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2017-08

渡辺一史『北の無人駅から』(北海道新聞社)、そして、ブラームス - 2012.09.03 Mon

 それにしてもブラームスは美しいなあ。
 晦渋とかいう人がいるがそんなことない。多分音楽史上、一二を争うメロディメーカーだと思う。肩を並べるのはビートルズ(ポール)くらいじゃないか。
 交響曲は特にすごい。何度聴いたかわからないが、いつもはっとするほど美しいメロディが、まさに口ずさむようにして、次々と、美しい渦の中から出てくる。昼下がり、娘と一緒に聴けることを、このうえない幸せと思う。多分、ぼくだけ、ね。


Symphonies 1 & 3Symphonies 1 & 3
(2003/08/18)
J. Brahms

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 娘はブラームスを聴きながら寝てしまった。
 読み聞かせの本ばかりではあきるので、ずうっと平行して読んでいる渡辺一史さんの8年半ぶりの新作を読む。
 前作は本当に眼の前にその人物がいるかのような迫真のノンフィションだった。地方出版としては異例の二賞同時受賞の快挙を成し遂げたわけだが、この本も、すごい。最初に出てくる、もうここにはいない両足を失った男の存在感も例によってすごい。人物の魅力があふれ出るような筆致(インタビュー)、どうやったら身に付くのだろう。また、それぞれの駅も圧倒的にステキだ。実際に降り立ったこともある場所もあるが、たしかにそういう場所であり、そして全く違う場所でもあるかのようなのだ。
 北海道は廃線の歴史を負ってきたわけだが、渡辺の、「無人駅」という、その微妙な地点の選び出し方もいい。読みながら思う、「無人駅」は、廃線と幹線との間にあるというわけでもない、しかし、この切り口から、本当に、北海道という場所のいろんなことが見えてくる、と。簡単に経済の論理で説明するつもりはないが、例えば搾取されつづけてきた場所としての(日本ではなく、外地であった場所としての)北海道の輪郭がいつの間にか黒々と見えてくるのである。
 ぼくらより少し前の世代の道民は、本州以南を「内地」と呼んできたのである。

北の無人駅から北の無人駅から
(2011/11)
渡辺 一史、並木 博夫 他

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Author:石川晋
北海道の中学校教師を退職しました。
都内に潜伏して、ゆっくりのんびりしなやかに、教育、芸術、自然の話をしながら、これからの自分のことを考えつつ、新しい状況に対応する「学びのしかけ」のことを考えて行きます。facebookアカウントは、
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