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2017-10

★学びのしかけプロジェクトメールマガジン222号 石川晋「「学びのしかけ」研究を通して考えてきたこと」 - 2012.03.27 Tue

私が編集するメールマガジンの最新号です。今号の執筆は私!。


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メールマガジン「学びのしかけプロジェクト」
                222号 2012年3月27日発行
                      (毎週火金日発行)
http://www.jugyo.jp/
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★目次★
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1.「学びのしかけ」研究を通して考えてきたこと
  「学びのしかけ」メールマガジン編集長
              上士幌町立上士幌中学校    石川 晋
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 2年間編集長を務めさせていただきました。私(石川晋)の最終執筆回
となります。          (石川 晋)
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1.「学びのしかけ」研究を通して考えてきたこと
  「学びのしかけ」メールマガジン編集長
              上士幌町立上士幌中学校    石川 晋
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 「学びのしかけプロジェクト」メールマガジンの編集長を務めた2年間
は、それまで少しずつ考えていたこと、感じていたことが、一挙に自分の
中で動き出して、大きな流れになっていく、そういう時間だった。

 このプロジェクトに関わる直前、2009年夏、ぼくは授業づくりネットワ
ークの全国大会の席上で、模擬授業提案をした。ぼくに与えられた課題は、
「ハイブリッド型」授業を具体的に提案するということである。
 ぼくはふだん授業で行っている「オムニバス型授業」の中の二つのユニ
ット(古典的な読み取り+ミニワークショップ型授業)を、短い模擬授業
時間で行った。島崎藤村の「初恋」の読み取りの後、矢井田瞳の「初恋」
を読み、「初恋について」と題する作文を書くというものだった。要する
に、教科書掲載の詩と、ポップミュージックの歌詞とを比較読みして、発
展的に、作文を書く授業である。会場では、教室同様、大変多様で豊かな
作文が生まれ、授業はおおむね順調に進んだ。
 しかし、授業後の検討で、会場から一つの問題点が指摘された。ぼくは
作文を書く時間に、BGMとして、矢井田瞳の「初恋」を流した。この音
楽で集中できない生徒がいるはずである、という指摘だった。
 その質問に対して、当然、反論した。つまり、オムニバス授業では、短
いユニットを組み合わせることで、苦手な学習でも、次の得意な学習まで
我慢できる。音楽が流れている方が軽快に書ける生徒もいる、そういうこ
とを、ぼくなりの教室実感に基づいて説明し、反論した。

 なぜ、このやりとりを紹介したか。
 それはこの時、ぼくが大切に考えていたことが、学び手の「学びやすさ」
ではなく、ぼく自身の「教えやすさ」の方だったのではないか、とずうっ
と考え続けることになったからだった。

 例えば、ぼくは「物語の読み聞かせ」を長く続けてきた。しかし、生徒
の「授業感想文」を読むと、この「物語の読み聞かせ」についても、不得
手にしている可能性のある生徒がいることがわかる。
 多くの生徒は、楽しみにしている。しかし、明らかに一部の生徒は、得
意としていない、あるいは苦痛に感じている場合さえある。

 同様に、作文を書いている最中に音楽を流すという活動についても、す
べての子どもたちの「学びやすさ」を考えるということで言えば、どうな
のだろう、という思いが、少しずつ私の中にも芽生えてきているわけだ。
ぼくにとって、この二つの問題は、いわば地続きの問題である。

 結果、ぼくの国語の授業は、この2年間でそれまでの方向を一挙に加速
させることになった。生徒が、多様な座席配置によって、前後左右自由に
話し合い、ホワイトボードを縦横に活用して、「対話」しながら協同で課
題を解決していく。さらには、教室の内外を必要に応じて自由に立ち歩き
交流する。
 教室も3分割し、たたみやテーブルを持ち込んでいる。新進気鋭の画家
の作品が並べられたスペースがある。生徒は休み時間は、教室に20組以
上用意されたボードゲームやカードゲームでワイワイと男女入り混じって
遊んでいる。一方で奥の部屋で、一人で座って本を読んだり、ハムスター
とたわむれたりする生徒もいる。
 学びの場、学ぶ内容のオーナーシップは、できる限り、子どもたちの側
に渡したい。そう考え続けていた。
 まさにじたばたしながら、生徒と相談し、悩みながら教室設営も授業も
創っては壊し、また創っては壊ししながら歩いてきた。
 それまでの教師主導、一斉型の授業は、日本の伝統的な学習スタイル
である。したがって、安定的な「制度」として機能してきた。しかし、ぼ
くの「選択」は、同時に「選択する私」の責任をも伴うことになる。なか
なか厳しいなあと感じていた。

 こうした取り組みは、当然、校内ではいろんな小さな衝突も起こすこと
になる。管理職にも同僚にも、「価値のインストラクション」を丁寧にし
ながら、自分の取り組みの必要を伝え続ける、なかなか骨の折れる時間で
もあった。学校を無自覚に覆っている「制度」との小さな衝突を体験しな
がら、「同僚性」という名の下にやってくる「同調圧力」「同質性」の問
題にどのような概念を「対置」するべきなのか、そのこともずうっと考え
続けた時間であった。

             *   *   *

 ぼくは、4月から育児休暇をいただいて、一年間休職することになる。
 先日、地域の「離乳食講座」に参加した。
 集まった4家族のうち一家族は、地域の家庭に嫁いで来られた中国系の
女性の方とそのお子さんである。北海道の田舎のこの街でも、確実に、外
国籍や文化の違う民族出身の生徒が、小学校中学校の中に、増えて行く。
さらには、発達がアンバランスな生徒、貧困の中にいる生徒、多様な学校
イメージを持った生徒、食物アレルギーなどを持った生徒、本当に多様な
生徒がクラスを構成し、ともに生活しともに学ぶという状況が生まれてい
る。
 こうした新しい状況に対応するための、新しい「学びのしかけ」を真剣
に考える2年間だった。

 私事ながら、4月末に、ぼくにとっては初めての単著が刊行となる。
 国語の本という体裁をとりつつ、中身は、クラス経営と教科経営の連動
の可能性を、ぼくなりに真剣に探った2年間の記録になっている。書名も
決まった。『「対話」がクラスにあふれる!国語授業・言語活動アイデア
62』(明治図書)である。ぜひともお読みいただきたいと願っている。

授業づくりネットワーク誌の最新号
→ http://www.gakuji.co.jp/magazine/network/index.html
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【編集後記】
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 2年間の編集で最も勉強になったのは、まぎれもなく編集長であったぼ
くだと思います。
 1900名に及ぶ読者の方々の存在に勇気づけられて、なんとか編集を
続けてくる事ができました。ありがとうございます。
 また、錚々たる執筆陣にご協力をいただけたことは感謝でした。ぼくは
長く自主的な研修会を開催して、多くの人の出会いの場を作ることに腐心
してきましたが、あらためて、一人で仕事するよりも、たくさんの人と「
協同」で仕事する方が性に合っているなあと実感しています。

 いよいよ次号が、ぼくの編集する最後の号になります。
 30日発行です。プロジェクトリーダー上條晴夫さんの執筆回です。
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メールマガジン「学びのしかけプロジェクト」
第222号(読者数1894) 2012年3月27日発行
編集代表:上條晴夫(haruo.kamijo@gmail.com)
twitterはこちら⇒ http://twitter.com/#!/gbc02527
Facebookはこちら⇒ http://www.facebook.com/haruo.kamijo
編集部ではチームに分かれてMLによって原稿検討を行っています。本メ
ールマガジンの記事を読んでいただいた率直なご意見・ご感想をいただけ
ると幸いです。本メールマガジンの内容に少しずつ反映をしていきたいと
考えています。
 編集長:石川晋
 副編集長:長瀬拓也・加藤恭子・藤原友和・佐内信之
登録・解除 http://www.mag2.com/m/0000158144.html
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石川晋

Author:石川晋
北海道の中学校教師を退職しました。
都内に潜伏して、ゆっくりのんびりしなやかに、教育、芸術、自然の話をしながら、これからの自分のことを考えつつ、新しい状況に対応する「学びのしかけ」のことを考えて行きます。facebookアカウントは、
https://www.facebook.com/profile.php?id=100000528475920
ぼくにできそうなことは、どんどんお受けしますので、遠慮なくお知らせください。FBのメッセンジャーが一番確実です!

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