topimagetopimagetopimagetopimagetopimagetopimagetopimagetopimage

2017-10

★学びのしかけプロジェクトメールマガジン175号 上條晴夫さん「「教えやすさ」と「学びやすさ」/その6」 - 2011.12.06 Tue

私が編集するメールマガジンです。今号は上條晴夫さん。福山憲市さんと長廻修さんとお話しされた内容を中心に書いてくださいました。私の昔の論文を話のプラットフォームにしてくださったようで、恐縮でした。そのことについては、編集後記に触れました。

→ 無料で購読できますので、お読みください。

□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
メールマガジン「学びのしかけプロジェクト」
175号 2011年12月6日発行
(毎週火金日発行)
http://www.jugyo.jp/
□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
★目次★
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
1.「教えやすさ」と「学びやすさ」/その6
      「学びのしかけ」プロジェクトリーダー
                      東北福祉大学 上條 晴夫
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 プロジェクトリーダー、上條さんの久々の論考です。
 シリーズ6回目になります。これまでの論考は、下記で順番に追って読
むことができます。
その1 http://archive.mag2.com/0000158144/20100917230000000.html
その2 http://archive.mag2.com/0000158144/20101130230000000.html
その3 http://archive.mag2.com/0000158144/20110125230000000.html
その4 http://archive.mag2.com/0000158144/20110426230000000.html
その5 http://archive.mag2.com/0000158144/20110816230000000.html
                           (石川 晋)
------------------------------------------------------------------
1.「教えやすさ」と「学びやすさ」/その6
      「学びのしかけ」プロジェクトリーダー
                      東北福祉大学 上條 晴夫
------------------------------------------------------------------
 12月3日、北九州市で「学びのしかけ」研究セミナーがありました。
 本MM「学びのしかけ」プロジェクトの神吉満氏が主催してくれて、全部
で16名が参加しました。わたしも参加させてもらって、めちゃめちゃ熱
い会になりました。
 なにしろ前日2日夜には当地の中心メンバーの一人・菊池省三氏が主宰
する菊池道場で深夜(早朝3時半に駆けつけたメンバーもいたと聞いてい
ます)までレポートその他の事前検討を夜を徹して行ってくれて、本セミ
ナーを盛り上げてくれました。
 それにしても「夜中3時半」に人がくる研究会すごいです。
 ちなみに、わたしは福岡に前日入りして、つい1週間ほど前にfacebook
で「友だち」になったばかりの下関市の福山憲市さん、その研究仲間の長
廻修さんとおしゃべりをしました。福山さんが教師教育に強い関心がある
と知って会いたくなったのです。
 わたしの方から「もし可能なら」とセミナーにお誘いし、セミナー開始
前の90分ほどの短い時間をおしゃべりすることになったのです。テーマ
は教師教育です。
 福山さんは法則化初期に参加をされ、その後、「ミス退治(子どもたち
のミスを生かす学び支援の実践)運動」という独自の研究運動を立ち上げ、
その成果をたくさんの著作として世に問うています。その実践研究の土台
には「一人ひとりを見つめる子ども研究法の開発」(明治図書・1997)
という骨太の視点があるのかなあと思います。

90分間、本当にイッキにおしゃべりをしました。
 正直に言うと、会話の約8割をわたしがしゃべってしまいました。質問
好きなわたしとしては珍しいです。理由ははっきりしていて、以下の石川
晋さんの記事の引用を含むブログ発言に福山氏が賛意のコメントをしてい
るのを見つけていたからです。

 「当たり前のことだが、必要なことは教えなければならない。説明を中
心とした授業、指示・発問型の授業構成の中で教えなくてはならないこと
は多い。こうした授業が安定的に行える授業技術は、たくさん積み上げら
れてきている、他方、考えを広げたり深めたり、自分の考えを表現したり
する授業も当然必要になっている。こちらの授業技術はいまだ開発途上で
あり、精力的な開発が望まれる状況だ。
 ところが、こうした『旧来型の授業』との区別自体が十分になされてい
ない。特に四十代前半以下の教師にこうした傾向が顕著であると、かなり
断定的に言ってもよい。しっかり教えることと、じっくり協同で考えさせ
表現させることと、この2つの使い分けの発想もない。そもそも、『旧来
型授業』そのものへの無理解や無自覚があるのではないか」(「授業づく
りネットワーク」2010年1月号・石川晋)

 この石川さんの考え方は、これまで現場で熱心に授業実践に取り組み、
いま「教師教育者」として、若手の教師教育を本気で考えようとしている
先生方の考え方を非常にうまく表現しているように思います。つまり、授
業を安定的に行う技術として、まず「説明を中心とした授業」「指示・発
問型の授業」をキチンと身につけてもらい、しかる後に、その応用編とし
て「考えを広げたり深めたり、自分の考えを表現したりする授業」を身に
つけてもらうようにする。多くの教師教育を本気で考える先生がそう考え
ているようです。
 しかし、いまのわたしは、そう考えていません。むしろ逆を考えていま
す。
 石川さんの言い方を適宜用いて表現すると、「じっくり協同で考えさせ
表現させる授業」を土台として教え、「しっかり教える授業」をそれを補
完するものとして身につけてもらう。この発想は、たとえば、東京大学の
市川伸一さんが「基礎を積み上げる」と「基礎に降りていく」の違いとし
て、『学び意欲の心理学』などに紹介している考え方と似ています。
 じつは、これまでもなんとなく、そう考えてきたのですが、「じっくり
協同で考えさせ表現させる授業」を土台として教え、「しっかり教える授
業」をそれを補完するものとして身につけてもらうようなカリキュラムを
本気で考えているものを見たことがなくて、正直に言うと、少しびびって
いました。ところが、この夏研修に行ったオランダ・ユトレヒト大学では、
正にこの発想法による教師教育が行われていることを知りました。
 もちろん世界的には最先端に属する教師教育のカリキュラムですが、い
ま少しずつ世界中に広がりつつあるといいます。勇気百倍です。カリキュ
ラムの最初のLessonは「一対一の授業」です。つまり通常多人数で行われ
る「統制」「安定」を必要とする授業ではなく、子どもの「学び」「成長」
を安心して考えることのできる授業から養成を始めます。
 本稿の連続テーマに引きつけていうと、「教えやすさ」の授業づくりか
ら教師教育をスタートするのではなく、「学びやすさ」の授業づくりから
教師教育をスタートさせようとするものだということです。・・・これで、
うまく伝わったかどうか。すこし心配です。
 しかし、目の前で話を聞いて下さった福山さんは「なるほど、なるほど。
確かにそう考えると、すっと入ります」と、何度も頷きながら話を聞いて
くれました。もちろん話を聞いて、読んで、納得をしたからと言って、す
ぐ考えを変えられるとか、そういうレベルの話ではないと思います。しか
し、一つのストーリーとして、これまで多くの現場で本気で教師教育を考
えてきている先生方に、この考え方を伝えたくて、本稿を書きました。
 ぜひ、ちらっとでもよいので、考えを巡らせてもらえると、うれしいで
す。

授業づくりネットワーク誌の最新号
→ http://www.gakuji.co.jp/magazine/network/index.html
------------------------------------------------------------------
【編集後記】
------------------------------------------------------------------
 福山さん、長廻さんと、上條さんの出会い。私もぜひ同席したかったで
す。神吉さんの素晴らしいアシストですね。
 今号、私の2年前の論文が引用されています。
 久しぶりに私自身も読みました。当時、私が考えていたことが、よくわ
かります。今の私は、本MMを丁寧に読んでくださっている方々はお気づ
きの通り、大きく考えを転換しつつあります。同じく引用されている市川
伸一さんは「教えて考えさせる授業」を提案されているわけですが、この
順番は違うのではないかとはっきりと考え始めています。そのきっかけの
一つは、本誌で今年度から始まった研究者と実践者のペアによるライフヒ
ストリーアプローチの論考です。知識や教養の詰め込みではない、体験的
な学び。現象に対する深い省察が根っこにあって、それで初めて、この先
生方の現在があるということを、それらの論考からはっきりと読み取るこ
とができると考えています。そして、私自身の学びの過程もそうであった、
と。
 大人と子どもの学び方に違いはないはずだと気付き始めた今、教師の学
びの道筋は、子どもの学びの道筋とも重ねられるものなのでは、とも考え
始めています。
 少し、長くなりました。

 次号は、インクルージョンチームから、田中博司さんです。どうぞお楽
しみに。
==================================================================
メールマガジン「学びのしかけプロジェクト」
第175号(読者数1788) 2011年12月6日発行
編集代表:上條晴夫(haruo.kamijo@gmail.com)
twitterはこちら⇒ http://twitter.com/#!/gbc02527
編集部ではチームに分かれてMLによって原稿検討を行っています。本メ
ールマガジンの記事を読んでいただいた率直なご意見・ご感想をいただけ
ると幸いです。本メールマガジンの内容に少しずつ反映をしていきたいと
考えています。
 編集長:石川晋
 副編集長:長瀬拓也・加藤恭子・藤原友和・佐内信之
登録・解除 http://www.mag2.com/m/0000158144.html
==================================================================
スポンサーサイト

● COMMENT ●


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://suponjinokokoro.blog112.fc2.com/tb.php/1090-ad35c27d
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

じたばたとはまた、なんと上手な表現だろう «  | BLOG TOP |  » BRUSH-UP帯広の講座で紹介した資料

全記事表示リンク

全ての記事を表示する

FC2カウンター

最新記事

プロフィール

石川晋

Author:石川晋
北海道の中学校教師を退職しました。
都内に潜伏して、ゆっくりのんびりしなやかに、教育、芸術、自然の話をしながら、これからの自分のことを考えつつ、新しい状況に対応する「学びのしかけ」のことを考えて行きます。facebookアカウントは、
https://www.facebook.com/profile.php?id=100000528475920
ぼくにできそうなことは、どんどんお受けしますので、遠慮なくお知らせください。FBのメッセンジャーが一番確実です!

月別アーカイブ

最新コメント

カテゴリ

未分類 (50)
教育 (2173)
音楽 (265)
雑記 (341)
映画 (15)
読書 (31)
美術 (15)
研究会等 (10)
自然保護 (9)
CD&DVD (0)
育児 (30)
自然 (82)
対話 (7)
思考 (36)
演劇 (5)

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

QRコード

QRコード