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2017-04

【コンサートその3 加藤訓子打楽器演奏会】 - 2017.04.02 Sun

 くにたち市民芸術小ホールで三日間加藤訓子(くにこ)プロデュースの若手育成のプログラムがあり、その最終日最終公演はご自身のステージである。約10年前に静岡県舞台芸術センターで行った公演の再演。宮城聰氏が演出したものの再演。
 加藤の名を知ったのはLinnレーベルからのライヒのアルバムだ。それ以前から、こうした活動を大きく展開していたことを、残念ながら知らなかった。
 それにしても東京は恐ろしい場所だ。こんな場末の小さなホールで、世界のトップレベルのパフォーマンスに普通に出会うことができる(お金さえあれば)。

 ステージは、多種多様なパーカッション関連楽器がステージに置かれ、それを、加藤がまさに肉体の限界を削るようにして叩き続けていく。パーカッションが、あらゆる楽器の中でもっともダンスに近い、と、改めて思う。宮城演出は、この加藤のパフォーマンスを櫛削っていく。舞台袖から不意に現れる黒い男が二人、最初は演奏の終りを見計らって遠慮がちに、やがて、加藤の演奏を追い立て奪い取るように、徐々に「表現」を侵食していく。最後の最後には全てを奪われた加藤が自らの身体と大地を叩き続けていく。

 人間にとっての表現とはどのように本質的なものだろうか。
 最初は遠慮がちに、やがて容赦なく、私たちの表現を奪い取っていく黒い男たちに、様々なものことの隠喩を見ることは、今や10年前以上に容易であろうと思う。

 それにしてもマリンバは、これほどまでに繊細な音も硬質な音も奏でられる楽器なのか。バッハ、そして、ライヒを思わせる反復音楽、加藤のパフォーマンスはそのほかの楽器演奏も含めて圧巻。圧巻の一時間半だった。

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 4月から何もなくフリーになった自分には、スタートを切るパフォーマンスとして、刺激的だった。
 目標も願いもはっきりとしたものは何もないが、ぼくは、ここにずうっと座っているわけではなく、厳しい現実に、一人の人間として自分の表現の可能性にきっちりと向かい合いながら歩こうと思う。
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石川晋

Author:石川晋
北海道の中学校教師を退職しました。
都内に潜伏して、ゆっくりのんびりしなやかに、教育、芸術、自然の話をしながら、これからの自分のことを考えつつ、新しい状況に対応する「学びのしかけ」のことを考えて行きます。facebookアカウントは、
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