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2017-10

若手が読むべき本を教えてほしい・・・ - 2013.05.15 Wed

 修学旅行、明日の教室東京分校と続いた過酷な旅の日程の疲れがまだとれない。
 咳がおさまらない。今週末は二つのトークイベントがあるので、のどがもつか心配だ。
 何よりもとっくに締め切りが過ぎレッドゾーンに突入している10ページ原稿に手がつけられない。金曜日に旅行の代休があるので、ここまでもつれ込むかもなあと思う。

 明日の教室東京分校は、網走に次ぐ、今年度二度目の講座だった。参加者約50名。しゃべりどおしの3時間半だった。後で流れたツイートやFBの情報を読んだ堀くんが「やはり表層義しか伝わっていないのでは」と危惧していた。これは今週末のトークイベントへの危惧の表明でもあるのだろう。だが、実感としては、ワークショップやファシリテーション型講座で、結局たかが知れたネタや形に群がる若い人を増やしただけという悲しい結末からは、これまでに比べれば遠かったかなという実感はある。

 といっても、最後のQ&Aでは、これまでも経験してきていささか悲しくなってしまったタイプの質問もいくつかはでる。例えば典型は「若手がこれだけは読むべき本を3冊以上教えてください」という質問である。
 「べき」も「以上」も気になる。
 つまりこれにまともに答えれば、この質問者はその本がどんな本であるかを精査することもなく、自分のキャラクターや教育環境や子どもたちの状況やそういう全く個々ばらばらの諸条件をものともせずに買って読むのだろうなという感じが、びんびん伝わってくる質問なのである。多分教育書を3冊あげるんだろうという勝手な前提も感じる。

 ぼくが若手に「・・・べき」というニュアンスで伝えうる不遜なる日常を生きているという風に思ってらっしゃるのだな・・・と。ぼくには「ねばならない」「こうするべきだ」と語ることなのでできるわけがないのだ・・・働く現場を同じくし状況を共有する自分の学校の同僚にさえそんなことはできるわけがないというのに。
 要するに「ぼくもまたあなたと同じじたばたの日常を生きる一教員である」という講座の大本のスタンスすら、やっぱり伝わらないものなのだなという感覚はぬぐえずにいる。
 「以上」の方は、より理解に苦しむ部分でもある。これはどう理解したらいいんだろう。「三つ以上すらすら言えるでしょ」という軽い挑戦のニュアンスなのか、それとも「できるだけたくさん言ってほしい」というニュアンスなのか・・・。「三つと限定したら失礼にあたりそうなので、以上とつけるというような、謝った謙譲表現なのか(100円「から」になりますの、「から」、みたいな)」。これはもうほんとによくわからない。

 いずれにしてもここには、ぼくが取り上げる本が自分にも(若手にも)役立つ本だという疑いのないまなざしがある。そもそも本を読むということが、自分で本に「出会う」という、本にまつわる楽しみの最も重要ないわばだいご味を捨象した形で日常の中にあるということが見えてくる。ぼくにそのように本を求める人は、子どもにもそのように本を「押しつけるだろう」ということも確信に近く感じられる。
 つらい。

 ぼくは『教室読み聞かせ』の本の巻末の絵本物語紹介を、編集者との話し合いの末「読み聞かせに適した本の紹介はできない。ぼくが読み聞かせてきた本の紹介ならできる」と応じた。実際そのニュアンスが丁寧に伝わる様にリード文を起こした。しかし、この部分をやっぱり、読み聞かせに向いた本を紹介するコーナーだと読み取る人が後を絶たない。そういう思考ベースになっている人には、もうそのようにしか見えないということなのだろう。少なくともぼくにはそうとしか思えないわけである。

 もっとも、上記の質問は、本当は質問の仕方の問題なのかもしれない。
 例えば「先生が新卒の頃大切に読んでいた本を3冊くらい教えていただけますか」と聞かれれば、何の苦もなく答えただろう。この二つの質問の本質的な違いに気がついてもらえるとうれしいなあとおもう。

学び合うクラスをつくる! 「教室読み聞かせ」読書活動アイデア38学び合うクラスをつくる! 「教室読み聞かせ」読書活動アイデア38
(2013/03/05)
石川 晋

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Author:石川晋
北海道の中学校教師を退職しました。
都内に潜伏して、ゆっくりのんびりしなやかに、教育、芸術、自然の話をしながら、これからの自分のことを考えつつ、新しい状況に対応する「学びのしかけ」のことを考えて行きます。facebookアカウントは、
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