こちらのブログはアーカイブスに。 - 2018.04.02 Mon
こちらのブログは、これまでの記録用に。
新しいブログを創ります。引き続き、すぽんじのこころ。
→ https://suponjinokokoro.hatenadiary.jp/
ではでは。
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たしかに、年度末だった - 2018.03.31 Sat
学校の教員を辞めた自分にとって、3月末は今も年度末だけれど、なんというか、そう思わせる何かがない、と思っていた。
だが、昨日、塩崎義明さんの原稿を発信し、今日、インデックスを発信して、メルマガの廃刊手続きをし、そうだったなあ、この一年間は教師教育を考える会メールマガジン発行に自分の中心的なものを置き続けたのだったと、思った。つまり、最後の発信で、たしかにぼくにとっても、3月31日は年度末だった。

去年の今日、たしか、この時間まで、最後は学校長夫妻の力を借りて、なんとか部屋を空けたのだった。明日は都内で小さな部屋に入り、多分、加藤訓子の素晴らしいパーカッションを聴いたのだった。
一年が終わりました。みなさん、ありがとうございました。
だが、昨日、塩崎義明さんの原稿を発信し、今日、インデックスを発信して、メルマガの廃刊手続きをし、そうだったなあ、この一年間は教師教育を考える会メールマガジン発行に自分の中心的なものを置き続けたのだったと、思った。つまり、最後の発信で、たしかにぼくにとっても、3月31日は年度末だった。

去年の今日、たしか、この時間まで、最後は学校長夫妻の力を借りて、なんとか部屋を空けたのだった。明日は都内で小さな部屋に入り、多分、加藤訓子の素晴らしいパーカッションを聴いたのだった。
一年が終わりました。みなさん、ありがとうございました。
教師教育メールマガジン81号(最終号)、石川晋です! - 2018.03.31 Sat
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メールマガジン「教師教育を考える会」81号
2018年3月31日発行
http://www.mag2.com/m/0000158144.html
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メールマガジン「教師教育を考える会」総目次
元北海道公立学校教諭・NPO法人授業づくりネットワーク理事長
石川 晋
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81号です。刊行以来の全号の執筆者リストです。
アーカイブスは、フェイスブック利用の方は下記のグループに前号あります。加入の承認を送っていただければ、承認します。
https://www.facebook.com/groups/1514472288646221/
フェイスブックを利用していらっしゃらない読者の方は、私のwebサイトに全て収録してありますので、そちら(下記)で読むことができます。
”すぽんじのこころ” http://suponjinokokoro.blog112.fc2.com/
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1号:6月16日金 石川晋(NPO法人授業づくりネットワーク理事長/元・北海道公立中学校)
2号:6月20日火 石川晋(NPO法人授業づくりネットワーク理事長/元・北海道公立中学校)
3号:6月27日火 杉本直樹さん(大阪市立上町中学校教諭)
4号:7月4日火 町支大祐さん(東京大学マナビラボ 特任研究員)
5号:7月11日火 宮田純也さん(「未来の先生展」実行委員長)
6号:7月18日火 梶原末廣さん(インターネット編集長/「中・高教師用ニュースマガジン」編集・発行人)
7号:7月21日金 梶浦真さん(教育報道出版社 代表)
8行:7月25日火 木下通子さん(埼玉県立春日部女子高校司書/ビブリオバトル普及委員)
9号:7月28日金 藤原友和さん(函館市立万年橋小学校教諭)
10号:8月1日火 阿部隆幸さん(上越教育大学教職大学院准教授/NPO法人授業づくりネットワーク副理事長)
11号:8月4日金 鍋田修身さん(島根県立隠岐島前高等学校常勤講師)
12号:8月6日日 岡崎勝さん(名古屋市立小学校非常勤講師/学校マガジン『おそい・はやい・ひくい・たかい』(ジャパンマシニスト)編集人)
13号:8月8日火 今井清光さん(東京都立科学技術高等学校・教諭)
14号:8月11日金 武田信子さん(武蔵大学人文学部教授)
15号:8月15日火 杉山史哲さん(ミテモ株式会社/学校働き方研究所)
16号:8月18日金 ちょんせいこさん(株式会社ひとまち代表)
17号:8月22日火 上條晴夫さん(東北福祉大学教授)
18号:8月25日金 赤木和重さん(神戸大学大学院)
19号:8月29日火 大和信治さん(EDUPEDIA編集部/NPO法人Teach For Japan外部講師)
20号:9月1日金 荒木寿友さん(立命館大学教職大学院)
21号:9月5日火 館野峻さん(品川区立義務教育学校教諭/Teacher’s Lab.理事)
22号:9月8日金 住田昌治さん(横浜市立永田台小学校校長/ユネスコアジア文化センター事業推進委員)
23号:9月12日火 田中雅子さん(東京都立中野特別支援学校主任教諭/特別支援教育コーディネーター/認定ワークショップデザイナー)
24号:9月15日金 木村彰宏さん(株式会社LITALICOジュニア事業部ヒューマンリソースグループ/NPO法人Teach For Japan採用・研修担当)
25号:9月17日日 吉川岳彦さん(シュトゥットガルト自由大学 修士課程クラス担任及び専科教員コース学生)
26号:9月19日火 渡辺光輝さん(お茶の水女子大学附属中学校教諭)
27号:9月22日金 矢野博之さん(大妻女子大学教授/REFLECT理事)
28号:9月26日火 横山験也さん(株式会社さくら社代表取締役社長)
29号:9月29日金 高田保則さん(北海道公立小学校通級指導教室教諭/オホーツクADHD&LD懇話会副代表/オホーツク子どもの発達サポート教育研究会副会長)
30号:10月3日火 加茂勇さん(教科研「発達障害と教育」部会世話人/新潟県公立小学校教諭)
31号:10月6日金 千葉孝司さん(音更町立音更中学校教諭/ピンクシャツデーとかち発起人代表)
32号:10月10日火 長尾彰さん(NPO法人EFC代表理事)
33号:10月13日金 柴崎明さん(横浜市内私立中高一貫校教諭/教員と教員志望のためのサークルTサークル代表)
34号:10月17日火 武田緑さん(一般社団法人コアプラス代表理事)
35号:10月20日金 石川晋(NPO法人授業づくりネットワーク理事長/元・北海道公立中学校)
36号:10月24日火 蔵満逸司さん(琉球大学教職大学院・作家)
37号:10月27日金 小坂善朋さん(北海道安平町公私連携幼保連携型認定こども園副園長)
38号:10月31日火 田中光夫さん(フリーランスティーチャー)
39号:11月3日金 一尾茂疋さん(一尾塾塾長、自主学校瀬戸ツクルスクール運営責任者)
40号:11月7日火 豊福晋平さん(国際大学 グローバル・コミュニケーション・センター 准教授 (Associate professor)・主幹研究員、IUJ Associate professor)
41号:11月10日金 岩田将英さん(柏市教育委員会学校教育部指導課指導主事)
42号:11月14日火 糸井登さん(立命館小学校教諭/明日の教室代表)
43号:11月17日金 後藤健夫さん(教育ジャーナリスト)
44号:11月21日火 寺西隆行さん(ICT CONNECT 21 事務局次長)
45号:11月24日金 伊藤敏雄さん(All About学習・受験ガイド、「明日の教室」名古屋分校事務局長)
46号:11月28日火 北見俊則さん(一般社団法人志教育プロジェクト専務理事/前・横浜市立上永谷中学校校長)
47号:12月5日火 斎藤早苗さん(元・愛知県小牧市立小牧中学校PTA会長)
48号:12月8日金 宇都宮美和子さん(帯広市立稲田小学校栄養教諭/十勝清水食育ネットワーク事務局長)
49号:12月12日火 前田康裕さん(熊本大学教職大学院准教授)
50号:12月15日金 岩渕和信さん(神奈川県山北町立山北中学校教頭)
51号:12月19日火 妹尾昌俊さん(学校マネジメントコンサルタント/学校業務改善アドバイザー(文科省委嘱))
52号:12月22日金 松下音次郎さん(森のようちえん ぴっぱら)
53号:12月26日火 青山新吾さん(ノートルダム清心女子大学人間生活学部児童学科准教授)
54号:12月29日金 石川晋(NPO法人授業づくりネットワーク理事長/元・北海道公立中学校)
55号:1月9日火 大野睦仁さん(札幌市公立小学校教員/教師力BRUSH-UPセミナー代表)
56号:1月12日金 柴崎卓巳子さん(福岡県田川郡添田町立真木小学校養護教諭)
57号:1月16日火 多賀一郎さん(追手門学院小学校/教師塾・親塾主催)
58号:1月19日金 菊池真人さん(南アフリカ共和国ヨハネスブルグ日本人学校 教諭)
59号:1月23日火 梶川高彦さん(愛知県東浦町立生路小学校教諭/教師の学びサークルほっとタイム代表主宰)
60号:1月26日金 青木芳恵さん(ラーンネット・グローバルスクール ナビゲータ)
61号:1月30日火 江口彰さん(NPO法人 いきたす代表理事)
62号:2月2日金 中島範隆さん(山梨県甲斐市立双葉中学校教諭)
63号:2月6日火 関田聖和さん(神戸市立松尾小学校教頭)
64号:2月9日金 桐田敬介さん(上智大学共同研究員、edu:re共同代表)
65号:2月13日火 松田剛史さん(北海道大学大学院/ソーシャルベンチャーあんじょう家本舗代表)
66号:2月16日金 渡辺貴裕さん(東京学芸大学教職大学院准教授)
67号:2月20日火 池田修さん(京都橘大学発達教育学部児童教育学科教授/明日の教室代表)
68号:2月23日金 金大竜さん(大阪市立新高小学校教諭)
69号:2月27日火 鈴木美枝子さん(いわき短期大学幼児教育科教授)
70号:3月2日金 平井良信さん(有限会社カヤ プレイフルプロデューサー)
71号:3月4日日 中川翔太さん(東京学芸大学教職大学院院生)
72号:3月6日火 俣野秀典さん(高知大学地域協働学部/大学教育創造センター講師)
73号:3月9日金 藤倉稔さん(北海道猿払村立拓心中学校教諭)
74号:3月11日日 佐々木潤さん(宮城県公立小学校教諭/東北青年塾スタッフ/あすの社会科を考える会主宰)
75号:3月13日火 山本純人さん(埼玉県公立中学校教諭/俳句結社「梓」同人)
76号:3月16日金 江口凡太郎さん(北海道網走養護学校教諭)
77号:3月20日火 岩瀬直樹さん(東京学芸大学教職大学院准教授)
78号:3月23日金 佐藤年明さん(三重大学教育学部教授・教職大学院兼担)
79号:3月27日火 藤原由香里さん(京都府八幡市立美濃山小学校教諭、NPO授業づくりネットワーク副理事長)
80号:3月30日金 塩崎義明さん(浦安市立高洲小学校教諭)
81号:3月31日土 石川晋(NPO法人授業づくりネットワーク理事長/元・北海道公立中学校)
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今号で、準備期間を含めて1年間の発信が終わりました。
「教師教育ネットワーク」メールマガジンの読者を引き継ぐ形でスタートし、当初は1600名ほどの登録者だったのですが、前号の発行数が2655。約1000名読者が増えました。
これまでも様々なメールマガジンの発行に携わってきました。しかし今回は、様々な研究会などで出会った方々にも、感想や励ましの言葉を思いのほかたくさんいただく機会があり、反応の大きさに驚きました。
このメールマガジン発行に伴って、読み合わせの会や関連研修会を開催することも、少し考えましたが、私一人で企画する余力は残念ですがありませんでした。
なにはともあれ、この号で終わりです。ほっとしています。今号発行が完了しましたら、発行媒体に廃刊の手続きを行います。
無償でご執筆を引き受けてくださったみなさん、本当にありがとうございました。そして、ここまでお付き合いいただいた読者の方々にも心より感謝を申し上げます。
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メールマガジン「教師教育を考える会」
81号(読者数2655)2018年3月31日発行
編集長:石川晋(zvn06113@nifty.com)
登録・解除 http://www.mag2.com/m/0000158144.html
(まぐまぐ:教師教育を考える会)
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元北海道公立学校教諭・NPO法人授業づくりネットワーク理事長
石川 晋
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1号:6月16日金 石川晋(NPO法人授業づくりネットワーク理事長/元・北海道公立中学校)
2号:6月20日火 石川晋(NPO法人授業づくりネットワーク理事長/元・北海道公立中学校)
3号:6月27日火 杉本直樹さん(大阪市立上町中学校教諭)
4号:7月4日火 町支大祐さん(東京大学マナビラボ 特任研究員)
5号:7月11日火 宮田純也さん(「未来の先生展」実行委員長)
6号:7月18日火 梶原末廣さん(インターネット編集長/「中・高教師用ニュースマガジン」編集・発行人)
7号:7月21日金 梶浦真さん(教育報道出版社 代表)
8行:7月25日火 木下通子さん(埼玉県立春日部女子高校司書/ビブリオバトル普及委員)
9号:7月28日金 藤原友和さん(函館市立万年橋小学校教諭)
10号:8月1日火 阿部隆幸さん(上越教育大学教職大学院准教授/NPO法人授業づくりネットワーク副理事長)
11号:8月4日金 鍋田修身さん(島根県立隠岐島前高等学校常勤講師)
12号:8月6日日 岡崎勝さん(名古屋市立小学校非常勤講師/学校マガジン『おそい・はやい・ひくい・たかい』(ジャパンマシニスト)編集人)
13号:8月8日火 今井清光さん(東京都立科学技術高等学校・教諭)
14号:8月11日金 武田信子さん(武蔵大学人文学部教授)
15号:8月15日火 杉山史哲さん(ミテモ株式会社/学校働き方研究所)
16号:8月18日金 ちょんせいこさん(株式会社ひとまち代表)
17号:8月22日火 上條晴夫さん(東北福祉大学教授)
18号:8月25日金 赤木和重さん(神戸大学大学院)
19号:8月29日火 大和信治さん(EDUPEDIA編集部/NPO法人Teach For Japan外部講師)
20号:9月1日金 荒木寿友さん(立命館大学教職大学院)
21号:9月5日火 館野峻さん(品川区立義務教育学校教諭/Teacher’s Lab.理事)
22号:9月8日金 住田昌治さん(横浜市立永田台小学校校長/ユネスコアジア文化センター事業推進委員)
23号:9月12日火 田中雅子さん(東京都立中野特別支援学校主任教諭/特別支援教育コーディネーター/認定ワークショップデザイナー)
24号:9月15日金 木村彰宏さん(株式会社LITALICOジュニア事業部ヒューマンリソースグループ/NPO法人Teach For Japan採用・研修担当)
25号:9月17日日 吉川岳彦さん(シュトゥットガルト自由大学 修士課程クラス担任及び専科教員コース学生)
26号:9月19日火 渡辺光輝さん(お茶の水女子大学附属中学校教諭)
27号:9月22日金 矢野博之さん(大妻女子大学教授/REFLECT理事)
28号:9月26日火 横山験也さん(株式会社さくら社代表取締役社長)
29号:9月29日金 高田保則さん(北海道公立小学校通級指導教室教諭/オホーツクADHD&LD懇話会副代表/オホーツク子どもの発達サポート教育研究会副会長)
30号:10月3日火 加茂勇さん(教科研「発達障害と教育」部会世話人/新潟県公立小学校教諭)
31号:10月6日金 千葉孝司さん(音更町立音更中学校教諭/ピンクシャツデーとかち発起人代表)
32号:10月10日火 長尾彰さん(NPO法人EFC代表理事)
33号:10月13日金 柴崎明さん(横浜市内私立中高一貫校教諭/教員と教員志望のためのサークルTサークル代表)
34号:10月17日火 武田緑さん(一般社団法人コアプラス代表理事)
35号:10月20日金 石川晋(NPO法人授業づくりネットワーク理事長/元・北海道公立中学校)
36号:10月24日火 蔵満逸司さん(琉球大学教職大学院・作家)
37号:10月27日金 小坂善朋さん(北海道安平町公私連携幼保連携型認定こども園副園長)
38号:10月31日火 田中光夫さん(フリーランスティーチャー)
39号:11月3日金 一尾茂疋さん(一尾塾塾長、自主学校瀬戸ツクルスクール運営責任者)
40号:11月7日火 豊福晋平さん(国際大学 グローバル・コミュニケーション・センター 准教授 (Associate professor)・主幹研究員、IUJ Associate professor)
41号:11月10日金 岩田将英さん(柏市教育委員会学校教育部指導課指導主事)
42号:11月14日火 糸井登さん(立命館小学校教諭/明日の教室代表)
43号:11月17日金 後藤健夫さん(教育ジャーナリスト)
44号:11月21日火 寺西隆行さん(ICT CONNECT 21 事務局次長)
45号:11月24日金 伊藤敏雄さん(All About学習・受験ガイド、「明日の教室」名古屋分校事務局長)
46号:11月28日火 北見俊則さん(一般社団法人志教育プロジェクト専務理事/前・横浜市立上永谷中学校校長)
47号:12月5日火 斎藤早苗さん(元・愛知県小牧市立小牧中学校PTA会長)
48号:12月8日金 宇都宮美和子さん(帯広市立稲田小学校栄養教諭/十勝清水食育ネットワーク事務局長)
49号:12月12日火 前田康裕さん(熊本大学教職大学院准教授)
50号:12月15日金 岩渕和信さん(神奈川県山北町立山北中学校教頭)
51号:12月19日火 妹尾昌俊さん(学校マネジメントコンサルタント/学校業務改善アドバイザー(文科省委嘱))
52号:12月22日金 松下音次郎さん(森のようちえん ぴっぱら)
53号:12月26日火 青山新吾さん(ノートルダム清心女子大学人間生活学部児童学科准教授)
54号:12月29日金 石川晋(NPO法人授業づくりネットワーク理事長/元・北海道公立中学校)
55号:1月9日火 大野睦仁さん(札幌市公立小学校教員/教師力BRUSH-UPセミナー代表)
56号:1月12日金 柴崎卓巳子さん(福岡県田川郡添田町立真木小学校養護教諭)
57号:1月16日火 多賀一郎さん(追手門学院小学校/教師塾・親塾主催)
58号:1月19日金 菊池真人さん(南アフリカ共和国ヨハネスブルグ日本人学校 教諭)
59号:1月23日火 梶川高彦さん(愛知県東浦町立生路小学校教諭/教師の学びサークルほっとタイム代表主宰)
60号:1月26日金 青木芳恵さん(ラーンネット・グローバルスクール ナビゲータ)
61号:1月30日火 江口彰さん(NPO法人 いきたす代表理事)
62号:2月2日金 中島範隆さん(山梨県甲斐市立双葉中学校教諭)
63号:2月6日火 関田聖和さん(神戸市立松尾小学校教頭)
64号:2月9日金 桐田敬介さん(上智大学共同研究員、edu:re共同代表)
65号:2月13日火 松田剛史さん(北海道大学大学院/ソーシャルベンチャーあんじょう家本舗代表)
66号:2月16日金 渡辺貴裕さん(東京学芸大学教職大学院准教授)
67号:2月20日火 池田修さん(京都橘大学発達教育学部児童教育学科教授/明日の教室代表)
68号:2月23日金 金大竜さん(大阪市立新高小学校教諭)
69号:2月27日火 鈴木美枝子さん(いわき短期大学幼児教育科教授)
70号:3月2日金 平井良信さん(有限会社カヤ プレイフルプロデューサー)
71号:3月4日日 中川翔太さん(東京学芸大学教職大学院院生)
72号:3月6日火 俣野秀典さん(高知大学地域協働学部/大学教育創造センター講師)
73号:3月9日金 藤倉稔さん(北海道猿払村立拓心中学校教諭)
74号:3月11日日 佐々木潤さん(宮城県公立小学校教諭/東北青年塾スタッフ/あすの社会科を考える会主宰)
75号:3月13日火 山本純人さん(埼玉県公立中学校教諭/俳句結社「梓」同人)
76号:3月16日金 江口凡太郎さん(北海道網走養護学校教諭)
77号:3月20日火 岩瀬直樹さん(東京学芸大学教職大学院准教授)
78号:3月23日金 佐藤年明さん(三重大学教育学部教授・教職大学院兼担)
79号:3月27日火 藤原由香里さん(京都府八幡市立美濃山小学校教諭、NPO授業づくりネットワーク副理事長)
80号:3月30日金 塩崎義明さん(浦安市立高洲小学校教諭)
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これまでも様々なメールマガジンの発行に携わってきました。しかし今回は、様々な研究会などで出会った方々にも、感想や励ましの言葉を思いのほかたくさんいただく機会があり、反応の大きさに驚きました。
このメールマガジン発行に伴って、読み合わせの会や関連研修会を開催することも、少し考えましたが、私一人で企画する余力は残念ですがありませんでした。
なにはともあれ、この号で終わりです。ほっとしています。今号発行が完了しましたら、発行媒体に廃刊の手続きを行います。
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メールマガジン「教師教育を考える会」
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(まぐまぐ:教師教育を考える会)
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教師教育メールマガジン80号塩崎義明さんです! - 2018.03.30 Fri
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メールマガジン「教師教育を考える会」80号
2018年3月30日発行
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取り戻そう!「共同」と「誇り」
千葉県浦安市立高洲小学校教諭
塩崎 義明
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80号は、塩崎義明さん(浦安市立高洲小学校教諭)です。本編としては、これが最終号になります。しおちゃんマンとして広く知られる教師。この春で退職されます。私たちの「応援団長」からのあたたかいメッセージです。 (石川 晋)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
はじめまして。千葉県で小学校の教師をしていた塩崎義明です。
この3月で学校現場を定年退職しました。
この時期の原稿を依頼されたのは退職するといった特殊な事情をもっていたからだと思います。よろしくお付き合いください。
再任用の道もありましたが、
(1) 体力的にも精神的にも思うような指導ができなくなってきていることの実感。
(2) 本県や本市の再任用制度の不公平さと理不尽さ。
(3) 新たな道へのチャレンジ
上記3点を考え、再任用の道は選びませんでした。
4月からは、幸いに、2つの大学(千葉大学、都留文科大学)からお誘いをいただいたので、そこで非常勤講師の仕事をさせていただくことになりました。
そして、全国に足を運んで、現場の声を聞き、私の経験を話し、多くの先生方と交流を持ち続けていきたいと考えています。
すでに、神奈川県や北海道からお誘いをうけています。
もしこんな自分で良かったら、民間で、組合で、現場研修で、お気軽に声をかけてください。
講座ができる内容は、
・生活指導と学級集団づくり
・発達の凸凹を持つ子と学級の仲間たち
・学校づくり、モラールアップ
・道徳の授業づくり
・授業であそぶ
等々です。
今回のメルマガでは、その中の一部を紹介します。
●職員の共同とは
37年間教師を続けてきて自慢できることはなんですか?と聞かれることがあります。残念ながらアリマセンと答えます。
それでも何か一つあげてくださいと言われれば、37年間欠かさず日刊通信を出し続けてきたことでしょうか。しかし、そのことについても、同僚や子どもたち、保護者の皆さんの支援や協力があってのことですから、私一人の「自慢できること」ではないのです。
若い当時は、この件についてかなり批判されました。なぜお前だけ毎日発行するのか、足並みを揃えてくれないと共同の仕事ができない、等々の批判です。
そんな批判をする人に限って、学級目標に「みんなちがってみんないい」などと貼ってあるのですからよくわかりません。
共同・協同・協働とは、上からの指示についてなんでもかんでも「御意」と従うことでもないし、教育方法について足並みを揃えることでもありません。
教師一人ひとりの個性や考え方………、つまりお互いの違いをリスペクトしつつその実践を保障し、対等に話し合える関係をつくることこそ大切です。
そして…、上の者は、異議申し立ての意見にこそ耳を傾けるべきです。そんな意見にこそ、現場の教師の真実の声があるものなのです。
上からの指示、そして教育方法の統一を「正しい」と価値づけて、それを高圧的に強制する現場になっていないでしょうか。
そしてその中で(かげで)、苦しみ、悩んでいる仲間はいないでしょうか。
●名人でもカリスマでもないことの大切さ
書店に並ぶ、名人・カリスマ先生の教育関連の本の中に、『学級崩壊をたてなおした先生』云々といった宣伝文句を時々見かけます。
おそらくご本人には、そういった意識はないと信じています。
発行所が、そうすれば売れる、と考えてそういった文面を作ったのでしょう。
しかし申し訳ないのですが、そんな宣伝文句は、少なくとも私には不愉快に感じます。
私から言わせれば、その学級が「崩壊」して、担任が苦しんでいた時、あなたは何をしていたのかこそが問われるはずだからです。
そんなことから、名人、カリスマを名乗る人たちからは、教師の真実の声は聞こえてこないと考えるようになりました。
そう考えるようになってから、『教師にカリスマや名人はいらない』を私のテーマにしました。
不器用に、地べたを這いつくばるように、子どもや保護者と頭を抱えて悩んでいる教師の姿にこそ真実があるし、そこから私たちは学ぶべきなのです。そして日本の教師のほとんどが、そういった『真実を抱える教師』なのだと考えています。
●日本の教師でいることの誇り
外国のプレスが決まって不思議がるのは、
「日本の教師ほど勤勉で、長い時間を費やして子どもたちの面倒を見ている国はいない。」
「同時に、日本の教師ほど批判されている国もない」
私たち日本の教師が、教師でいることの誇りを失ってしまったのはいつごろからでしょうか。これは、学習指導要領の歴史を学べばわかってくるのですが今回は長くなるのでその件については触れません。
ただ、私たち日本の教師は、教師でいることにもっと誇りをもって、胸をはろうではないかと呼び掛けたいと思っています。
しかしそれは、エラソーにすることではなく、子どもたちや同僚からこそ学び、元気をもらう謙虚な姿勢が大切なことは言うまでもありません。
そんな教師を、退職後も、その応援団長として応援していきたいと考えています。
-----
塩崎義明OnlineOffice
http://shiozaki.info/
学校現場からのメッセージ~教師たちへの応援歌~
小学校教師@塩崎義明(しおちゃんマン)★学校珍百景・ブログ
https://ameblo.jp/shiozakiy/
-----
==================================================================
塩崎さんありがとうございました。
2月、塩崎さんの教室におうかがいしました。昼休み。雨上がりの(朝まで嵐でした…)校庭は、なかなか水がひきません。震災の際には液状化が大きくクローズアップされた土地でもあります。
校内放送で担当教師が済まなそうな声で「今日はグラウンドがまだ乾いていないので、外遊びはお休みにしてください」と。
すると、どこかの教室の子ども達が「やったー」と叫び声をあげます。塩崎さんに「どうしてあの子たちは喜んでいるのですか」と訊くと、「ああ、あのクラスは、今日学級レクやる予定だったからさ。子どもってさ、学級レクが終わった後、先生遊びに行っていいですかって言うんだよな」と。
見ると、塩崎さんの教室の子ども達は出窓で外に向かって「やーらせろ、やーらせろ」と叫んでいるのです。
統制された「遊び」、構成された「遊び」・・・そこに子ども達の「遊び文化」はあるんだろうか・・・。
次年度は塩崎さんにぼくが入っている学校現場をいくつか一緒に回っていただけるようにお願いをしました。
長い間、ご購読いただいて、ありがとうございました。正規の号は、この号を持って終了です。
明日、これまでの全号のインデックスを私がまとめたものを発行し、それで本メールマガジンの締めとなります。
いろいろな問い合わせがありますが、もちろん、これっきり、今後の発行は一切しません。後少しお付き合いください。
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メールマガジン「教師教育を考える会」
80号(読者数2655)2018年3月30日発行
編集長:石川晋(zvn06113@nifty.com)
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(まぐまぐ:教師教育を考える会)
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取り戻そう!「共同」と「誇り」
千葉県浦安市立高洲小学校教諭
塩崎 義明
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80号は、塩崎義明さん(浦安市立高洲小学校教諭)です。本編としては、これが最終号になります。しおちゃんマンとして広く知られる教師。この春で退職されます。私たちの「応援団長」からのあたたかいメッセージです。 (石川 晋)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
はじめまして。千葉県で小学校の教師をしていた塩崎義明です。
この3月で学校現場を定年退職しました。
この時期の原稿を依頼されたのは退職するといった特殊な事情をもっていたからだと思います。よろしくお付き合いください。
再任用の道もありましたが、
(1) 体力的にも精神的にも思うような指導ができなくなってきていることの実感。
(2) 本県や本市の再任用制度の不公平さと理不尽さ。
(3) 新たな道へのチャレンジ
上記3点を考え、再任用の道は選びませんでした。
4月からは、幸いに、2つの大学(千葉大学、都留文科大学)からお誘いをいただいたので、そこで非常勤講師の仕事をさせていただくことになりました。
そして、全国に足を運んで、現場の声を聞き、私の経験を話し、多くの先生方と交流を持ち続けていきたいと考えています。
すでに、神奈川県や北海道からお誘いをうけています。
もしこんな自分で良かったら、民間で、組合で、現場研修で、お気軽に声をかけてください。
講座ができる内容は、
・生活指導と学級集団づくり
・発達の凸凹を持つ子と学級の仲間たち
・学校づくり、モラールアップ
・道徳の授業づくり
・授業であそぶ
等々です。
今回のメルマガでは、その中の一部を紹介します。
●職員の共同とは
37年間教師を続けてきて自慢できることはなんですか?と聞かれることがあります。残念ながらアリマセンと答えます。
それでも何か一つあげてくださいと言われれば、37年間欠かさず日刊通信を出し続けてきたことでしょうか。しかし、そのことについても、同僚や子どもたち、保護者の皆さんの支援や協力があってのことですから、私一人の「自慢できること」ではないのです。
若い当時は、この件についてかなり批判されました。なぜお前だけ毎日発行するのか、足並みを揃えてくれないと共同の仕事ができない、等々の批判です。
そんな批判をする人に限って、学級目標に「みんなちがってみんないい」などと貼ってあるのですからよくわかりません。
共同・協同・協働とは、上からの指示についてなんでもかんでも「御意」と従うことでもないし、教育方法について足並みを揃えることでもありません。
教師一人ひとりの個性や考え方………、つまりお互いの違いをリスペクトしつつその実践を保障し、対等に話し合える関係をつくることこそ大切です。
そして…、上の者は、異議申し立ての意見にこそ耳を傾けるべきです。そんな意見にこそ、現場の教師の真実の声があるものなのです。
上からの指示、そして教育方法の統一を「正しい」と価値づけて、それを高圧的に強制する現場になっていないでしょうか。
そしてその中で(かげで)、苦しみ、悩んでいる仲間はいないでしょうか。
●名人でもカリスマでもないことの大切さ
書店に並ぶ、名人・カリスマ先生の教育関連の本の中に、『学級崩壊をたてなおした先生』云々といった宣伝文句を時々見かけます。
おそらくご本人には、そういった意識はないと信じています。
発行所が、そうすれば売れる、と考えてそういった文面を作ったのでしょう。
しかし申し訳ないのですが、そんな宣伝文句は、少なくとも私には不愉快に感じます。
私から言わせれば、その学級が「崩壊」して、担任が苦しんでいた時、あなたは何をしていたのかこそが問われるはずだからです。
そんなことから、名人、カリスマを名乗る人たちからは、教師の真実の声は聞こえてこないと考えるようになりました。
そう考えるようになってから、『教師にカリスマや名人はいらない』を私のテーマにしました。
不器用に、地べたを這いつくばるように、子どもや保護者と頭を抱えて悩んでいる教師の姿にこそ真実があるし、そこから私たちは学ぶべきなのです。そして日本の教師のほとんどが、そういった『真実を抱える教師』なのだと考えています。
●日本の教師でいることの誇り
外国のプレスが決まって不思議がるのは、
「日本の教師ほど勤勉で、長い時間を費やして子どもたちの面倒を見ている国はいない。」
「同時に、日本の教師ほど批判されている国もない」
私たち日本の教師が、教師でいることの誇りを失ってしまったのはいつごろからでしょうか。これは、学習指導要領の歴史を学べばわかってくるのですが今回は長くなるのでその件については触れません。
ただ、私たち日本の教師は、教師でいることにもっと誇りをもって、胸をはろうではないかと呼び掛けたいと思っています。
しかしそれは、エラソーにすることではなく、子どもたちや同僚からこそ学び、元気をもらう謙虚な姿勢が大切なことは言うまでもありません。
そんな教師を、退職後も、その応援団長として応援していきたいと考えています。
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塩崎義明OnlineOffice
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学校現場からのメッセージ~教師たちへの応援歌~
小学校教師@塩崎義明(しおちゃんマン)★学校珍百景・ブログ
https://ameblo.jp/shiozakiy/
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塩崎さんありがとうございました。
2月、塩崎さんの教室におうかがいしました。昼休み。雨上がりの(朝まで嵐でした…)校庭は、なかなか水がひきません。震災の際には液状化が大きくクローズアップされた土地でもあります。
校内放送で担当教師が済まなそうな声で「今日はグラウンドがまだ乾いていないので、外遊びはお休みにしてください」と。
すると、どこかの教室の子ども達が「やったー」と叫び声をあげます。塩崎さんに「どうしてあの子たちは喜んでいるのですか」と訊くと、「ああ、あのクラスは、今日学級レクやる予定だったからさ。子どもってさ、学級レクが終わった後、先生遊びに行っていいですかって言うんだよな」と。
見ると、塩崎さんの教室の子ども達は出窓で外に向かって「やーらせろ、やーらせろ」と叫んでいるのです。
統制された「遊び」、構成された「遊び」・・・そこに子ども達の「遊び文化」はあるんだろうか・・・。
次年度は塩崎さんにぼくが入っている学校現場をいくつか一緒に回っていただけるようにお願いをしました。
長い間、ご購読いただいて、ありがとうございました。正規の号は、この号を持って終了です。
明日、これまでの全号のインデックスを私がまとめたものを発行し、それで本メールマガジンの締めとなります。
いろいろな問い合わせがありますが、もちろん、これっきり、今後の発行は一切しません。後少しお付き合いください。
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【固定記事:2018年度の講師依頼など ぜひお声掛けください 3/28更新】 - 2018.03.30 Fri
【みなさん、ぜひお声がけください。おうかがいします】
2018年4月から2019年3月まで、さらに一年間、校内研修支援、飛び込み授業依頼、民間研修講師、その他講演・講座をお引き受けしていきます。お声掛け、お力添えください! おかげさまで、下記のネットワーク集会や理事長訪問予定の前後に、周辺の地域で次々学校研修支援や小さな研修会の要望が上がってきています。ありがとうございます。
国語授業、教室読み聞かせ、合唱指導、教室観察と教員とのメンター的関わり(これは教科領域を問いません)、校内研修講師、校内研修デザインとファシリテーションなど、要望に応じて対応します。
定点観測でメンターとして入ってほしいという要望、校内研修を通年でファシリテーションしてほしいという要望。民間研修会講師、NPO関連の依頼など、多数いただいています。ありがたいことです。まだまだお引き受けできます!
2018年度ももう一年は、今年と同じように様々な職域に入り、いろんな学びの現場に関わりたいという願いを持っています。
その後2019年の4月からは、小学校か中学校に戻るつもりです。
さて、そこで、今年は各学校に入るルールや、研修会講師について、おおよそのルールを決めて動きます。
民間教育研修についてのルールと学校支援に関するルールです。
これまでお世話になってきた学校については、個別に担当の方にお話をさせていただいています。
まあ、簡単に書くと、東京から現地に赴いて(北海道にも頻繁に戻っていますので北海道起点でもOKですが)、赤字にならなければいきますよという感じですが、少し詳しく下記に書きます。
①関東圏と北海道については、交通費などをあまり考えず薄謝(数千円程度)で結構です。(既に小中高大合わせて数件いただいています)
②その他の地域については、交通費(一番安い設定で結構です)と若干の謝礼(数千円程度)で結構です(特に関西圏・中京圏・四国から多数、東北・九州からもいただいています)。
③宿泊を伴う地域の場合は、安い宿代程度をご負担いただけるとうれしいです。
④もちろんいくつかの学校で連続的に呼んでいただいたり、土日の研修会との組み合わせを考えていただいて経費を合算するなど、工夫していただくのは大歓迎です(これだとかなり安く済みます。既に協同で数件いただいています)。
⑤民間の教育研修会講師については、上記のルールに準じて個別に相談させてください。内容によっては、財政的な裏付けがなくてもお伺いする場合もあります。今年もそうでした。
⑥いずれにしても、個別に具体的なご相談をさせてください。お話いただければ、真剣に相談に乗ります
おかげさまで、特に関西圏を中心に多数の依頼をいただきました。うまく予定を組みましたが、日程によってはまだ空いているところもあります。よろしければ、単発もしくは年間3回程度の観察と対話をご希望の方はおっしゃってください。また、関東圏の依頼と北海道・東北・のお申し出がもう少しあってもいいかなと思っています。下記の日程を参考に、でもこれにこだわらず、どうぞ遠慮なくご希望ください。ご相談に応じます。
実は、授業づくりネットワークの研修会が全国で11回開催予定です。今のところその全てに参加します。これは、全国、北海道から九州まで予定しています。また理事長訪問は27回。本気で回ります。今のところ下記の日程(あくまでも予定)です。
【授業づくりネットワーク集会】
①4月7日土 東京
②6月10日 北海道:江別
③8月18-19日土、日 京都
④9月1日土 北九州
⑤9月8日土 新潟
⑥10月27日土 名古屋
⑦11月17日土 広島
⑧11月25日土 大阪
⑨12月8日土 三重
⑩2月23日土 岡山
⑪3月16日土 仙台
【理事長訪問集会】
①4月14日土 理事長訪問高松
②4月21日土 理事長訪問稚内
③4月28日土 理事長訪問大阪
④4月30日月・祝 理事長訪問南紀太地町
⑤5月12日土 理事長訪問富山
⑥5月13日日 理事長訪問新潟
⑦5月19日土 理事長訪問網走
⑧6月9日土 理事長訪問名寄
⑨6月23日土 理事長訪問和歌山・紀伊田辺
⑩7月7日土 理事長訪問熊本
⑪7月28日土 理事長訪問神戸
⑫9月22日土 理事長訪問沖縄
⑬9月24日月 理事長訪問鹿児島
⑭10月13日土 理事長訪問山形
⑮10月14日日 理事長訪問水戸
⑯10月28日日 理事長訪問静岡
⑰11月3日土 理事長訪問釧路
⑱11月10日土 理事長訪問甲府
⑲11月23日金 理事長訪問徳島
⑳12月1日土 理事長訪問米子
㉑12月9日日 理事長訪問四日市
㉒12月15日土 理事長訪問紋別
㉓1月12日土 理事長訪問青森
㉔1月14日日 理事長訪問函館
㉕2月9日土 理事長訪問帯広
㉖2月24日土 理事長訪問広島
㉗3月17日日 理事長訪問札幌
こうした会と日程を組み合わせることで、旅費なども浮くので、呼びやすい条件が揃うと思います。まずは心配なく、ご希望がある場合は、ノープランで結構ですので、お声がけください。
お声がけは、メッセージまたはメールでくださいますようにお願いいたします。
2018年4月から2019年3月まで、さらに一年間、校内研修支援、飛び込み授業依頼、民間研修講師、その他講演・講座をお引き受けしていきます。お声掛け、お力添えください! おかげさまで、下記のネットワーク集会や理事長訪問予定の前後に、周辺の地域で次々学校研修支援や小さな研修会の要望が上がってきています。ありがとうございます。
国語授業、教室読み聞かせ、合唱指導、教室観察と教員とのメンター的関わり(これは教科領域を問いません)、校内研修講師、校内研修デザインとファシリテーションなど、要望に応じて対応します。
定点観測でメンターとして入ってほしいという要望、校内研修を通年でファシリテーションしてほしいという要望。民間研修会講師、NPO関連の依頼など、多数いただいています。ありがたいことです。まだまだお引き受けできます!
2018年度ももう一年は、今年と同じように様々な職域に入り、いろんな学びの現場に関わりたいという願いを持っています。
その後2019年の4月からは、小学校か中学校に戻るつもりです。
さて、そこで、今年は各学校に入るルールや、研修会講師について、おおよそのルールを決めて動きます。
民間教育研修についてのルールと学校支援に関するルールです。
これまでお世話になってきた学校については、個別に担当の方にお話をさせていただいています。
まあ、簡単に書くと、東京から現地に赴いて(北海道にも頻繁に戻っていますので北海道起点でもOKですが)、赤字にならなければいきますよという感じですが、少し詳しく下記に書きます。
①関東圏と北海道については、交通費などをあまり考えず薄謝(数千円程度)で結構です。(既に小中高大合わせて数件いただいています)
②その他の地域については、交通費(一番安い設定で結構です)と若干の謝礼(数千円程度)で結構です(特に関西圏・中京圏・四国から多数、東北・九州からもいただいています)。
③宿泊を伴う地域の場合は、安い宿代程度をご負担いただけるとうれしいです。
④もちろんいくつかの学校で連続的に呼んでいただいたり、土日の研修会との組み合わせを考えていただいて経費を合算するなど、工夫していただくのは大歓迎です(これだとかなり安く済みます。既に協同で数件いただいています)。
⑤民間の教育研修会講師については、上記のルールに準じて個別に相談させてください。内容によっては、財政的な裏付けがなくてもお伺いする場合もあります。今年もそうでした。
⑥いずれにしても、個別に具体的なご相談をさせてください。お話いただければ、真剣に相談に乗ります
おかげさまで、特に関西圏を中心に多数の依頼をいただきました。うまく予定を組みましたが、日程によってはまだ空いているところもあります。よろしければ、単発もしくは年間3回程度の観察と対話をご希望の方はおっしゃってください。また、関東圏の依頼と北海道・東北・のお申し出がもう少しあってもいいかなと思っています。下記の日程を参考に、でもこれにこだわらず、どうぞ遠慮なくご希望ください。ご相談に応じます。
実は、授業づくりネットワークの研修会が全国で11回開催予定です。今のところその全てに参加します。これは、全国、北海道から九州まで予定しています。また理事長訪問は27回。本気で回ります。今のところ下記の日程(あくまでも予定)です。
【授業づくりネットワーク集会】
①4月7日土 東京
②6月10日 北海道:江別
③8月18-19日土、日 京都
④9月1日土 北九州
⑤9月8日土 新潟
⑥10月27日土 名古屋
⑦11月17日土 広島
⑧11月25日土 大阪
⑨12月8日土 三重
⑩2月23日土 岡山
⑪3月16日土 仙台
【理事長訪問集会】
①4月14日土 理事長訪問高松
②4月21日土 理事長訪問稚内
③4月28日土 理事長訪問大阪
④4月30日月・祝 理事長訪問南紀太地町
⑤5月12日土 理事長訪問富山
⑥5月13日日 理事長訪問新潟
⑦5月19日土 理事長訪問網走
⑧6月9日土 理事長訪問名寄
⑨6月23日土 理事長訪問和歌山・紀伊田辺
⑩7月7日土 理事長訪問熊本
⑪7月28日土 理事長訪問神戸
⑫9月22日土 理事長訪問沖縄
⑬9月24日月 理事長訪問鹿児島
⑭10月13日土 理事長訪問山形
⑮10月14日日 理事長訪問水戸
⑯10月28日日 理事長訪問静岡
⑰11月3日土 理事長訪問釧路
⑱11月10日土 理事長訪問甲府
⑲11月23日金 理事長訪問徳島
⑳12月1日土 理事長訪問米子
㉑12月9日日 理事長訪問四日市
㉒12月15日土 理事長訪問紋別
㉓1月12日土 理事長訪問青森
㉔1月14日日 理事長訪問函館
㉕2月9日土 理事長訪問帯広
㉖2月24日土 理事長訪問広島
㉗3月17日日 理事長訪問札幌
こうした会と日程を組み合わせることで、旅費なども浮くので、呼びやすい条件が揃うと思います。まずは心配なく、ご希望がある場合は、ノープランで結構ですので、お声がけください。
お声がけは、メッセージまたはメールでくださいますようにお願いいたします。
結局、原稿を捨てて・・・ 『Cross Transit "vox soil"』、東京混声合唱団246回定期 - 2018.03.30 Fri
結局、論文一本を捨て、書籍原稿を少しだけ日延べして、見たいものを見る。
北村明子 アジア国際共同制作プロジェクト 『Cross Transit "vox soil"』・・・28日夜、せんがわ劇場。
東京混声合唱団第246回定期演奏会・・・29日夜、よみうり大手町ホール。
北村のダンスプロジェクト。6名+1のダンサー。一時間強のパフォーマンス。
ステージ構成もよく練られ、謡と太鼓と音響も効果的でめりはりもあり、おもしろかった。
北村による、日本とアジアのアーティストと共に創り上げる国際共同制作プロジェクト「Cross Transit」。今回は日本・カンボジア・インドネシア・インドのダンサー、謡い手によるステージ。
とてもおもしろかったのは、言葉の身体性を「表現する」ということへの苦慮、だった。これは、北村自身の関心・興味の中心なのかも、とも、見ながら思う・・・。ダンサーは互いの言葉を母音・子音のレベルにまで刻み込んでばらばらの音素を体ごと持ち寄り紡ぎ合わせぶつけあって、ナニモノかの信頼を編み出そうとしていく。それは、単純に異文化を背景とする人々同士の出会いの姿(未知との遭遇みたいな・・・)と理解もできるし、昨今の日本の東日本・アジア圏の孤児化の隠喩とも捉えられる。
が、なによりも、この活動制作そのものの困難さの表現であるとぼくには見えた。ダンサーのレベルはそれぞれ大変高く、人間の体の美しさも堪能した。
せんがわ劇場。今回は椅子席。結構角度のある座席で、ステージがよく見える。パフォーマンス系のステージとしてはとてもよい構造だと思う。

東京混声は、神奈川フィルの川瀬賢太郎の客演指揮。マーラーの楽曲をゴットヴァルトが編曲作品化したもの。後半はバーバーのアニュス・デイ、村松崇継の新作、そして三善の五つの童画。
マーラーは、難曲だった。このところマーラーを聴く機会が多いので、やや食傷気味だったが、合唱で「食べる」のは新鮮。シンフォニックな響きを合唱で模写的に再現する要素もあり、陰鬱・絶唱のマーラーがぼくにはやや、マーラー独特の諧謔とは違った意味でユーモラスに聴こえる場面も。注目の若手である川瀬だが、本格的に合唱指揮は初めてということで、彼の緊張感と充実感も伝わり、うれしくなる。
村松への委嘱作品「あなたへ」は、村松らしい(本人は無調も一瞬考えたと川瀬とのプレトークで言っていたが)美しいメロディ。これは今後日本じゅうで歌われていくだろう合唱曲に誕生に立ち会う幸福な時間だった。村松は今最も美しいメロディを生み続ける作曲家。抒情派とでも呼ぶべきか。池辺晋一郎の流れを継ぐ人なんだな(そう思ったら、会場には池辺さんも…)。
三善は、圧巻。言葉をどう届けるかというアプローチももちろんあるのだが、川瀬のアプローチはやはり音像をどう生み出すかということなのかなと思う。結果、かつての東混の演奏とは違う、クリアである意味ドライな美しい演奏になった。アンコールは村松の”いのちの歌”。

ぼくは去年の今ころ、東京にやってきた。昨年よりも早い桜を毎日楽しみながら、自分の決断の答えは、きっとずうっと見つからないんだろうなと思う。とにかく一年がたったんだな。

夜強風の声を聴く。
ずいぶん散ってしまったろうか。
北村明子 アジア国際共同制作プロジェクト 『Cross Transit "vox soil"』・・・28日夜、せんがわ劇場。
東京混声合唱団第246回定期演奏会・・・29日夜、よみうり大手町ホール。
北村のダンスプロジェクト。6名+1のダンサー。一時間強のパフォーマンス。
ステージ構成もよく練られ、謡と太鼓と音響も効果的でめりはりもあり、おもしろかった。
北村による、日本とアジアのアーティストと共に創り上げる国際共同制作プロジェクト「Cross Transit」。今回は日本・カンボジア・インドネシア・インドのダンサー、謡い手によるステージ。
とてもおもしろかったのは、言葉の身体性を「表現する」ということへの苦慮、だった。これは、北村自身の関心・興味の中心なのかも、とも、見ながら思う・・・。ダンサーは互いの言葉を母音・子音のレベルにまで刻み込んでばらばらの音素を体ごと持ち寄り紡ぎ合わせぶつけあって、ナニモノかの信頼を編み出そうとしていく。それは、単純に異文化を背景とする人々同士の出会いの姿(未知との遭遇みたいな・・・)と理解もできるし、昨今の日本の東日本・アジア圏の孤児化の隠喩とも捉えられる。
が、なによりも、この活動制作そのものの困難さの表現であるとぼくには見えた。ダンサーのレベルはそれぞれ大変高く、人間の体の美しさも堪能した。
せんがわ劇場。今回は椅子席。結構角度のある座席で、ステージがよく見える。パフォーマンス系のステージとしてはとてもよい構造だと思う。

東京混声は、神奈川フィルの川瀬賢太郎の客演指揮。マーラーの楽曲をゴットヴァルトが編曲作品化したもの。後半はバーバーのアニュス・デイ、村松崇継の新作、そして三善の五つの童画。
マーラーは、難曲だった。このところマーラーを聴く機会が多いので、やや食傷気味だったが、合唱で「食べる」のは新鮮。シンフォニックな響きを合唱で模写的に再現する要素もあり、陰鬱・絶唱のマーラーがぼくにはやや、マーラー独特の諧謔とは違った意味でユーモラスに聴こえる場面も。注目の若手である川瀬だが、本格的に合唱指揮は初めてということで、彼の緊張感と充実感も伝わり、うれしくなる。
村松への委嘱作品「あなたへ」は、村松らしい(本人は無調も一瞬考えたと川瀬とのプレトークで言っていたが)美しいメロディ。これは今後日本じゅうで歌われていくだろう合唱曲に誕生に立ち会う幸福な時間だった。村松は今最も美しいメロディを生み続ける作曲家。抒情派とでも呼ぶべきか。池辺晋一郎の流れを継ぐ人なんだな(そう思ったら、会場には池辺さんも…)。
三善は、圧巻。言葉をどう届けるかというアプローチももちろんあるのだが、川瀬のアプローチはやはり音像をどう生み出すかということなのかなと思う。結果、かつての東混の演奏とは違う、クリアである意味ドライな美しい演奏になった。アンコールは村松の”いのちの歌”。

ぼくは去年の今ころ、東京にやってきた。昨年よりも早い桜を毎日楽しみながら、自分の決断の答えは、きっとずうっと見つからないんだろうなと思う。とにかく一年がたったんだな。

夜強風の声を聴く。
ずいぶん散ってしまったろうか。
さすがに、やや感傷的になる - 2018.03.28 Wed
一年前に、この東京にやってきた。
やりかけのまま中断していた仕事がいくつかあった。その一つが教師教育のメールマガジンだった。
春から準備を進め、関係の方とも協議をし、最終的には自分の事実上の個人発行にすることに決めた。在野の、だれでもない、どこでもない、私が発信することに意味があるというのは、直観だ。いくつかのことが重なり、精神的にもいささかしんどかったが、週二回の発行をスタートした。

今朝は早起きして、もう一つのやりかけの仕事の方(こちらはきっと書籍の形でみなさんの手元に届けられると思うのだが…)に取り掛かったがうまく波に乗れず。最終号のメールマガジンの編集を優先することにした。
塩崎義明さんのメールマガジン。
不覚にも、涙が出そうになる、短い文章であった。
やや感傷的になっているのだろう、ぼくも。
春である。
ミクロコスモスは、いつも、初春、雪が解ける直前の北海道の春の匂いがする。
やりかけのまま中断していた仕事がいくつかあった。その一つが教師教育のメールマガジンだった。
春から準備を進め、関係の方とも協議をし、最終的には自分の事実上の個人発行にすることに決めた。在野の、だれでもない、どこでもない、私が発信することに意味があるというのは、直観だ。いくつかのことが重なり、精神的にもいささかしんどかったが、週二回の発行をスタートした。

今朝は早起きして、もう一つのやりかけの仕事の方(こちらはきっと書籍の形でみなさんの手元に届けられると思うのだが…)に取り掛かったがうまく波に乗れず。最終号のメールマガジンの編集を優先することにした。
塩崎義明さんのメールマガジン。
不覚にも、涙が出そうになる、短い文章であった。
やや感傷的になっているのだろう、ぼくも。
春である。
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ミクロコスモスは、いつも、初春、雪が解ける直前の北海道の春の匂いがする。
小澤も、クロモリも - 2018.03.27 Tue
小澤征爾。音楽塾。ラヴェルの”子どもと魔法”。プッチーニの”ジャンニスキッキ”。25日。東京文化会館。
オペラ。ラヴェルの曲は、全く楽しくない。オケも一所懸命だし、歌い手もレベルが高い。でも、子どもへの説教みたいなテキスト。何よりも、歌っていて楽しくなさそうな楽曲群。会場は熱狂しているが、ぼくには意味がわからない。一方のプッチーニ。美しいアリアもある、でも・・・これって、大衆演劇だよ(あ、大衆演劇は時々見に行くくらい好き)。それなら1万数千円も出して聴きに行かなくていいよな、おひねり投げればいいだけだよな。
結局、オペラ、ぼくにはわからなかった。ミュージカル同様、しゃべってつたえりゃいいセリフをなんで歌うのか、もうさっぱりダメだった。オペラもミュージカルも、ぼくには、縁遠いもんだと再認識した。小澤も見れなくて残念。

26日。花まる学習会王子小劇場。クロムモリブデン”たまには海が泳げ”。
これはもう、クロモリらしい、大音響と大げさかつ意味不明なセリフ。異様な動き。しかし、すごいのだ。青木脚本、実に、すごい。まあ、とにかくぼくの貧困な語彙では、表現できない存在感なのである。
それにしても、役者も、いい。
オペラ。ラヴェルの曲は、全く楽しくない。オケも一所懸命だし、歌い手もレベルが高い。でも、子どもへの説教みたいなテキスト。何よりも、歌っていて楽しくなさそうな楽曲群。会場は熱狂しているが、ぼくには意味がわからない。一方のプッチーニ。美しいアリアもある、でも・・・これって、大衆演劇だよ(あ、大衆演劇は時々見に行くくらい好き)。それなら1万数千円も出して聴きに行かなくていいよな、おひねり投げればいいだけだよな。
結局、オペラ、ぼくにはわからなかった。ミュージカル同様、しゃべってつたえりゃいいセリフをなんで歌うのか、もうさっぱりダメだった。オペラもミュージカルも、ぼくには、縁遠いもんだと再認識した。小澤も見れなくて残念。

26日。花まる学習会王子小劇場。クロムモリブデン”たまには海が泳げ”。
これはもう、クロモリらしい、大音響と大げさかつ意味不明なセリフ。異様な動き。しかし、すごいのだ。青木脚本、実に、すごい。まあ、とにかくぼくの貧困な語彙では、表現できない存在感なのである。
それにしても、役者も、いい。
教師教育メールマガジン79号、藤原由香里さんです! - 2018.03.27 Tue
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メールマガジン「教師教育を考える会」79号
2018年3月27日発行
http://www.mag2.com/m/0000158144.html
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くもりのちあめのちはれときどきくもりを抱きしめる
京都府八幡市立美濃山小学校教諭
藤原 由香里
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79号は、藤原由香里さん(京都府八幡市立美濃山小学校教諭、NPO授業づくりネットワーク副理事長)です。このメールマガジンでも数度にわたって話題に上ってきた美濃山小学校の校内研修についてを、内側から語っていただきました。 (石川 晋)
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教育相談についての夏季研修。自分の今の心模様を天気に例え、絵に描き語らう。お互いのことを語り合う中で教師自身が自分の心を大切に感じたり、互いを愛おしく思えたりする時間。「こんな研修がいいわ。」同僚が見せたほっとした表情が忘れられない。果たして、そんな時間がこれまでの校内研修の中にどれほどあっただろう。子どものことは、いつだって知ろうとしているというのに。
私自身が同僚を相手に研修をする。「これが大切」「あれを変えないといけない」……話を聞く同僚が見せる不安げな表情。曇る彼らの顔を見ながら、私は、正しさで同僚を傷つけている、と思う。
教えるということ、学ぶということは、喜びや楽しさだけではない。
とりわけ、大人になってからの学びは、痛みを伴い、時に自分を否定され、傷つくものだ。
しかし、教師であるならば、それでも学び続けなければならない。
だが、教師である自分自身が大切にされないで、どうして子どもたちを大切にできるだろうか、とも思える。
私の今の仕事は、一人ひとりの教職員が大切にされる校内研修づくりを同僚と一緒に試みることである。
今回、校内研究の一端をメールマガジンで書き記すにあたり、ラジオ番組の対談風に、書いてみることにした。
なぜにラジオ番組?
最近、車のカーステレオが壊れCDが聴けないので、もっぱらラジオを聴いているから、ということにしておこう。
パーソナリティは架空の人物・平川さん。このメルマガ執筆者の中で、時々私の聞き手となってくださる方の名前とキャラクターをお借りした。誰かはご想像におまかせします。
この書き振りが成功したかどうかはわからない。
ただ、「やったことのないことをやってみる」という研究の途上に、本稿を位置付けてみたかった。
では、はじまりはじまり。
/////////MM802.『ティーチャーズレディオ』放送開始///////////
平川:午後10時となりました。毎週火曜・金曜にお送りしている『ティーチャーズレディオ』。パーソナリティーの平川(以下、平)です。教師教育をテーマに多様な方をゲストに迎え、思い出の曲をまじえながらお話を聞いてきました。いよいよ、最終回が近づいてきたわけですが、最後までラスト2回、となった本日のゲストは京都府八幡市立美濃山小学校教諭の藤原由香里さん(以下、藤)です。
藤原:こんばんは!よろしくお願いしまーす。
平:よろしくお願いします!藤原さんにお会いするの、1月の美濃山小学校での公開研究会以来ですねえ。
藤:そうですね。あの時は見に来てくださって、写真撮影までしていただいて、もう、職員大喜びでした!
平:いやー、めちゃくちゃいい写真だったでしょ?
藤:はい。もう、子どもも職員も、こんないい表情してるんだ!って、心底感激しました。
平:いやいや、よかった。まあ、今日は、その研究発表会の裏側も含めて、色々、つっこんだ話を聞いていきたいと思います。
//////////////////// 1 ゲスト 自己紹介 ////////////////////
平:では、まず、自己紹介をお願いします。
藤:はい。八幡市立美濃山小学校で研究主任をしています藤原由香里です。現在教員12年目です。
平:藤原さんは、初任の時に、あの糸井登さんと同じ職場だったんですよね?
藤:はい、そうなんです。ちょっと詳しく自己紹介をしますと、私、2006年春、兵庫教育大学を卒業して、京都府宇治市立平盛小学校で新規採用教員として働き始めたんですね。で、そこで、職員室の机の向かいの席に座っておられたのが糸井登先生(本メールマガジン11/14発行号執筆者)だったんです。
平:わーお!
藤:その頃、精力的にアーティストや企業との協同による授業づくりを手掛けておられて、「今度、ダンサーと一緒に理科の授業をするんだよ。」「演劇を使った算数の授業を劇団の人と企画しててね……。」というような話を聞いて、もうね、びっくりするやらうれしいやら!
平:そりゃそうや。
藤:私自身、大学時代にモダンダンスや即興表現に夢中で、現場に出たら子どもたちと表現活動をしたいという夢がありましたので、本当に、神様に導かれたようでした。
平:うーん、めちゃくちゃすごい!運命的な出会いですね。
藤:そうなんです。糸井登先生という創造的な先輩教員との幸せな出会いから教師生活がスタートしました。糸井先生には原稿の書き方や助成金申請のコツ、授業づくり、生徒指導、学級経営、研究主任としての姿、たくさんのことを教えていただきました。
平:ほうほう。
藤:その後、新採3年を終えて、現任校の八幡市立美濃山小学校へ異動。2年間勤務した後、休職し、兵庫教育大学大学院教育コミュニケーションコースに通いました。自分自身の中に当初あった問題意識が、学校現場に馴染むに連れ、消えかかっていくことへの焦りがありました。同時に、学校現場で働きながら、湧き上がってくる自分のやり方、あり方はこれでいいのだろうかという疑問。このまま教師を続けていいのだろうか。一度立ち止まって、学校現場の外から、教育について考えたい。そんな思いで大学院の扉を叩きました。
平:なるほど。5年働いて休職……上手にインターバルをとったのですね。大学院では、どんなことをされていたんですか?
藤:大学院での2年間は、様々なワークショップの現場に出入りしながら、当時学んでいた即興演劇を教育のメタファとしてとらえ直すことを試みました。学ぶことの楽しさを味わい尽くすとともに、研究者となったつもりで論文を書いたり、学会で発表したりと、「やったことのないことをやってみる」ことで、その人がこれまでの自分とは別の自分になっていく、という感覚を得ました。論文には、ロイス・ホルツマン博士の論を援用しながら、即興演劇のワークショップ中のパフォーマンス分析をしました。
平:こちらですね。じゃん。『学びの新しいメタファとしての即興演劇ー相互行為の中で創造される意味とパフォーマンスー』。即興とか、演劇とか、現在の活動ともつながっていますね。
/////////////////// 2 大学院での収穫 ////////////////////
藤:はい。ただ論文の内容以上に、研究方法や研究者としてのあり方を学べたことが、大学院での大きな収穫でしたね。
平:と、いうと?
藤:んー、大学院で出会った質的心理学研究法のひとつ「フィールド・エスノグラフィー」の考え方に大きく影響を受けました。というのも、教員として学校で働いていた時は、正直、学校文化のネガティブな側面が目につきがちで、「なんで学校ってところは……」と思いがちだったんです。
平:ふんふん。
藤:でも、大学院生と言えども、研究者として学校現場に入ることになった時、「その現場の社会文化を尊重するまなざし」がなければ、その文化の本当の姿が見えて来ないということを知ったんです。
平:ああ……立場や関わり方が変わったことによる変化ということなんでしょうか。
藤:そうですね。大学院生という立場ではありながら、研究者の「ふり」をして学校現場に関わった……まぁ、つまり、これまでとは異なる立場や姿勢で「学校文化」と関われたこと、また、学校というコミュニティの人間でありながら、その外の人間でもあるという曖昧な存在……周辺的な存在となったことが、自分自身にはよかったのかなって思います。
平:周辺的ねえ……。
藤:そうなんです。なんていうか、あるコミュニティの外に出ると、やはり、中に入りたい、戻りたい、よき理解者として寄り添いたいという気持ちが出てくるんですよ。一方、外にいるから感じられることがあることにも気づく。その曖昧さや寂しさ、不安を経験したことが、私にはよかったですね。学校を外から見て、学校文化を尊重する立場で学校と関わり直したことで、私の中の学校文化に適応しきれない部分やネガティブな感情がよい意味で消え、謙虚な姿勢で学校との関係を再構築していけるようになったように思います。
平:なるほど。それは面白い話ですね。
藤:はい。で、大学院修了後、勤務校に戻り、3年間学級担任をした後、2016年度、2017年度は研究主任兼国語専科をして、4年生?6年生の授業と学校全体の研究に関わっている、という感じです。
平:ほうほう。今年の研究発表会の様子は、このメルマガでも渡辺貴裕さん(66号)や平井良信さん(70号)が取り上げておられましたね。では一曲お聴きいただいた後、研究発表会の話に移りましょう。リクエスト曲をご紹介ください。
藤:はーい。では別れと出発のシーズンということで、タテタカコさんの『テクテク、イキテク、アルイテク』をお願いします。
平:では、お聴きください。
////////////////////音楽、流れる////////////////////
/////////////////// 3 校内研究の話 ////////////////////
平:後半は、先ほど話題にもあがっていた美濃山小学校での校内研究の話を聞いていきたいと思います。京都府教育委員会の研究指定を受けられているんですよね?
藤:はい。平成29・30年度京都府教育委員会指定「学力向上システム開発校」です。この指定は、学力向上に関わる研究であるということと、教職員が異動しても、学力向上のための仕組みが校内に残っていく、そんなシステムづくりに重きが置かれている研究です。
平:なるほど。ユニークですね。研究主題は?
藤:「表現活動を取り入れた主体的・対話的な授業の創造 ー表現しながら理解を深める学習者を育てるー」です。具体的には、演劇的手法を授業に取り入れながら、「自分以外の他者やものに“なってみる”」という学び方を通して児童の理解が深まるような授業づくりを全校で研究しています。古くからの研究仲間の渡辺貴裕先生(東京学芸大学教職大学院准教授)に、指導に入っていただいています。
平:ふーむ。その、「演劇的手法」、もう少し詳しく教えてください。
藤:演劇的手法は、全身の感覚や想像力を使った表現活動です。上演を目的としたり、上手に演じたりするためのものではなく、「誰か・何かに“なってみる”、状況や立場に“身を置いてみる”ことを通して、体験的に学ぶ学び方」です。動作化やロールプレイも、演劇的手法の中に含まれます。
平:そうですか。そう聞くと、ちょっと身近なものに思えてきました。この間の研究発表を観に行った時も、子どもたち、すごくいい表情をしてて、いきいきと学んだり自分の言葉で語ったりしている姿が印象的でした。
藤:ありがとうございます。そうですね。演劇的手法は、なにか特別なものというよりは、表現しながら思考を共有したり、深めていったりする思考の道具のひとつ、と考えていただければと思います。「あ、役になって動いてみたら、教科書の文章を追っているだけではわからなかったことが見えてきたぞ。」「その人の立場に立ってやりとりすると、新しい視点で考えられる!」、こんなふうに、“なってみる”ことで気づきが深まり、理解が促されることを目指しています。
平:なるほど。
/////////////////// 4 研究の背景 ////////////////////
平:でもねえ、演劇的手法って、なんていうか、もう、ほんとにニッチな分野なわけでしょ?そういうのを学校全体で研究するっていうことになった時の先生たちの反応って、正直なとこ、どうだったんですか?
藤:あー。笑 まあ、もう、不安だったと思いますよ……。私も不安だったし。
平:ですよね。演劇的手法を使ってる人って藤原さん以外にいたの?
藤:いえ、いません。私自身も、専門家でも、演劇を学んできた人間ではないですし。全校的に演劇的手法を活かした授業づくりに取り組んでいる学校ってほとんどなく……まぁ、本当に試行錯誤ですよね。
平:校内の反対とかは?
藤:もちろん、不安な方はおられたと思いますが、表立って反対とか対立とかはなく、わからないなりに、やってみよう!という感じでした。渡辺貴裕先生や英語芸術学校MARBLES主宰の小口真澄先生にワークショップをしていただいて、教職員みんなで演劇をして、楽しい時間を味わったこと、「表現しながら理解するってこういうことね!」という、ブレイクスルーを共有したことは、大きかったですね。
平:ふむふむ。
藤:そういえば、この研究に取り組むことになったきっかけは、校内の研究授業で演劇的手法「ホット・シーティング」を使った国語の授業をしたところ、職員から好評だったことなんですね。是非やってみたい、という声が職員から上がったり、みんな自然に「ホット・シーティング」を使い出して、廊下をすれ違う時に、「藤原先生、『モチモチの木』でホット・シーティング使ったら、すごい面白かったです?。」みたいな報告をされたり、いい感じの波及効果があったんです。
平:おー。そういう共感や楽しい、面白いっていう感情が研究のベースにあったんですね。
藤:そうなんです。理論ベースというより、共感ベースですね。
平:それで、腑に落ちました。こんなニッチな分野の研究を学校全体でできる理由、納得です。
藤:そうですか。笑
/////////////////// 5 校内研究システム ////////////////////
平:じゃあ、もうちょっと突っ込んでみたいんですけど、藤原さんの小学校では、校内の研究システムにも、演劇的手法を活かしているということですが、授業に、というのはイメージできるんですけど、校内研修に演劇的手法を生かすって、どういうことなんですか?
藤: えーっと、具体的には「教師自身が学習者に“なってみる”」ということです。
平:学習者に“なってみる”?
藤:はい。まあ、シンプルに言うと、教師としての帽子をぬいで、まず、学習者として、教材を遊びながら言語活動をつくってはこわし、また遊びながらつくりを繰り返しながら授業をつくり、振り返りと改善を行なっていく、という授業研究のシステムです。
平:ふーむ。もう少し具体的に教えてください。
藤:はい。教師が学習者に「なってみる」のは、主には3つの場面です。まず「活動試行」。授業構想の段階で、実際に身体を動かして場面をつくってみたり、演劇的手法を使ってみたりしながら、教材研究をし、言語活動を創造していくことです。ここでは、ずばり、「つくってみる」。
平:おお、楽しそう。
藤:楽しいですよ。一番創造的な時間です。みんなで、あれこれ、自分の身体感覚を使いながら学習環境、教材を動きながら生み出していくのです。
例えば、実際の活動はこんな感じ。
「◯◯先生、主人公役やってみて?。」
「じゃあ、私、相手役やりましょか。」
・・・実際に役を決めて動いてみる・・・
「おお、このやり方だと、めっちゃ主人公の揺れ動く気持ち、追体験できますよ!」
「よし、じゃあ、動く前と後で、気持ちを一言ずつ語ってもらったら、さらに変化がよくわかるんじゃない?」
「いいかも。そしたら、こういう小道具も使ってみたら?」
藤:このように、動きながらだと、どんどんアイデアが生まれます。まるで、舞台の創作現場みたいなんです。
平:へえ!それって、既にある手法を使ってやるんですか?
藤:そこが実はおもしろくって、既にある「ロールプレイ」とか「ホット・シーティング」のような手法をベースにしながらも、その教材の持ち味や授業のねらいをふまえて、最終的には自分たちでアレンジを加えたりつくりかえたりして、美濃山小オリジナルの手法が生まれていくって感じなんです。
平:おー、それは、本当にクリエイティブですね。つくりかえられるっていうのがいいなあ。
藤:はい。続いての段階は、模擬授業ワークショップ。ずばり「やってみる」!
学年ブロックごとに、教員相手に演劇的手法を活用した言語活動を実施してみて、学習者としての実感を出し合い、活動を練り直していきます。ここで、「ワークショップ」と名付けているのは、指導案はこの段階では作っていなくて、この授業をしながらも、どんどん作り変えていくからです。
平:ああ、それは新鮮ですね。
藤:あと、模擬授業を受けるといっても、「子ども役」というよりは、「学習者の一人である自分」として受けるのが通常の模擬授業とは違うかなって思います。変に子どもっぽく演じたりはせず、ガチで教師自身が学習者になってそのままの自分で体験します。そうじゃないと、自分の学習者としての感覚を働かせられないので。
平:おお。「授業ごっこ」じゃないんですね。
藤:はい。違いますね。で、最後の段階の「追体験」は、研究授業後の事後研で行います。授業で児童が行なっていた言語活動を実際に、体験してみて、そこでの実感を拠り所に授業の意味を語り直していくことです。ずばり……
平:「なってみる」ですね!
藤:そうです!でね、これがすごいんです。今年1月の研究発表会でも、その事後研の様子を「教職員劇」でレポートしたんです。平川さんも、すごく気に入ってくれてた、あの教職員総出の劇ですね。ちょっと、その再現映像、お見せします。
平:おお!あれですか! では、リスナーのみなさんは音声のみですが、お楽しみください!
//////////////////// 研究発表会での教職員劇 「事後研でのエピソード」の再現部分を視聴 ////////////////////
研究主任「はい、では、今日の事後研では、まず、先生方に、今日、観ていただいた授業の中心部分の活動を体験していただきます。授業者のA先生、お願いします!」
(A先生)「はーい、では、みなさん、主人公・ケンタくんになってココロ会議(三人組で、主人公の心の中にいる色んな立場になり、やりとりをしながら心情理解を深める手法)をしてみましょう。」
(ナレーション)このように、実際に、事後研究会では授業の中心場面を再現し、子どもたちと同じ学習活動を追体験し、その後、実際に子どもと同じ活動をして感じたこと、参観した時との印象や感覚の違い等を交流しました。
(B先生)「いや?、授業をみた時は、なんで、子どもたち、あんなに迷うんだろうって思ってたんですけど、実際に自分がやってみたら、すごく気持ちが揺れました。子どもたちも、今日の授業でこんな感じだったのかなあ。」
(C先生)「道徳の授業って、どっちかが正しいという答えを出すべきではないし、今日みたいな授業だと、嘘をついてしまった主人公の立場にも共感的に寄り添える気持ちが育つんじゃないかなあ。」
(D先生)「ああ、それこそが、道徳で育てたい子どもたちの姿だと言えるかもしれへんねえ。」
(E先生)「授業見てただけではわからなかったことが、実際に学習者の立場になってやってみることで、わかることがたくさんある気がします。」
(F先生)「そうやんねぇ。客観的に見るのと、実際に自分が体験するのは違う。子どもも、ロールプレイをするまでは、嘘をつくのはよくないっていう意見が多かったけど、実際にココロ会議をやっていく中で、ケンタの置かれた状況や立場への共感的な理解も増えていってたしね。」
(G先生)「子どもにしても、大人にしても、やってみるって、すごい可能性がありますね!」
////////////////////映像視聴、終了////////////////////
藤:とまあ、こんな感じです。
平:うーん!なんだか、もう、やってみなきゃ、わかんないって、感じだね。
藤:そうなんです。「やってみないとわからんね」は、うちの学校の合言葉です。特に授業づくりに関しては、ああだこうだと議論を尽くすのではなく、「とりあえず、やってみて、考えよう」ということを大事にしています。「やってみたら、何か見えてくる」という実感を積み重ねられたことも、そう言える自信につながっていると思います。教職員アンケートでも、学習者の体験をすることが、研究の助けになった、という割合がすごく高くて、手応えを感じています。まさに、「表現したら理解が深まる」を実感中なのです。
平:なるほど。
/////////////////// 6 不安の話 ////////////////////
平:じゃあ、逆に、演劇的手法の難しさ、大変さって、どんなところですか?
藤:それは、もう、言葉の説明ではわかりあえない、伝わらないことかなあ。「表現したら理解できるけど、表現なしでは理解してもらえない……うわーーーー涙。」という感じです。
平:笑。なるほど。それも一貫してますね。
藤:はい。あと、前例がないこと。あまり見たことのないことにチャレンジしているので、本当に不安が大きいです。例えば、研究発表会で劇をやるということにしろ、全体会をワークショップ形式でやることにしろ、会場デザインにしろ、これまでみんな見たこともやったこともないことなんですね。で、私がいくら説明したところで、みなさん、もちろん不安そうでした。
平:ちなみに劇をしますって言った時の反応は?
藤:そりゃあ、みんな、口には出しませんけど、ドン引きですよね。笑 でも、藤原が言うなら、もう、やるしかないか……、というあきらめモードもあったかも。笑
平:ははは。当日はみなさん、すごくいきいきと楽しそうでしたけど。
藤:はい。研究主任としての私の中には、「やる前は不安でも、やってみたら、きっとその活動の意味がわかるし、よかったと思えるだろう」という確信があるんです。それは、不安と交互にやってくるんですけど、でも、確信です。
平:藤原さんにはイメージがあっても、それを形にする方は、イメージの共有がしにくいだろうから、不安も大きいでしょうねえ。
藤:そうですね。だから、研究主任としての私の役割は、そういう見えないものを想像する人、まず最初に立ち上がる人、やってみたら必ずいいものが生まれるということを信じ続ける人でいることだと思っています。
平:形のないものを形にしていくことの大変さが、すごく伝わってくる話でした。まあ、その先生たちの苦労の上に、この前の研究発表会が目に見える形となって現れたわけで、ものすごいインパクトでしたし、何かを創造するっていうのは、本当に大変ですけど、研究の醍醐味ですね。
藤:そうですね。自分自身が創造的な人間であると思える経験、自分たちが生み出したものが喜ばれる経験は、間違いなく自分を大切に、愛おしく思えるということにつながっていきますからね。そういう意味では、すごくセラピューティックな研修となりえるのかもしれません。大変ですけど……。
平:なるほど。
/////////////////// 7 先生たちの変化・成長 ////////////////////
平:研修ということで言えば、先生たちの変化とか成長って、どんなところで感じますか?
藤:それはですね、特に、経験年数の浅い先生が、研修で意見が言いやすくなって授業づくりや研修が楽しくなったって言ってくれるところかな。研修にすごく活気が出てきました。ある先生は、「言葉での議論になると、どうしても経験年数に左右されて、なかなか若手は意見が言いにくい。でも、“なってみる”体験を通して、自分が感じたことなら、語ることができる、と。そこから参加しやすさが生まれていった」と語ってくださっていました。
平:なるほど。教員のコミュニケーションや関係性にも変化が出るんですね。
藤:はい。これは、演劇の力だと思います。子どもにも、同じことが起こりますので。あと、フラットな関係性で対話できるようになったこと。新任も栄養教諭も司書も校長も、「学習者になってみる」活動では、経験年数も職域も超えて、みんな「一学習者」。実感を語る時には、経験に左右されない。発言も平等にできる。これまでの議論と明らかに変わりましたね。今年異動してきたばかりの先生や学校図書館司書等の担任として授業を教える立場でない職員からの「研究楽しい」「事後研が
いやじゃなくなった」「楽しみながらできる」の声は、何より励みになっています。
平:そういう関係性をフラットにしたり、コミュニティのクリエイティビティを引き出したりすることも、演劇的手法を生かした研修の特徴と言えそうですね。
藤:そうですね。あと……教材研究の仕方も、変わりました。例えば文学作品だと、動いてみると、全然見えてくる世界が違います。教師が、演劇的手法を使って授業をつくりあげていく中で、作品の面白さや協同的に作品を読むということの意味合いを実感していくのが楽しいです。「腑に落ちる」感じがある。同僚とは、言葉だけでやりとりしている授業を見ると、「ロールプレイしないともったいないって思えてくるよね。体動かせばわかるのにって思っちゃうね。」なんて話したりもします。
平:なるほど。そういう学習者としての身体感覚も、お互い共有しつつあるのかな。
/////////////////// 8 学ぶことの痛み ////////////////////
平これからの展望や課題はありますか?
藤:課題はたくさんありますよ。でも、やってみるとわかる、ということをまず教師が実感したのは大きかったですね。ただ体験重視なので、時間の確保は必須。来年度は、勤務時間内にどのように研究時間を確保していくかも模索していきたいと思っています。カリキュラムのこと、評価のこと……まだまだ課題もありますが、授業を作るときに、「まず、身体を動かしてやってみる」「そこでの実感を拠り所にしながら授業をつくっていく」そのことを通して創造的な授業を作っていくことにチャレンジしていきたいと思います。
平:いやー、聞いている分には、楽しそうですね。
平:最後に、もうちょっと、苦しんでいる話が聴きたいです。笑 研究主任としての悩みとか、ないんですか?
藤:いやいや、だから、日々悩んでますよ…。どうしたら、先生たちがエンパワメントされる校内研究にできるだろうって、頭を悩ませてます。今、新しい研究に取り組んでるでしょう。ベテランの先生と話すと、「自分のやり方がこれであってるんかなって不安になる。」「講師の先生の話を聞くと、いつも、“ああ、これまでの私のやり方は間違っていた……”と自己嫌悪になる。もっと学びたいと思う。」という話をされるんですね。もう、胸が苦しくなります。でも、教師という仕事は、学び続けることが仕事。その痛みから逃げることはできないんですね。
平:ああ……。
藤:新しいことを学ぶということは、痛みを伴うことなんです。それまで自分が信じてきたことを変えないといけなかったり、自分の経験を否定しないといけなかったりする。それは、すごく、傷つくことなんです。
私は、新しいことを学ぶことが好きですし、どんどん変化することを、ある程度楽しめる人間ですが、そうでない人もたくさんおられますし、私も、その気持ちはよくわかります。
教師は、どんどん学ぶこと、変わることを要求されますし、そういう意味では、常に学ぶことの痛みを、強く感じなければいけない仕事だと思います。そうであるならば、やはり、教員一人ひとりの学びや自己存在、尊厳が大切にされる環境、学びの場を保証しなければならない。そして、学ぶことの痛みも、喜びも、共に分かち合えるような関係でありたいと思います。
平:うーん。子どもと同じように、教師も、学ぶ場で、学ぶ人として大切にされる…同型性ということですね。
藤:はい。子どもたち同様、教職員も学ぶコミュニティを、自覚的につくっていく必要があるなと思います。
今、ちょうど人事異動のシーズンで、別れがつらいんですね。
でも、その別れのつらさ、痛みを、残ったメンバーで分かち合って、また残されたメンバーでいい学校をつくっていくしかない。痛みを共に分かち合う人がいる、ああ、学校で働いていてよかったな、って思います。
学ぶ喜びは、一人でも、学校外の人とでも分かち合えますが、学ぶことの苦しさ、難しさ、痛みは、現場を共にしている人とだから分かち合えるものであるとしみじみ思います。だから、同僚は大切にしたい、される職場でありたい、と思います。
平:なるほど。来年度、本発表ですね?
藤:はい。2018年11月30日(金)を予定しています。
平:観に行きます。写真も撮ります。楽しみにしています。
藤:ありがとうございます。よろしくお願いします!
平:では、そろそろお時間です。最後、リスナーのみなさんにメッセージを。
藤:はい。教師がよき学び手であること、そのために、学ぶことを楽しみ、自分たちの創造性を実感できるような研修をつくっていきたいと思っています。自分たちの学びの場を豊かにつくることができる、学びにセンシティブになれる、そのことが、日常の学習の場を充実させていくと思います。是非、みなさん、これからも情報交流しながら、教員も子どもたちも豊かに学びながら幸せに生きられる社会をつくっていきましょう。
平:ありがとうございました。では本日最後の曲は……
藤:湯川潮音さん『その日わたしは』。
平:では、みなさん、曲を聴きながらお別れです。次回は金曜日、最終回のティーチャーズレディオでお会いしましょう!
平・藤:さようなら!
//////MM802. 午後10:30『ティーチャーズレディオ』放送終了//////
//////////////////// 番組からのおしらせ ////////////////////
(1) 藤原由香里 website : https://tururatta.jimdo.com
修士論文の要旨や目次はworksよりご覧になれます。
(2) 八幡市立美濃山小学校の公開研究発表会についての情報が欲しいという方は、藤原個人宛てにご連絡ください。
Mail : kaicook@gmail.com
Facebook : https://www.facebook.com/Yukaicook
(3) 今年度の研究紀要を抽選で1名様にプレゼントします。ご希望の方は、kaicook@gmail.com まで【お名前・メールアドレス】を添えてご応募ください。3/29(木)24時〆切。
/////////////////////////////////////////////////////////////
==================================================================
藤原さんありがとうございました。
DJ方式での校内研修のプロセス報告、とてもおもしろかったです。ただ、ちょっとイレギュラーな原稿なので、これまでと書式を変えて発行しました。プラウザやメーラーによっては、読みにくい方もいらっしゃるかも知れません。ご容赦ください。
藤原さんが研究主任を務める美濃山小学校の校内研修については、これまでも本メールマガジンで渡辺貴裕さんご執筆の66号、平井良信さんご執筆の70号などで、取り上げられて紹介されています。そちらと合わせて、ぜひお読みください。
66号 http://suponjinokokoro.blog112.fc2.com/blog-entry-3155.html
70号 http://suponjinokokoro.blog112.fc2.com/blog-entry-3172.html
私も校内研修に関して、同型性を大切にしてきました。かつて道徳の公開研修会を行った時には、ロールプレイ型の授業については、授業検討会をロールプレイで行う。ワークショップ型授業なら検討会もワークショップで、というように。
今回の文章を「対話」ベースで書きしるすという「冒険」も、藤原さんらしいアプローチだなあと感じました。
いよいよ本メールマガジンも大詰めです。正規の号は、3月30日金曜日。塩崎義明さん(浦安市立高洲小学校教諭)の号をもって、修了です。
その後、31日にこれまでの全号のインデックスを私がまとめたものを発行します。それで本メールマガジンの締めとなります。
いろいろな問い合わせがありますが、もちろん、これっきり、今後の発行は一切しません。後少しお付き合いください。
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メールマガジン「教師教育を考える会」
79号(読者数2653)2018年3月27日発行
編集長:石川晋(zvn06113@nifty.com)
登録・解除 http://www.mag2.com/m/0000158144.html
(まぐまぐ:教師教育を考える会)
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メールマガジン「教師教育を考える会」79号
2018年3月27日発行
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京都府八幡市立美濃山小学校教諭
藤原 由香里
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
79号は、藤原由香里さん(京都府八幡市立美濃山小学校教諭、NPO授業づくりネットワーク副理事長)です。このメールマガジンでも数度にわたって話題に上ってきた美濃山小学校の校内研修についてを、内側から語っていただきました。 (石川 晋)
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教育相談についての夏季研修。自分の今の心模様を天気に例え、絵に描き語らう。お互いのことを語り合う中で教師自身が自分の心を大切に感じたり、互いを愛おしく思えたりする時間。「こんな研修がいいわ。」同僚が見せたほっとした表情が忘れられない。果たして、そんな時間がこれまでの校内研修の中にどれほどあっただろう。子どものことは、いつだって知ろうとしているというのに。
私自身が同僚を相手に研修をする。「これが大切」「あれを変えないといけない」……話を聞く同僚が見せる不安げな表情。曇る彼らの顔を見ながら、私は、正しさで同僚を傷つけている、と思う。
教えるということ、学ぶということは、喜びや楽しさだけではない。
とりわけ、大人になってからの学びは、痛みを伴い、時に自分を否定され、傷つくものだ。
しかし、教師であるならば、それでも学び続けなければならない。
だが、教師である自分自身が大切にされないで、どうして子どもたちを大切にできるだろうか、とも思える。
私の今の仕事は、一人ひとりの教職員が大切にされる校内研修づくりを同僚と一緒に試みることである。
今回、校内研究の一端をメールマガジンで書き記すにあたり、ラジオ番組の対談風に、書いてみることにした。
なぜにラジオ番組?
最近、車のカーステレオが壊れCDが聴けないので、もっぱらラジオを聴いているから、ということにしておこう。
パーソナリティは架空の人物・平川さん。このメルマガ執筆者の中で、時々私の聞き手となってくださる方の名前とキャラクターをお借りした。誰かはご想像におまかせします。
この書き振りが成功したかどうかはわからない。
ただ、「やったことのないことをやってみる」という研究の途上に、本稿を位置付けてみたかった。
では、はじまりはじまり。
/////////MM802.『ティーチャーズレディオ』放送開始///////////
平川:午後10時となりました。毎週火曜・金曜にお送りしている『ティーチャーズレディオ』。パーソナリティーの平川(以下、平)です。教師教育をテーマに多様な方をゲストに迎え、思い出の曲をまじえながらお話を聞いてきました。いよいよ、最終回が近づいてきたわけですが、最後までラスト2回、となった本日のゲストは京都府八幡市立美濃山小学校教諭の藤原由香里さん(以下、藤)です。
藤原:こんばんは!よろしくお願いしまーす。
平:よろしくお願いします!藤原さんにお会いするの、1月の美濃山小学校での公開研究会以来ですねえ。
藤:そうですね。あの時は見に来てくださって、写真撮影までしていただいて、もう、職員大喜びでした!
平:いやー、めちゃくちゃいい写真だったでしょ?
藤:はい。もう、子どもも職員も、こんないい表情してるんだ!って、心底感激しました。
平:いやいや、よかった。まあ、今日は、その研究発表会の裏側も含めて、色々、つっこんだ話を聞いていきたいと思います。
//////////////////// 1 ゲスト 自己紹介 ////////////////////
平:では、まず、自己紹介をお願いします。
藤:はい。八幡市立美濃山小学校で研究主任をしています藤原由香里です。現在教員12年目です。
平:藤原さんは、初任の時に、あの糸井登さんと同じ職場だったんですよね?
藤:はい、そうなんです。ちょっと詳しく自己紹介をしますと、私、2006年春、兵庫教育大学を卒業して、京都府宇治市立平盛小学校で新規採用教員として働き始めたんですね。で、そこで、職員室の机の向かいの席に座っておられたのが糸井登先生(本メールマガジン11/14発行号執筆者)だったんです。
平:わーお!
藤:その頃、精力的にアーティストや企業との協同による授業づくりを手掛けておられて、「今度、ダンサーと一緒に理科の授業をするんだよ。」「演劇を使った算数の授業を劇団の人と企画しててね……。」というような話を聞いて、もうね、びっくりするやらうれしいやら!
平:そりゃそうや。
藤:私自身、大学時代にモダンダンスや即興表現に夢中で、現場に出たら子どもたちと表現活動をしたいという夢がありましたので、本当に、神様に導かれたようでした。
平:うーん、めちゃくちゃすごい!運命的な出会いですね。
藤:そうなんです。糸井登先生という創造的な先輩教員との幸せな出会いから教師生活がスタートしました。糸井先生には原稿の書き方や助成金申請のコツ、授業づくり、生徒指導、学級経営、研究主任としての姿、たくさんのことを教えていただきました。
平:ほうほう。
藤:その後、新採3年を終えて、現任校の八幡市立美濃山小学校へ異動。2年間勤務した後、休職し、兵庫教育大学大学院教育コミュニケーションコースに通いました。自分自身の中に当初あった問題意識が、学校現場に馴染むに連れ、消えかかっていくことへの焦りがありました。同時に、学校現場で働きながら、湧き上がってくる自分のやり方、あり方はこれでいいのだろうかという疑問。このまま教師を続けていいのだろうか。一度立ち止まって、学校現場の外から、教育について考えたい。そんな思いで大学院の扉を叩きました。
平:なるほど。5年働いて休職……上手にインターバルをとったのですね。大学院では、どんなことをされていたんですか?
藤:大学院での2年間は、様々なワークショップの現場に出入りしながら、当時学んでいた即興演劇を教育のメタファとしてとらえ直すことを試みました。学ぶことの楽しさを味わい尽くすとともに、研究者となったつもりで論文を書いたり、学会で発表したりと、「やったことのないことをやってみる」ことで、その人がこれまでの自分とは別の自分になっていく、という感覚を得ました。論文には、ロイス・ホルツマン博士の論を援用しながら、即興演劇のワークショップ中のパフォーマンス分析をしました。
平:こちらですね。じゃん。『学びの新しいメタファとしての即興演劇ー相互行為の中で創造される意味とパフォーマンスー』。即興とか、演劇とか、現在の活動ともつながっていますね。
/////////////////// 2 大学院での収穫 ////////////////////
藤:はい。ただ論文の内容以上に、研究方法や研究者としてのあり方を学べたことが、大学院での大きな収穫でしたね。
平:と、いうと?
藤:んー、大学院で出会った質的心理学研究法のひとつ「フィールド・エスノグラフィー」の考え方に大きく影響を受けました。というのも、教員として学校で働いていた時は、正直、学校文化のネガティブな側面が目につきがちで、「なんで学校ってところは……」と思いがちだったんです。
平:ふんふん。
藤:でも、大学院生と言えども、研究者として学校現場に入ることになった時、「その現場の社会文化を尊重するまなざし」がなければ、その文化の本当の姿が見えて来ないということを知ったんです。
平:ああ……立場や関わり方が変わったことによる変化ということなんでしょうか。
藤:そうですね。大学院生という立場ではありながら、研究者の「ふり」をして学校現場に関わった……まぁ、つまり、これまでとは異なる立場や姿勢で「学校文化」と関われたこと、また、学校というコミュニティの人間でありながら、その外の人間でもあるという曖昧な存在……周辺的な存在となったことが、自分自身にはよかったのかなって思います。
平:周辺的ねえ……。
藤:そうなんです。なんていうか、あるコミュニティの外に出ると、やはり、中に入りたい、戻りたい、よき理解者として寄り添いたいという気持ちが出てくるんですよ。一方、外にいるから感じられることがあることにも気づく。その曖昧さや寂しさ、不安を経験したことが、私にはよかったですね。学校を外から見て、学校文化を尊重する立場で学校と関わり直したことで、私の中の学校文化に適応しきれない部分やネガティブな感情がよい意味で消え、謙虚な姿勢で学校との関係を再構築していけるようになったように思います。
平:なるほど。それは面白い話ですね。
藤:はい。で、大学院修了後、勤務校に戻り、3年間学級担任をした後、2016年度、2017年度は研究主任兼国語専科をして、4年生?6年生の授業と学校全体の研究に関わっている、という感じです。
平:ほうほう。今年の研究発表会の様子は、このメルマガでも渡辺貴裕さん(66号)や平井良信さん(70号)が取り上げておられましたね。では一曲お聴きいただいた後、研究発表会の話に移りましょう。リクエスト曲をご紹介ください。
藤:はーい。では別れと出発のシーズンということで、タテタカコさんの『テクテク、イキテク、アルイテク』をお願いします。
平:では、お聴きください。
////////////////////音楽、流れる////////////////////
/////////////////// 3 校内研究の話 ////////////////////
平:後半は、先ほど話題にもあがっていた美濃山小学校での校内研究の話を聞いていきたいと思います。京都府教育委員会の研究指定を受けられているんですよね?
藤:はい。平成29・30年度京都府教育委員会指定「学力向上システム開発校」です。この指定は、学力向上に関わる研究であるということと、教職員が異動しても、学力向上のための仕組みが校内に残っていく、そんなシステムづくりに重きが置かれている研究です。
平:なるほど。ユニークですね。研究主題は?
藤:「表現活動を取り入れた主体的・対話的な授業の創造 ー表現しながら理解を深める学習者を育てるー」です。具体的には、演劇的手法を授業に取り入れながら、「自分以外の他者やものに“なってみる”」という学び方を通して児童の理解が深まるような授業づくりを全校で研究しています。古くからの研究仲間の渡辺貴裕先生(東京学芸大学教職大学院准教授)に、指導に入っていただいています。
平:ふーむ。その、「演劇的手法」、もう少し詳しく教えてください。
藤:演劇的手法は、全身の感覚や想像力を使った表現活動です。上演を目的としたり、上手に演じたりするためのものではなく、「誰か・何かに“なってみる”、状況や立場に“身を置いてみる”ことを通して、体験的に学ぶ学び方」です。動作化やロールプレイも、演劇的手法の中に含まれます。
平:そうですか。そう聞くと、ちょっと身近なものに思えてきました。この間の研究発表を観に行った時も、子どもたち、すごくいい表情をしてて、いきいきと学んだり自分の言葉で語ったりしている姿が印象的でした。
藤:ありがとうございます。そうですね。演劇的手法は、なにか特別なものというよりは、表現しながら思考を共有したり、深めていったりする思考の道具のひとつ、と考えていただければと思います。「あ、役になって動いてみたら、教科書の文章を追っているだけではわからなかったことが見えてきたぞ。」「その人の立場に立ってやりとりすると、新しい視点で考えられる!」、こんなふうに、“なってみる”ことで気づきが深まり、理解が促されることを目指しています。
平:なるほど。
/////////////////// 4 研究の背景 ////////////////////
平:でもねえ、演劇的手法って、なんていうか、もう、ほんとにニッチな分野なわけでしょ?そういうのを学校全体で研究するっていうことになった時の先生たちの反応って、正直なとこ、どうだったんですか?
藤:あー。笑 まあ、もう、不安だったと思いますよ……。私も不安だったし。
平:ですよね。演劇的手法を使ってる人って藤原さん以外にいたの?
藤:いえ、いません。私自身も、専門家でも、演劇を学んできた人間ではないですし。全校的に演劇的手法を活かした授業づくりに取り組んでいる学校ってほとんどなく……まぁ、本当に試行錯誤ですよね。
平:校内の反対とかは?
藤:もちろん、不安な方はおられたと思いますが、表立って反対とか対立とかはなく、わからないなりに、やってみよう!という感じでした。渡辺貴裕先生や英語芸術学校MARBLES主宰の小口真澄先生にワークショップをしていただいて、教職員みんなで演劇をして、楽しい時間を味わったこと、「表現しながら理解するってこういうことね!」という、ブレイクスルーを共有したことは、大きかったですね。
平:ふむふむ。
藤:そういえば、この研究に取り組むことになったきっかけは、校内の研究授業で演劇的手法「ホット・シーティング」を使った国語の授業をしたところ、職員から好評だったことなんですね。是非やってみたい、という声が職員から上がったり、みんな自然に「ホット・シーティング」を使い出して、廊下をすれ違う時に、「藤原先生、『モチモチの木』でホット・シーティング使ったら、すごい面白かったです?。」みたいな報告をされたり、いい感じの波及効果があったんです。
平:おー。そういう共感や楽しい、面白いっていう感情が研究のベースにあったんですね。
藤:そうなんです。理論ベースというより、共感ベースですね。
平:それで、腑に落ちました。こんなニッチな分野の研究を学校全体でできる理由、納得です。
藤:そうですか。笑
/////////////////// 5 校内研究システム ////////////////////
平:じゃあ、もうちょっと突っ込んでみたいんですけど、藤原さんの小学校では、校内の研究システムにも、演劇的手法を活かしているということですが、授業に、というのはイメージできるんですけど、校内研修に演劇的手法を生かすって、どういうことなんですか?
藤: えーっと、具体的には「教師自身が学習者に“なってみる”」ということです。
平:学習者に“なってみる”?
藤:はい。まあ、シンプルに言うと、教師としての帽子をぬいで、まず、学習者として、教材を遊びながら言語活動をつくってはこわし、また遊びながらつくりを繰り返しながら授業をつくり、振り返りと改善を行なっていく、という授業研究のシステムです。
平:ふーむ。もう少し具体的に教えてください。
藤:はい。教師が学習者に「なってみる」のは、主には3つの場面です。まず「活動試行」。授業構想の段階で、実際に身体を動かして場面をつくってみたり、演劇的手法を使ってみたりしながら、教材研究をし、言語活動を創造していくことです。ここでは、ずばり、「つくってみる」。
平:おお、楽しそう。
藤:楽しいですよ。一番創造的な時間です。みんなで、あれこれ、自分の身体感覚を使いながら学習環境、教材を動きながら生み出していくのです。
例えば、実際の活動はこんな感じ。
「◯◯先生、主人公役やってみて?。」
「じゃあ、私、相手役やりましょか。」
・・・実際に役を決めて動いてみる・・・
「おお、このやり方だと、めっちゃ主人公の揺れ動く気持ち、追体験できますよ!」
「よし、じゃあ、動く前と後で、気持ちを一言ずつ語ってもらったら、さらに変化がよくわかるんじゃない?」
「いいかも。そしたら、こういう小道具も使ってみたら?」
藤:このように、動きながらだと、どんどんアイデアが生まれます。まるで、舞台の創作現場みたいなんです。
平:へえ!それって、既にある手法を使ってやるんですか?
藤:そこが実はおもしろくって、既にある「ロールプレイ」とか「ホット・シーティング」のような手法をベースにしながらも、その教材の持ち味や授業のねらいをふまえて、最終的には自分たちでアレンジを加えたりつくりかえたりして、美濃山小オリジナルの手法が生まれていくって感じなんです。
平:おー、それは、本当にクリエイティブですね。つくりかえられるっていうのがいいなあ。
藤:はい。続いての段階は、模擬授業ワークショップ。ずばり「やってみる」!
学年ブロックごとに、教員相手に演劇的手法を活用した言語活動を実施してみて、学習者としての実感を出し合い、活動を練り直していきます。ここで、「ワークショップ」と名付けているのは、指導案はこの段階では作っていなくて、この授業をしながらも、どんどん作り変えていくからです。
平:ああ、それは新鮮ですね。
藤:あと、模擬授業を受けるといっても、「子ども役」というよりは、「学習者の一人である自分」として受けるのが通常の模擬授業とは違うかなって思います。変に子どもっぽく演じたりはせず、ガチで教師自身が学習者になってそのままの自分で体験します。そうじゃないと、自分の学習者としての感覚を働かせられないので。
平:おお。「授業ごっこ」じゃないんですね。
藤:はい。違いますね。で、最後の段階の「追体験」は、研究授業後の事後研で行います。授業で児童が行なっていた言語活動を実際に、体験してみて、そこでの実感を拠り所に授業の意味を語り直していくことです。ずばり……
平:「なってみる」ですね!
藤:そうです!でね、これがすごいんです。今年1月の研究発表会でも、その事後研の様子を「教職員劇」でレポートしたんです。平川さんも、すごく気に入ってくれてた、あの教職員総出の劇ですね。ちょっと、その再現映像、お見せします。
平:おお!あれですか! では、リスナーのみなさんは音声のみですが、お楽しみください!
//////////////////// 研究発表会での教職員劇 「事後研でのエピソード」の再現部分を視聴 ////////////////////
研究主任「はい、では、今日の事後研では、まず、先生方に、今日、観ていただいた授業の中心部分の活動を体験していただきます。授業者のA先生、お願いします!」
(A先生)「はーい、では、みなさん、主人公・ケンタくんになってココロ会議(三人組で、主人公の心の中にいる色んな立場になり、やりとりをしながら心情理解を深める手法)をしてみましょう。」
(ナレーション)このように、実際に、事後研究会では授業の中心場面を再現し、子どもたちと同じ学習活動を追体験し、その後、実際に子どもと同じ活動をして感じたこと、参観した時との印象や感覚の違い等を交流しました。
(B先生)「いや?、授業をみた時は、なんで、子どもたち、あんなに迷うんだろうって思ってたんですけど、実際に自分がやってみたら、すごく気持ちが揺れました。子どもたちも、今日の授業でこんな感じだったのかなあ。」
(C先生)「道徳の授業って、どっちかが正しいという答えを出すべきではないし、今日みたいな授業だと、嘘をついてしまった主人公の立場にも共感的に寄り添える気持ちが育つんじゃないかなあ。」
(D先生)「ああ、それこそが、道徳で育てたい子どもたちの姿だと言えるかもしれへんねえ。」
(E先生)「授業見てただけではわからなかったことが、実際に学習者の立場になってやってみることで、わかることがたくさんある気がします。」
(F先生)「そうやんねぇ。客観的に見るのと、実際に自分が体験するのは違う。子どもも、ロールプレイをするまでは、嘘をつくのはよくないっていう意見が多かったけど、実際にココロ会議をやっていく中で、ケンタの置かれた状況や立場への共感的な理解も増えていってたしね。」
(G先生)「子どもにしても、大人にしても、やってみるって、すごい可能性がありますね!」
////////////////////映像視聴、終了////////////////////
藤:とまあ、こんな感じです。
平:うーん!なんだか、もう、やってみなきゃ、わかんないって、感じだね。
藤:そうなんです。「やってみないとわからんね」は、うちの学校の合言葉です。特に授業づくりに関しては、ああだこうだと議論を尽くすのではなく、「とりあえず、やってみて、考えよう」ということを大事にしています。「やってみたら、何か見えてくる」という実感を積み重ねられたことも、そう言える自信につながっていると思います。教職員アンケートでも、学習者の体験をすることが、研究の助けになった、という割合がすごく高くて、手応えを感じています。まさに、「表現したら理解が深まる」を実感中なのです。
平:なるほど。
/////////////////// 6 不安の話 ////////////////////
平:じゃあ、逆に、演劇的手法の難しさ、大変さって、どんなところですか?
藤:それは、もう、言葉の説明ではわかりあえない、伝わらないことかなあ。「表現したら理解できるけど、表現なしでは理解してもらえない……うわーーーー涙。」という感じです。
平:笑。なるほど。それも一貫してますね。
藤:はい。あと、前例がないこと。あまり見たことのないことにチャレンジしているので、本当に不安が大きいです。例えば、研究発表会で劇をやるということにしろ、全体会をワークショップ形式でやることにしろ、会場デザインにしろ、これまでみんな見たこともやったこともないことなんですね。で、私がいくら説明したところで、みなさん、もちろん不安そうでした。
平:ちなみに劇をしますって言った時の反応は?
藤:そりゃあ、みんな、口には出しませんけど、ドン引きですよね。笑 でも、藤原が言うなら、もう、やるしかないか……、というあきらめモードもあったかも。笑
平:ははは。当日はみなさん、すごくいきいきと楽しそうでしたけど。
藤:はい。研究主任としての私の中には、「やる前は不安でも、やってみたら、きっとその活動の意味がわかるし、よかったと思えるだろう」という確信があるんです。それは、不安と交互にやってくるんですけど、でも、確信です。
平:藤原さんにはイメージがあっても、それを形にする方は、イメージの共有がしにくいだろうから、不安も大きいでしょうねえ。
藤:そうですね。だから、研究主任としての私の役割は、そういう見えないものを想像する人、まず最初に立ち上がる人、やってみたら必ずいいものが生まれるということを信じ続ける人でいることだと思っています。
平:形のないものを形にしていくことの大変さが、すごく伝わってくる話でした。まあ、その先生たちの苦労の上に、この前の研究発表会が目に見える形となって現れたわけで、ものすごいインパクトでしたし、何かを創造するっていうのは、本当に大変ですけど、研究の醍醐味ですね。
藤:そうですね。自分自身が創造的な人間であると思える経験、自分たちが生み出したものが喜ばれる経験は、間違いなく自分を大切に、愛おしく思えるということにつながっていきますからね。そういう意味では、すごくセラピューティックな研修となりえるのかもしれません。大変ですけど……。
平:なるほど。
/////////////////// 7 先生たちの変化・成長 ////////////////////
平:研修ということで言えば、先生たちの変化とか成長って、どんなところで感じますか?
藤:それはですね、特に、経験年数の浅い先生が、研修で意見が言いやすくなって授業づくりや研修が楽しくなったって言ってくれるところかな。研修にすごく活気が出てきました。ある先生は、「言葉での議論になると、どうしても経験年数に左右されて、なかなか若手は意見が言いにくい。でも、“なってみる”体験を通して、自分が感じたことなら、語ることができる、と。そこから参加しやすさが生まれていった」と語ってくださっていました。
平:なるほど。教員のコミュニケーションや関係性にも変化が出るんですね。
藤:はい。これは、演劇の力だと思います。子どもにも、同じことが起こりますので。あと、フラットな関係性で対話できるようになったこと。新任も栄養教諭も司書も校長も、「学習者になってみる」活動では、経験年数も職域も超えて、みんな「一学習者」。実感を語る時には、経験に左右されない。発言も平等にできる。これまでの議論と明らかに変わりましたね。今年異動してきたばかりの先生や学校図書館司書等の担任として授業を教える立場でない職員からの「研究楽しい」「事後研が
いやじゃなくなった」「楽しみながらできる」の声は、何より励みになっています。
平:そういう関係性をフラットにしたり、コミュニティのクリエイティビティを引き出したりすることも、演劇的手法を生かした研修の特徴と言えそうですね。
藤:そうですね。あと……教材研究の仕方も、変わりました。例えば文学作品だと、動いてみると、全然見えてくる世界が違います。教師が、演劇的手法を使って授業をつくりあげていく中で、作品の面白さや協同的に作品を読むということの意味合いを実感していくのが楽しいです。「腑に落ちる」感じがある。同僚とは、言葉だけでやりとりしている授業を見ると、「ロールプレイしないともったいないって思えてくるよね。体動かせばわかるのにって思っちゃうね。」なんて話したりもします。
平:なるほど。そういう学習者としての身体感覚も、お互い共有しつつあるのかな。
/////////////////// 8 学ぶことの痛み ////////////////////
平これからの展望や課題はありますか?
藤:課題はたくさんありますよ。でも、やってみるとわかる、ということをまず教師が実感したのは大きかったですね。ただ体験重視なので、時間の確保は必須。来年度は、勤務時間内にどのように研究時間を確保していくかも模索していきたいと思っています。カリキュラムのこと、評価のこと……まだまだ課題もありますが、授業を作るときに、「まず、身体を動かしてやってみる」「そこでの実感を拠り所にしながら授業をつくっていく」そのことを通して創造的な授業を作っていくことにチャレンジしていきたいと思います。
平:いやー、聞いている分には、楽しそうですね。
平:最後に、もうちょっと、苦しんでいる話が聴きたいです。笑 研究主任としての悩みとか、ないんですか?
藤:いやいや、だから、日々悩んでますよ…。どうしたら、先生たちがエンパワメントされる校内研究にできるだろうって、頭を悩ませてます。今、新しい研究に取り組んでるでしょう。ベテランの先生と話すと、「自分のやり方がこれであってるんかなって不安になる。」「講師の先生の話を聞くと、いつも、“ああ、これまでの私のやり方は間違っていた……”と自己嫌悪になる。もっと学びたいと思う。」という話をされるんですね。もう、胸が苦しくなります。でも、教師という仕事は、学び続けることが仕事。その痛みから逃げることはできないんですね。
平:ああ……。
藤:新しいことを学ぶということは、痛みを伴うことなんです。それまで自分が信じてきたことを変えないといけなかったり、自分の経験を否定しないといけなかったりする。それは、すごく、傷つくことなんです。
私は、新しいことを学ぶことが好きですし、どんどん変化することを、ある程度楽しめる人間ですが、そうでない人もたくさんおられますし、私も、その気持ちはよくわかります。
教師は、どんどん学ぶこと、変わることを要求されますし、そういう意味では、常に学ぶことの痛みを、強く感じなければいけない仕事だと思います。そうであるならば、やはり、教員一人ひとりの学びや自己存在、尊厳が大切にされる環境、学びの場を保証しなければならない。そして、学ぶことの痛みも、喜びも、共に分かち合えるような関係でありたいと思います。
平:うーん。子どもと同じように、教師も、学ぶ場で、学ぶ人として大切にされる…同型性ということですね。
藤:はい。子どもたち同様、教職員も学ぶコミュニティを、自覚的につくっていく必要があるなと思います。
今、ちょうど人事異動のシーズンで、別れがつらいんですね。
でも、その別れのつらさ、痛みを、残ったメンバーで分かち合って、また残されたメンバーでいい学校をつくっていくしかない。痛みを共に分かち合う人がいる、ああ、学校で働いていてよかったな、って思います。
学ぶ喜びは、一人でも、学校外の人とでも分かち合えますが、学ぶことの苦しさ、難しさ、痛みは、現場を共にしている人とだから分かち合えるものであるとしみじみ思います。だから、同僚は大切にしたい、される職場でありたい、と思います。
平:なるほど。来年度、本発表ですね?
藤:はい。2018年11月30日(金)を予定しています。
平:観に行きます。写真も撮ります。楽しみにしています。
藤:ありがとうございます。よろしくお願いします!
平:では、そろそろお時間です。最後、リスナーのみなさんにメッセージを。
藤:はい。教師がよき学び手であること、そのために、学ぶことを楽しみ、自分たちの創造性を実感できるような研修をつくっていきたいと思っています。自分たちの学びの場を豊かにつくることができる、学びにセンシティブになれる、そのことが、日常の学習の場を充実させていくと思います。是非、みなさん、これからも情報交流しながら、教員も子どもたちも豊かに学びながら幸せに生きられる社会をつくっていきましょう。
平:ありがとうございました。では本日最後の曲は……
藤:湯川潮音さん『その日わたしは』。
平:では、みなさん、曲を聴きながらお別れです。次回は金曜日、最終回のティーチャーズレディオでお会いしましょう!
平・藤:さようなら!
//////MM802. 午後10:30『ティーチャーズレディオ』放送終了//////
//////////////////// 番組からのおしらせ ////////////////////
(1) 藤原由香里 website : https://tururatta.jimdo.com
修士論文の要旨や目次はworksよりご覧になれます。
(2) 八幡市立美濃山小学校の公開研究発表会についての情報が欲しいという方は、藤原個人宛てにご連絡ください。
Mail : kaicook@gmail.com
Facebook : https://www.facebook.com/Yukaicook
(3) 今年度の研究紀要を抽選で1名様にプレゼントします。ご希望の方は、kaicook@gmail.com まで【お名前・メールアドレス】を添えてご応募ください。3/29(木)24時〆切。
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藤原さんありがとうございました。
DJ方式での校内研修のプロセス報告、とてもおもしろかったです。ただ、ちょっとイレギュラーな原稿なので、これまでと書式を変えて発行しました。プラウザやメーラーによっては、読みにくい方もいらっしゃるかも知れません。ご容赦ください。
藤原さんが研究主任を務める美濃山小学校の校内研修については、これまでも本メールマガジンで渡辺貴裕さんご執筆の66号、平井良信さんご執筆の70号などで、取り上げられて紹介されています。そちらと合わせて、ぜひお読みください。
66号 http://suponjinokokoro.blog112.fc2.com/blog-entry-3155.html
70号 http://suponjinokokoro.blog112.fc2.com/blog-entry-3172.html
私も校内研修に関して、同型性を大切にしてきました。かつて道徳の公開研修会を行った時には、ロールプレイ型の授業については、授業検討会をロールプレイで行う。ワークショップ型授業なら検討会もワークショップで、というように。
今回の文章を「対話」ベースで書きしるすという「冒険」も、藤原さんらしいアプローチだなあと感じました。
いよいよ本メールマガジンも大詰めです。正規の号は、3月30日金曜日。塩崎義明さん(浦安市立高洲小学校教諭)の号をもって、修了です。
その後、31日にこれまでの全号のインデックスを私がまとめたものを発行します。それで本メールマガジンの締めとなります。
いろいろな問い合わせがありますが、もちろん、これっきり、今後の発行は一切しません。後少しお付き合いください。
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メールマガジン「教師教育を考える会」
79号(読者数2653)2018年3月27日発行
編集長:石川晋(zvn06113@nifty.com)
登録・解除 http://www.mag2.com/m/0000158144.html
(まぐまぐ:教師教育を考える会)
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