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2017-09

教師教育メールマガジン29号高田保則さんです! - 2017.09.29 Fri

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メールマガジン「教師教育を考える会」29号
           2017年9月29日発行
http://www.mag2.com/m/0000158144.html
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 田舎で連携して学ぶ
    北海道公立小学校通級指導教室教諭/
    オホーツクADHD&LD懇話会副代表/
    オホーツク子どもの発達サポート教育研究会副会長
                     高田 保則
http://www.mag2.com/m/0000158144.html
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 29号は、高田保則さん。オホーツクで、小学校教師として、また地域の人々と共に子どもの発達に関わる研究会づくりに長年取り組んでこられた方です。         (石川 晋)
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1.教師が田舎で暮らすということ
 私が暮らすオホーツクは、圏域の端から端まで230kmの土地に約30万人の人々が暮らしています。
 田舎です。札幌市に行くには車で5時間掛かります。
 オホーツクは少子化の先進地とも言えます。少し郊外に車を走らせると、廃校舎が至る所に点在します。子どもが少なくなり、運営を維持できなくなった小さな学校が統廃合されているのです。一方、田舎の少子化は、点在する市町村のコミュニティー毎に、人々の結び付きが強まり、地域の子どもと家族をみんなで支えていくという可能性を秘めているのかもしれません。
 私はオホーツクで生まれ、オホーツクの学校に赴任して30年間仕事をしてきました。教師が田舎で暮らし、田舎で学ぶ意味について考えるようになりました。
2.連携するということ
 現在私は通級指導教室の指導者です。学びやコミュニケーション等で、様々な困りを抱えるお子さんを担当しています。指導室でのその子の様子を観察し、家庭やクラスでの様子をうかがい、困りの背景を分析し、支援策を提案するのが仕事です。通級指導は、その子に関わる人たちとの連携を抜きには成り立たない仕事なのです。
 関わる人たちのお話から、オホーツクの子どもたちも、現在は様々な子育てサービスを利用している事に気付きます。医療機関を受診している子がいます。塾や習い事に通っている子もいます。放課後に児童センターやディケアサービスを利用している子もいます。就学前は地域の保育園や幼稚園に通っています。保健師さんや子育て支援センターの相談を利用した子もいます。
 担当する子の情報を集めるために、保護者の承諾をいただき、そうした方たちに問い合わせをすると、誰もが好意的に回答してくださいます。子どもと関わる地域の大人は、積極的に学校と繋がりを持ちたいのだと感じます。
 人材の資源が限られたオホーツクは、連携機関のスタッフとすぐにお友だちになることができます。顔の見える連携が可能なのが、田舎の強みです。
 オホーツクでは、連携機関の方たちが参加する学習会や事例検討会が定期的に開催されています。そういう場に顔を出し、彼らの話をうかがう機会は刺激的です。
 その子の困りの改善を目指す作業療法士や言語聴覚士がいます。その子のニーズに合わせたきめ細かなサービスの提供を模索するディケアスタッフがいます。その子の成長を語る保育士がいます。その子の生い立ちや家族の苦悩を語る保健師がいます。集団遊びの中で、自立と社会性の育みを目指す児童センターの指導員がいます。
 職種や立場が違うと、同じ子どもへの向き合い方や接し方は自ずと変わります。彼らの価値観や仕事への矜持に触れると、子どもを育てる事を生業とする教師の仕事の意味について、改めて考えさせられます。
3.地域の資源を知るということ
 担当する子の保護者と一緒に食事をする機会が多いことも、田舎の特長かもしれません。お母さん方とお話するのは育児や子どもの様子についての話題が主になります。一方、お父さん方と食事をすると、互いの趣味や仕事のことが話題になります。
 オホーツクの基幹産業は一次産業です。農家や漁師のお父さんのお話から、地域の今が見えてきます。
 畑が雪に閉ざされる冬に、オホーツクの農家のお父さんは、本州へ旅行に出掛けます。市場を見て回り、消費者のニーズを探る視察をしているのです。『男爵』という品種のジャガイモがあります。小さなイモは、生産の場では規格外として廃棄されていました。ところが都会の高級レストランでは、小さな規格外の『男爵』を丸ごと調理して、料理の付け合わせに提供し、評判になっていました。自分の畑に棄てていたイモが高い価値を持っていた事に気付いたお父さんは、販路を開拓するために奔走しています。
 今の家庭で、魚を捌いて調理する事は少なくなりました。オホーツクの漁師のお父さんは、獲ったカレイを捌いて衣をつけてフライにし、温めるだけで食べられるまで加工する『六次加工』の魚を出荷する方法を探っています。オホーツクの酪農家のお父さんは、農場を会社にして従業員を雇い、機械化した牛舎で数千頭の牛を飼育しています。
 家族と暮らしを守るため頑張っている保護者のお話は魅力的で、教材化できそうな情報の宝庫です。保護者との繋がりから、地域の人材を紹介していただき、現在進行形で変化する地域の実情を知ることができます。
4.広く学ぶということ
 全国の田舎町に、子どもと関わる大人はいます。暮らしを支える産業があります。学校と自宅を往復するだけでは分からない事を、地域の多様な人たちと関わる中で学ぶことができるのではないでしょうか。
 ところで、辺境の地にあるオホーツクの教師は、新しい知見と情報を得ることに飢えています。都会に出て学ぶのは、時間も経費も掛かります。そこで、学びたい人を募り、お金を出し合って遠くの講師をお招きする学びの場が盛んに開催されています。私が携わる小さな研究会でも、そうした研究大会を続けてきました。講師の方にとって、オホーツクは、なかなか訪れる機会がない土地です。私たちはそこを逆手に取って、お話していただきたい講師候補の方に接触します。「オホーツクに来ていただけませんか?」
 もしも、そうお声を掛けられたなら、私たちにお付き合いいただけると嬉しいです。
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 私の初任地はオホーツクでした。高田さんとはその頃からのつながりでもあります。私は一度オホーツクを離れ、大きな町で教員をした後、再び田舎教師を選びました。高田さんのように田舎教師一筋ではなかったけれど、高田さんの問題意識を共有でき、同じような活動も、自分の暮らす地域で行ってきました。今、東京でに出てきて、様々な学校に入る機会をいただく中で、改めて、「村を育てる学力」とは何だろう、そして、それを担う教師の育ちはどのように支えられていく必要があるのだろうと考えています。北海道の郡部地域には、大量の新卒教師が採用されています。先日おうかがいした高等支援学校では3分の1がその学校で新規採用になった教師だとお聞きました。
 次号は、10月3日火。加茂勇さん(教科研「発達障害と教育」部会世話人/新潟県公立小学校教諭)です!
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メールマガジン「教師教育を考える会」
29号(読者数2538)2017年9月29日発行
編集長:石川晋(zvn06113@nifty.com)
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(まぐまぐ:教師教育を考える会)
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Author:石川晋
北海道の中学校教師を退職しました。
都内に潜伏して、ゆっくりのんびりしなやかに、教育、芸術、自然の話をしながら、これからの自分のことを考えつつ、新しい状況に対応する「学びのしかけ」のことを考えて行きます。facebookアカウントは、
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ぼくにできそうなことは、どんどんお受けしますので、遠慮なくお知らせください。FBのメッセンジャーが一番確実です!

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