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2017-10

教師教育メールマガジン38号、田中光夫さんです! - 2017.10.31 Tue

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メールマガジン「教師教育を考える会」38号
           2017年10月31日発行
http://www.mag2.com/m/0000158144.html
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フリーランスティーチャーとは
               フリーランスティーチャー
                            田中 光夫
http://www.mag2.com/m/0000158144.html
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 38号は、公立小学校を辞し、フリーランスティーチャーという新しい
働き方を提案している田中光夫さんです。新しい教師の働き方・あり方に
ついて示唆に富むご論考です。              (石川 晋)
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 2016年の3月に14年間の公立小学校の教員を退職し、現在、病気
休業の先生の代わりに学級担任を引き受ける「フリーランスティーチャ
ー」として働いています。

1.なぜフリーランスティーチャー?
 近年、病休や産休・育休教員の代わりとして働く「臨時採用教諭・講
師」が全国的に足りない状況です。
 7月に発表されたNHKの調査では、32の自治体において4月時点で7
17人の教員が不足していたという実態が明らかになりました。全国では
どれほどの人数になるのでしょう。4月当初より担任不在の学級があるこ
とを想像できますか? とても大きな問題です。
 その背景に「病気休業教員の増加」「大量退職時代」が挙げられます。
 いわゆる「学級崩壊」「授業不成立学級」は年々増加傾向にあります。
原因は様々ですが、今後の増加傾向が危惧されています。その理由の1つ
に「2017年度以降の新規採用教員数の増加」が挙げられます。
 かつての大量採用時代に教員となった先輩達が定年を迎え、毎年多くの
退職者が出ています。その穴を埋めるべく新採教員数が増加しています
が、1つの学校に数名の新規採用者が配置されるというケースが増加して
おり、初任者教諭の育成が追いつかないという問題が発生しています。み
なさんの周りでもそのような状況を見聞きしないでしょうか。
 小学校教諭の場合、大学卒業後すぐに学級担任を持つことになります。
各自治体において初任者研修の改善が進められていますが、指導力が追い
つかずに学級崩壊し、それが原因で病気休暇に入る新採教員が増えている
というのです。退職したベテラン教員が継続採用されサポートするシステ
ムも導入されていますが、必ずしも上手くいっていないようです。
 新規採用教員の増加はもう一つの問題を生み出しています。教員試験の
合格者が増加したことで、同時に不合格者数が減り、それに伴って講師登
録者数も減少、代替教員としての臨時採用教諭・講師が不足する事態が起
こっています。
 http://www.nhk.or.jp/ohayou/digest/2017/07/0704.html
 先ほど述べたように、病休の原因の多くは「学級崩壊」「授業不成立」
です。講師人材不足の現状の中、ようやく臨時採用教諭・講師が見つかっ
ても彼らが困難学級を維持するのは非常に困難です。なぜなら、講師登録
者の多くが教員未経験者だからです。実際、1年間のうちに何人もの講師
が途中交代する学級も少なくありません。私も現役教員時代にそのような
ケースを何度も見聞きしてきました。
 現役教員時代、困難学級の立て直しを専門に行う講師の必要性を感じて
きました。そして、私の14年間の教員経験をこの問題のために生せない
だろうかと考えるようになり、公務員としての小学校教師を退職し、フ
リーランサーとして困難学級の立て直しを専門に行う教師業を開始しまし
た。

2.フリーランスティーチャーになってみて
 2016年、「困っている学校の先生方・学級の子どもたちを助けた
い」との願いをもってフリーランスティーチャーとして働き始めました。
昨年度は4つの公立小学校で担任をしました。1年間で、2年生・4年
生・5年生・通級指導学級と幅広い学年担任を経験しましたが、常に新し
いチャレンジができることに喜びを感じながら働いています。現在は縁
あって都内の私立小学校で担任代替教員として働いています。
 講師として学級担任になる上で意識して取り組んでいることを4点紹介
します。
A 学級開き
 学期途中に担任になることが多いのですが、その際まず行うのが「学級
開き」です。通常、学級開きは年に1回のため、私の場合14年間の教員
経験を通しても14回しか学級開きは経験していません。しかし、今まで
様々な場所で学級開きについて研究・実践してきたことをフルに生かしな
がら学級経営をスタートしています。

B 児童の実態把握
 次に、児童の実態を把握する中で「学級の荒れ」の原因を探っていきま
す。
 講師依頼を受ける際の管理職との面談の中で、児童の実態・学級の状況
の説明を受けますが、その際に先入観を持ちすぎないよう気をつけていま
す。困難学級ほど先入観をもって入るのは危険だと感じています。実際に
子どもたちの中に入り、自分の目で確かめるべきと考えます。
 私が入った学級の多くは「学級内のルール」が曖昧でした。特に、話の
聞き方や発言の仕方などといった規律に関する部分が弱い印象を受けまし
た。それらのルールが曖昧が故に学級内の雰囲気が混沌状態となってお
り、子どもたちの安心感が失われていました。
 そのようなケースの場合、話の聞き方や発言の仕方についての指導を丁
寧に行い、後に必ず画用紙にそれらの内容をまとめて書き残す「可視化」
を心がけてきました。
 これには2つの効果があります。
 1つは「繰り返しの指導によって定着が進みやすくなる」という点で
す。例えば「話は相手に体全体を向けて聞く」という指導後、その内容を
画用紙に貼って教室内に掲示することで、以降同様の指導をする際はその
画用紙を指さしながら「これできているね!」とプラスの声かけがしやす
くなります。できていないことを指摘するより、できている子を褒める方
が学級全体がより良い方向に向かおうとします。他にも「話は目で聞く」
「聞くではなく聴く」「聴き続ける」など、具体的な指導の度に可視化し
掲示していきます。
 もう1つは「復帰した教員・次の講師に私の指導内容が伝わる」という
という点です。病休から復帰する教員に私が担任した間の指導内容を引き
継ぐ機会はほとんどありませんでした。しかし、掲示物として可視化した
者が学級内に残っていることでそのまま指導内容を引き継ぐことができま
した。病休から復帰した先生と後日電話で話す機会があったのですが、
「今も田中先生の指導を継続しています」と言われ、安定が続いていると
聴き嬉しかったです。

C 学級通信を発行する
 子どもたちや保護者との関係を築く際、私からの情報発信が大切だと考
えています。なぜなら講師の立場上、どうしても関わる時間が短いからで
す。
 講師開始当初から、管理職に学級通信を発行する許可を申請し、毎日発
行してきました。昨年度は4校を回る中、トータル80号ほど発行しまし
た。
 講師期間は数週間から数ヶ月でしたが、短い期間であっても通信を通し
て丁寧に情報を発信し続けることで信頼を得ることができました。

D 学級じまい
 担任が病休から復帰するまでの期間、学級担任を代行してきました。中
には講師期間を延長した学級もありましたが、必ず終わりがきます。なの
で、学級開き同様「学級じまい」も必ずあります。
 復帰した教員、または次の講師とも良い関係が築けるよう、数週間かけ
て学級じまいを進めます。意識してきたのは、「学級内の規律が、私がい
なくなった後も子どもたちの関係性の中で維持されること」です。
 子どもたちにとっての最大の教育環境は「担任」です。担任がどのよう
な人物かを子どもたちは選ぶことができません。しかし、どのような教師
が担任になっても、子どもたち自身が自立する中で頑張るしかないので
す。具体的にどう学んでいくか、その「学び方」の基本を繰り返し伝えて
きました。
 
3.フリーランスティーチャーの今後
 フリーランサーとして働き始めて感じたのは、今までとは異なる「働き
がい」でした。
 管理職との面談から「ようこそおいでくださいました!」と諸手を挙げ
て歓迎され、こちらからの要望のほとんどが受け入れられました。職員室
の先生方からも「田中先生が来てくださって本当に助かりました」と心か
ら喜ばれました。去るときには「また本校に講師として来てください」と
惜しまれました。大変ありがたいことです。
 今年度は、3月末まで現在勤務する学校で働く事になりますが、今でも
月に数件講師採用の依頼の電話が入ります。「来年度は是非私の学校に」
と予約を頼まれることもあります。
 来年度、海外で教師業をしてみないかというお誘いも受けています。実
現したら面白そうです。困っている学校、学級の子どもたちに私の力が使
えるのなら、世界中どこでも仕事をしたいです。またご報告します。

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 昨年冬、札幌で田中さんと二人でどっぷり話をしました。私もその時点
で教員を辞することを決めていたので、田中さんのお仕事・在り様に大変
関心が高かったからです。
 好むと好まざるとにかかわらず、日本の社会構造を支える基本の一つで
あった終身雇用制度は崩壊しつつあります。教員の働く現場も圧倒的に非
正規の教員が増えましたが、非正規の教員の働き方のモデルはほぼありま
せん。田中さんが、積極的に非正規の在り様や学び方・働き方を提案して
いることは、刺激的です。お会いした時にもお話をお聞きしていました
が、フリーランスとして積極的に働き方や条件の提案を田中さんの側から
行っていることはとても刺激的でした。
 田中さんの心からの仕事ぶりにも大変注目しています。

 次号は、11月3日金曜日。一尾茂疋さん(一尾塾塾長、自主学校瀬戸
ツクルスクール運営責任者)。私塾、そしてオルタナティブスクールの立
場から考える教師教育についてご執筆いただきます。
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メールマガジン「教師教育を考える会」
38号(読者数2510)2017年10月31日発行
編集長:石川晋(zvn06113@nifty.com)
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(まぐまぐ:教師教育を考える会)
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石川晋

Author:石川晋
北海道の中学校教師を退職しました。
都内に潜伏して、ゆっくりのんびりしなやかに、教育、芸術、自然の話をしながら、これからの自分のことを考えつつ、新しい状況に対応する「学びのしかけ」のことを考えて行きます。facebookアカウントは、
https://www.facebook.com/profile.php?id=100000528475920
ぼくにできそうなことは、どんどんお受けしますので、遠慮なくお知らせください。FBのメッセンジャーが一番確実です!

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