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2017-10

★学びのしかけプロジェクトメールマガジン173号 平山雅一さん「ワークショップ型授業で気づいた学びのしかけ」 - 2011.12.02 Fri

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メールマガジン「学びのしかけプロジェクト」
173号 2011年12月2日発行
(毎週火金日発行)
http://www.jugyo.jp/
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★目次★
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1.ワークショップ型授業で気づいた学びのしかけ
              「ワークショップ」編集委員
              北海道 砂川市立砂川中学校 平山 雅一
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 先日の学びのしかけプロジェクトin夕張では、ステキな国語教室の様子
をビデオで紹介してくださった平山雅一さんのご論考です。(石川 晋)
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1.ワークショップ型授業で気づいた学びのしかけ
              「ワークショップ」編集委員
              北海道 砂川市立砂川中学校 平山 雅一
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 私は、これまでワークショップ型授業でも、とりわけ「学習ゲーム」の
実践についての考察をしてきた。今回は、ゲーム性のない「ワークショッ
プ型授業」について考えてみたい。

 教育出版 中学校1年生に「ふしぎ」(金子みすゞ)がある。4連構成
の作品である。第1連と第4連を引用する。

(引用開始)

 わたしはふしぎでたまらない、
 黒い雲からふる雨が、
 銀にひかっていることが。

(第2連・第3連 省略)

 わたしはふしぎでたまらない、
 たれにきいてもわらってて、
 あたりまえだ、ということが。

(引用終了)

 これまで私は、音読をし、大意をつかんだり、倒置法などの表現につい
て取り上げるというような授業を行ってきた。
 今年は「ワークショップ型授業」で行ってみた。次の条件で詩を作り、
交流し、ふりかえりをするという活動である。ワークシートを用意した。
そこには、目標・参考にした点・ふりかえりを書くことができるようにし
た。

 1.ふしぎの本文を参考に、自分なりの「ふしぎ」という詩を作る。
 2.参考にするポイントは、各自の視点とする。
 3.二点以上を参考にする。
 4.「どこの・どのようなところを参考にしたか」を明記する。

 「参考にする」については、『例えば、「4連構成の詩を作る」という
ようなことです』と補足した。

 活動の開始である。書き始める生徒もいれば、なかなか進まない生徒も
いる。
 このときの授業のルールとして
 ○ わからなかったら、誰に聞いてもいい。
 ○ 終わったら、困っている人に声をかけたり、作品の交流をする。
を指示している。こちらからは声をかけずに、その時間を保障することに
した。

 7、8分過ぎたあたりから、少しずつ声が聞こえ始める。「『、』や
『。』でもいいですか?」(各行末の句読点が共通しているところに気づ
いた)『お~、細かいところまで見たね!』「1行目が同じなにしたんで
すけど」『そうだね。各連の1行目が同じだね。いいよ』のようにである。
 生徒同士においても、少しずつ声が出てくる。「これってさ、よんだら
さ、おんなじじゃない」「そう、文字(音数のことである)があわなくて
ね。」「えっ、あっ、ほんとだー!」(定型詩、七・五調に気づいた)と
いうようにである。

 35分くらいで全員ができあがり、交流タイムに移行していく。自由に
動き回り、お互いに作品を交換している。読みあった後のコメントを書き
あっていく。
 残り3分で自分の席にもどり、ふりかえりを書く。

 次の授業から、生徒の参考にしたことや振り返りから、学習事項をまと
めていくという授業を行った。
 そして、その学習事項を取り入れた詩を作った。

 この授業での「学びのしかけ」について、考えてみる。
 課題としては、少々ハードルが高いかに見える。「参考にするポイント
はどんな視点でもいい」が、自由度が高い反面、動きにくさにもなってい
る。
 そこで、「わからなければ、誰に聞いてもいい」「困っている人に声を
かける」という一つめの「しかけ」を提示している。
 早めに聞きたい人は質問することが可能である。一方、課題に正対し深
く悩むということもまた学びである。学びの手段を選ぶことができるよう
にしている。生徒一人一人の学びを保障したいということが、しかけとな
っている。
 二つめのしかけは、交流しコメントの交換することである。これは、池
田修氏(現 京都橘大学)がひとつのワークシートに見た人の名前を書く
という実践を紹介されていたことを参考にした。一言でも何か書いてある
と、もらった生徒はもっともっと交換したくなる。交換する数が増えると、
他人の作品の良さに触れることになる。これもしかけとなっている。
 更に付け加えると、生徒同士の交流場面で、七・五調に気づいたやりと
りがある。生徒は七・五調という言葉を知らない。知らない言葉であるが、
それが生徒の言葉として(言葉足らずではあるが)説明されているのであ
る。まさに言語活動である。
 つまり、これらは「学びやすさ」のしかけにとどまらず、「学びを深め
る」しかけにもなっているのである。
 実際、金子みすゞさんの作品と自分たちの作った作品を比較しながら、
内容についての深まりがあった。例えば、はじめの制作では「ふしぎ」な
ものを探した(題が「ふしぎ」であるから)。その後、「ふしぎで“たま
らない”」に気づき、その思いが強いことがわかった。さらに、第4連に
「たれにきいてもわらっててあたりまえだという」ということから、「他
の人はふしぎと思わないものを書かなければいけない」ということにも気
づいていった。

 私は、「生徒が楽しく学ぶことができる授業」を目指し模索している。
今回取り入れたワークショップ型授業をふりかえると、そこにはたくさん
の仕掛けがあることに気づいた。

授業づくりネットワーク誌の最新号
→ http://www.gakuji.co.jp/magazine/network/index.html
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【編集後記】
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 「ふしぎ」は、中学校1年生の教科書の最初に掲載されている作品です。
つまり入学したての生徒たちが最初に出会う作品でもあります。平山さん
の中学校がいくつくらいの小学校からの統合であるのかはわかりませんが、
年のはじめの頃の授業であることを考えてみると、生徒同士がおずおずと
動き出す様が大変興味深いです。「黙って座って話を聞いて」という文化
の中で育ってきた生徒は、いきなり立ち歩くことも交流することも難しい
ということを経験的に知っています。平山学級もやはり同じような動きに
なるのだなあと思いました。

 次号は、ライフヒストリーチームから長瀬拓也さんのご登場です。どう
ぞお楽しみに。
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Author:石川晋
北海道の中学校教師を退職しました。
都内に潜伏して、ゆっくりのんびりしなやかに、教育、芸術、自然の話をしながら、これからの自分のことを考えつつ、新しい状況に対応する「学びのしかけ」のことを考えて行きます。facebookアカウントは、
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ぼくにできそうなことは、どんどんお受けしますので、遠慮なくお知らせください。FBのメッセンジャーが一番確実です!

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