓入植の人々も、きっとこのまっすぐな氷原を移動に使っていたのだろう。
 フィリパ・ピアスの『トムは真夜中の庭で』のラスト近く、凍り付いた川をスケートで滑っていく場面を不意に、はじめて、リアリティを持って「思い出す」。そういう時間であった。

トムは真夜中の庭で (岩波少年文庫 (041))
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 海にほとんど連れてきた事のないうららは大喜びだった。
 ぼくが荒涼とした風景を求めて、ここにやってきたことは、うららにはわからないだろうが、それでよい。


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Author:石川晋
北海道の中学校教師を退職しました。
都内に潜伏して、ゆっくりのんびりしなやかに、教育、芸術、自然の話をしながら、これからの自分のことを考えつつ、新しい状況に対応する「学びのしかけ」のことを考えて行きます。facebookアカウントは、
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